アデムパス 承認 (平成26年1月17日)

  • 2014年1月24日
  • 2021年1月5日
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アデムパス錠 (一般名:リオシグアト/バイエル薬品)
アデムパス錠0.5mg、同1.0mg、同2.5mg
効能・効果は「外科的治癒不適応または外科的治療後に残存・再発した慢性血栓塞栓肺高血圧症」。

慢性血栓塞栓肺高血圧症(CTEPH)は肺高血圧症(PH)の原因疾患の一つです。
長期間肺に血栓が残存している慢性肺血栓塞栓症の内、PH合併してしまった重篤なものです。
肺血栓内膜摘除術(PEA)というカテーテル治療を行い、肺の血管から血栓と瘢痕組織を摘除しますが、20%~40%のCTEPHが手術不可能で、手術を行えたとしても、35%はPHが持続または再発してしまいます。
これまで、そういった外科処置ができない場合や再発した場合の治療薬がありませんでした。

アデムパスは新規の作用機序によりCTEPHに対する初の治療薬になります。
アデムパスは可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬です。
NO(一酸化窒素)はsGCを活性化させ、シグナル分子であるc-GMPの合成を促します。
c-GMPは、血管拡張、増殖、線維化、炎症を調整する重要な役割を担っています。
PHでは内皮機能不全、NOの合成障害を伴い、sGCへの刺激が不十分になっています。
アデムパスは、NO-sