厚労省 新薬14製品を承認 経口腎性貧血薬エベレンゾ錠など
2019年9月20日、厚生労働省は新医薬品として14製品35品目を承認しました。
この記事ではそれらうち、薬食審での審議を経て承認されたものについてまとめています。(審議を経ていない報告品目については一つ前の記事にまとめています)
注目はなんと言ってもアステラスのエベレンゾでしょう。
初の経口腎性貧血治療薬となるHIF-PH阻害薬です。
令和元年9月20日に承認された医薬品
この記事では今回承認された製品のうち部会で審議された品目(青字で記載)についてまとめています。
(報告品目については別記事にまとめており、以下の一覧ではグレーで記載しています)
新規有効成分による薬剤
新規有効成分を用いて作られた新医薬品は9品目承認されています。
ラスビック錠75mg
- 医薬品名:ラスビック錠75mg
(添付文書・IF・RMP) - 有効成分:ラスクフロキサシン塩酸塩
- 製造販売元:杏林製薬
- 効能・効果:咽頭・喉頭炎、急性気管支炎、肺炎などの感染症
- 用法・用量:通常、成人には、ラスクフロキサシンとして1回75mgを1日1回経口投与する。
杏林製薬が自社で創製したキノロン系合成抗菌薬です。
2017年4月に承認申請を行なっていましたが、追加の非臨床試験を求められ対応した結果、今回ようやく承認となりました。
海外での承認はないので世界初の承認となります。
肺組織への移行性が優れていることが最大の特徴とされています。
腎機能を考慮せずに使えるキノロン?
IF等を見ていると腎機能による影響を受けない様子。
これだと結構使われるんじゃないかと思います。
早く詳しい情報が聞きたい薬剤ですね。
トリンテリックス錠
- 医薬品名:
- トリンテリックス錠10mg
- トリンテリックス錠20mg
(添付文書・IF・RMP)
- 有効成分:ボルチオキセチン臭化水素酸塩
- 製造販売元:武田薬品
- 効能・効果:うつ病、うつ状態
- 用法・用量:通常、成人にはボルチオキセチンとして10mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により1日20mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。
セロトニン再取り込み阻害に加えてセロトニン受容体調節作用を持つ新規抗うつ剤です。
セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤
- セロトニン再取り込み(セロトニントランスポーター(5-HTT*1/SERT*2))阻害作用
- 5-HT3受容体アンタゴニスト作用
- 5-HT7受容体アンタゴニスト作用
- 5-HT1D受容体アンタゴニスト作用
- 5-HT1B受容体部分アゴニスト作用
- 5-HT1A受容体アゴニスト作用
これらの作用により、セロトニンだけでなく、ノルアドレナリン、ドパミン、アセチルコリン、ヒスタミンの遊離を調節する事で効果を発揮すると考えられています。
エベレンゾ錠
- 医薬品名:
- 有効成分:ロキサデュスタット
- 製造販売元:アステラス製薬
- 効能・効果:透析施行中の腎性貧血
- 用法・用量:
- 赤血球造血刺激因子製剤で未治療の場合
通常、成人には、ロキサデュスタットとして1回50mgを開始用量とし、週3回経口投与する。以後は、患者の状態に応じて投与量を適宜増減する が、最高用量は1回3.0mg/kgを超えないこととする。 - 赤血球造血刺激因子製剤から切り替える場合
通常、成人には、ロキサデュスタットとして1回70mg又は100mgを開始用量とし、週3回経口投与する。以後は、患者の状態に応じて投与量を適宜増減するが、最高用量は1回3.0mg/kgを超えないこととする。
低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素(HIF-PH*3)阻害薬に分類される新しい作用機序の薬剤です。
初の経口投与の腎性貧血薬でもあります。
HIF-PH阻害薬の作用機序
エリスロポエチン(EPO*4)は腎臓で産生されるホルモンで赤血球の産生を促進する造血因子の一つです。
慢性腎臓病(CKD*5)患者はEPOを十分に産生することができないため赤血球産生が滞り貧血(腎性貧血)を起こしやすくなります。
EPOの産生において中心的役割を担っているのが低酸素誘導因子(HIF*6)です。
HIFが活性化されることでEPOの産生が促進され、結果、赤血球の産生も促進されます。
HIFの分解に関わるのがプロリン水酸化酵素(PHD*7)です。
HIF-PH阻害薬はPHDを阻害することでHIFの活性を高め、EPOを産生、赤血球を増加させる薬剤です。
低酸素応答と高地トレーニングとHIF-PH阻害薬
スポーツ選手が持久力強化のために高地トレーニングを行うのを聞いたことがあると思います。
この働きは低酸素状態ではPHD*8活性が低下することにあります。
PHD活性が低下した結果、HIFが活性化され、EPOが増加、赤血球が増加し、酸素運搬能力が強化され、持久力が高まるというわけです。
HIF(低酸素誘導因子)という名前はここから来ています。
今年2019年のノーベル生理学賞は「細胞の低酸素応答の仕組みの解明」でしたがタイムリーでしたね。
エベリンゾは低酸素応答のメカニズムを利用した初の薬剤ということになります。
初の経口腎性貧血治療薬
エベレンゾは初めての経口腎性貧血治療薬です。
現在治療に用いられている赤血球造血刺激因子(ESA*9)製剤(ネスプ、ミルセラなど)は注射剤のみなので、経口剤という選択肢が加わることで患者さんのQOL向上が期待されます。
ポイントは週3回投与ということと、ESA製剤による治療の有無で用法・用量が異なるという点ですね。
HIF-PH阻害薬はこの他に田辺三菱製薬のバダデュスタットを始めとする4成分が開発中とされています。
こうなってくると同日に承認されているネスプのBSたちは厳しいですよね・・・。
そもそもバイオセイムの発売後の承認ですし・・・。
エクフィナ錠50mg
- 医薬品名:エクフィナ錠50mg
(添付文書・IF・RMP) - 有効成分:サフィナミドメシル酸塩
- 製造販売元:Meiji Seika ファルマ
- 効能・効果:レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病におけるwearing off現象の改善
可逆的かつ選択的なモノアミン酸化酵素B型(MAO-B*10)阻害薬です。
可逆的かつ選択的なMAO-B阻害薬
レボドパ含有製剤と併用することで中枢シナプス間隙のMAO-Bによるドパミン分解を抑制、ドパミン濃度を高めることで作用を補強し、パーキンソン病の症状を改善に繋げる。
現在、日本国内で使用可能なMAO-B阻害剤には、
- 塩酸セレギリン(エフピーOD錠)
- ラサギリン(アジレクト錠)
がありますが、どちらも不可逆的かつ選択的なMAO-B阻害薬に分類されます。
MAO-B阻害作用が可逆的になることで相互作用による影響が軽減できそうですね。
従来のMAO-B阻害剤は併用禁忌に注意が必要なのでそのリスクが軽減されるのは嬉しいです。
イスパロクト静注用
- 医薬品名:
- イスパロクト静注用500
- イスパロクト静注用1000
- イスパロクト静注用1500
- イスパロクト静注用2000
- イスパロクト静注用3000
(添付文書・IF・RMP・使用上の注意の解説)
- 有効成分:ツロクトコグ アルファ ペゴル(遺伝子組換え)
- 製造販売元:ノボノルディスク ファーマ
- 効能・効果:血液凝固第8因子欠乏患者における出血傾向の抑制
半減期延長型血液凝固第8因子製剤です。
イスパロクトはノボエイト(ツロクトコグ アルファ)をペグ化して半減期を延長させたものになります。
半減期延長型血液凝固第8因子製剤
これで半減期延長型の第Ⅷ因子製剤は以下の5種類になります。
- イロクテイト静注用(エフラロクトコグ アルファ(遺伝子組換え)):投与間隔3〜5日
- アディノベイト静注用(ルリオクトコグ アルファ ペゴル(遺伝子組換え)):週2回
- エイフスチラ静注用(ロノクトコグ アルファ(遺伝子組換え)):週2回または週3回
- ジビイ静注用(ダモクトコグ アルファ ペゴル(遺伝子組換え)):週1〜2回
- イスパロクト静注用(ツロクトコグ アルファ ペゴル(遺伝子組換え)):週1〜2回
ベネクレクスタ錠
- 医薬品名:
- ベネクレクスタ錠10mg
- ベネクレクスタ錠50mg
- ベネクレクスタ錠100mg
(添付文書・IF・RMP)
- 有効成分:ベネトクラクス
- 製造販売元:アッヴィ
- 効能・効果:再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)
- 用法・用量:
選択的BCL-2阻害薬と呼ばれる、BCL-2タンパクを標的とする初の分子標的薬です。
選択的BCL-2阻害薬
ベネトクラクスは難治性の慢性リンパ性白血病(CLL*11)/小リンパ球性リンパ腫(SLL*12)で高頻度に見られる抗アポトーシス・タンパク質であるBCL-2*13タンパクを標的とする初の分子標的薬です。
CLLやSLLではBCL-2というタンパク質が過剰発現し、がん細胞のアポトーシスを阻害しています。
ベネトクラクスはBCL-2を阻害することで、本来がん細胞が持っているアポトーシスの機能を回復させます。
コララン錠
- 医薬品名:
- コララン錠2.5mg
- コララン錠5mg
- コララン錠7.5mg
(添付文書・IF・RMP)
- 有効成分:イバブラジン塩酸塩
- 製造販売元:小野薬品
- 効能・効果:洞調律かつ投与開始時の安静時心拍数が75回/分以上の慢性心不全。ただし、β遮断薬を含む慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る
- 用法・用量:通常、成人にはイバブラジンとして、1回2.5mgを1日2回食後経口投与から開始する。開始後は忍容性をみながら、 目標とする安静時心拍数が維持できるように、必要に応じ、2週間以上の間隔で段階的に用量を増減する。1回投与量は2.5、5 又は 7.5mg のいずれかとし、いずれの投与量におい ても、1 日 2 回食後経口投与とする。なお、患者の状態によ り適宜減量する。
初のHCN*14チャネル遮断薬です。
フランスのServier社が創薬したイバブラジンの国内ライセンスを小野薬品が取得し、国内での臨床試験を実施、開発を行いました。
HCNチャネル遮断薬
イバブラジンは心臓の洞結節に発現するHCN4チャネルを選択的に阻害することで、心臓のペースメーカー電流(If)を抑制します。
これにより、心筋活動電位の第4層の脱分極が遅れ、その結果、心拍数が減少します。
他の薬剤とは異なり、心臓の伝導性、収縮性、再分極や血圧に影響することなく、心拍数のみを減少させる作用があると言われています。
ブリニューラ脳室内注射液
- 医薬品名:ブリニューラ脳室内注射液150mg
- 有効成分:セルリポナーゼアルファ(遺伝子組換え)
(添付文書・IF・RMP) - 製造販売元:BioMarin Pharmaceutical Japan
- 効能・効果:セロイドリポフスチン症2型
- 用法・用量:
- 指定等:希少疾病用医薬品
セロイドリポフスチン症2型(CLN2*15)を対象とした初の治療薬です。
初のCLN2治療薬
セロイドリポフスチン症(CL*16)は、細胞内での代謝障害により、神経細胞内にセロイドリポフスチンという色素が蓄積する遺伝性疾患です。
CLの1病型である2型(CLN2)で欠損しているトリペプチジルペプチダーゼという酵素を脳室内に直接補充することでリポフルスチンの蓄積を減少させます。
クリースビータ皮下注
- 医薬品名:
- クリースビータ皮下注10mg
- クリースビータ皮下注20mg
- クリースビータ皮下注30mg
(添付文書・IF・RMP)
- 有効成分:ブロスマブ(遺伝子組換え)
- 製造販売元:協和キリン
- 効能・効果:FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症
- 指定等:希少疾病用医薬品
線維芽細胞増殖因子23(FGF*1723)に対するヒト型IgG1モノクローナル抗体。
くる病・骨軟化症に対する初の抗体製剤です。
FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症
FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症とは、先天性の遺伝子異常や後天性の原因によりFGF23が過剰に産生され、体内のリンが尿中に過剰に排泄され低リン血症となり、その結果として骨の成長・代謝に障害をきたす疾患です。
ブロスマブの投与によって過剰なFGF23の作用を中和し、低リン血症を改善させます。
既存の成分を用いた医薬品
既存の医薬品として既に使用されている成分により作られた新医薬品は4品目です。
リティンパ耳科用250μgセット
- 医薬品名:リティンパ耳科用250μgセット
(添付文書・IF・RMP) - 有効成分:トラフェルミン(遺伝子組換え)
- 製造販売元:ノーベルファーマ
- 効能・効果:鼓膜穿孔
鼓膜穿孔を対象とした国内初の治療薬です。
トラフェルミンを染み込ませたスポンジ型の製剤
有効成分のトラフェルミンはフィブラストスプレーやリグロス歯科用液キットの有効成分でもあります。
塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF*18)の一種であるトラフェルミンは
線維芽細胞、血管内皮細胞、表皮細胞に作用して、肉芽形成、血管新生、上皮化を促進することで、創傷治癒の期間短縮に優れた効果を発揮します。
引用元:フィブラストスプレー情報サイト > ホーム > 概要[作用メカニズム]
リティンパ耳科用セットはトラフェルミンの溶剤を浸したゼラチンスポンジとして作られており、耳に詰めることで創傷治癒を促進、鼓膜穿孔を修復します。
フィアスプ注
- 医薬品名:
- フィアスプ注フレックスタッチ
- フィアスプ注ペンフィル
- フィアスプ注100単位/mL
(添付文書・IF・RMP)
- 有効成分:インスリン アスパルト(遺伝子組換え)
- 製造販売元:ノボ ノルディスクファーマ
- 効能・効果:インスリン療法が適応となる糖尿病
新規の超速効型インスリンアナログ製剤で、ノボラピッドと同じインスリンアスパルトを用いた製剤です。
添加物を変更することで投与直後の吸収を速め、血糖降下作用が速く発現するようにした、いわば超超速効型インスリンアナログ製剤です。
スーパーノボラピッド
ノボラピッドとの違いは添加剤としてニコチン酸アミドが含まれることです。
ニコチン産アミドを含むことにより、投与後初期のインスリンアスパルトの吸収が速くなり、インスリンによる血糖降下作用がノボラピッドよりも速く発現すると考えられています。
この血糖降下作用の速さにより、食直前だけでなく食事中の投与も可能となっています。
ハルロピテープ
- 医薬品名:
- ハルロピテープ8mg
- ハルロピテープ16mg
- ハルロピテープ24mg
- ハルロピテープ32mg
- ハルロピテープ40mg
(添付文書・IF・RMP・取扱説明書)
- 有効成分:ロピニロール塩酸塩
- 製造販売元:久光製薬
- 効能・効果:パーキンソン病
- 用法・用量:通常、成人にはロピニロール塩酸塩として1日1回8mgから始め、以後経過を観察しながら、必要に応じて1週間以上の間隔で、1日量として8mgずつ増量する。いずれの投与量の場合も1日1回、胸部、腹部、側腹部、大腿部又は上腕部のいずれかの皮膚に貼付し、24時間毎に貼り替える。なお、年齢、症状により適宜増減するが、ロピニロール塩酸塩として1日量64mgを超えないこととする。
レキップと同じ有効成分を含んだ薬剤で、久光製薬独自の経皮薬物送達システム(TDDS*19)技術を用いて開発した全身性の経皮吸収型製剤です。
血中薬物濃度を安定して維持し、効果を持続させることでパーキンソン病治療薬の新たな選択肢になることが期待されます。
ロピニロール貼付剤
ロピニロールは非麦角系ドパミンアゴニストに分類され、経口投与型製剤のレキップ錠やレキップCR錠として販売されています。
ドパミンアゴニストの経皮吸収型製剤としてはニュープロパッチ(ロチゴチン)に続いて2剤目になります。
アイベータ配合点眼液
- 医薬品名:アイベータ配合点眼液
(添付文書・IF・RMP) - 有効成分:ブリモニジン酒石酸塩・チモロールマレイン酸塩
- 製造販売元:千寿製薬
- 効能・効果:緑内障、高眼圧症(他の緑内障治療薬が効果不十分な場合)
- 用法・用量:1回1滴、1日2回点眼する。
アイファガンとチモプトールの配合点眼薬です。
ブリモニジン(アイファガン)初の配合剤
α2作動薬であるブリモニジン(アイファガン)とβ遮断薬であるチモロール(チモプトール)の配合剤です。
α2作動薬とβ遮断薬を組み合わせた配合点眼薬は初めてになります。
適応追加
適応追加が1つあります。
オテズラ錠:適応追加(ベーチェット病による口腔潰瘍)
- 医薬品名:
- オテズラ錠10mg
- オテズラ錠20mg
- オテズラ錠30mg
(添付文書・IF・RMP)
- 有効成分:アプレミラスト
- 製造販売元:セルジーン
- 追加された効能・効果:局所療法で効果不十分なベーチェット病による口腔潰瘍
オテズラ錠の適応は以下の通りでした。
ここに「局所療法で効果不十分なベーチェット病による口腔潰瘍」が新たに加わります。
cAMPに特異的なPDE4阻害薬
アプレミラストはcAMPに特異的な経口ホスホジエステラーゼ4(PDE4*20)阻害薬です。
詳しい作用機序は不明ですが、PDE4を阻害することにで細胞内のcAMP濃度を上昇、間接的に炎症性ケミカルメディエーターの産生を調節すると考えられています。
まとめと雑感
注目される医薬品が多く承認されていますが、何と言っても一番はエベレンゾになってしまうと思います。
これまで注射しか存在しなかった腎性貧血治療薬に初の経口薬が加わることで患者さんのQOLが大きく向上することが期待されます。
ただし、週3回という特殊な用法になっているので飲み忘れを起こさないような工夫が不可欠になると思います。
QOLを向上させることは服薬に関する意識低下に影響する場合があるのはしょうがないのかもしれません。
ラスビックはグレースビット以来、12年ぶりの新規ニューキノロンです。
なかなか承認されなかったところにAMR*21対策があったと思うのですが、腎機能による用量調節が不要な本剤は逆に安易に使用されがちにならないか心配ですね。
トリンテリックスは米国では元々ブリンテリックス(Brintellix)という名前で2014年から販売(今はトリンテリックスに改名)されており、大うつ病(MDD*22)に対する適応で使用されています。
米国FDAでうつ病による認知機能低下に関する効果の記載が認められている薬剤ということで日本国内への導入が期待されていた薬剤です。
鼓膜穿孔に用いる初の医薬品であるリティンパや超超速効型インスリンであるフィアスプ、初の選択的BCL-2阻害薬ベネトクラクスも注目ですね。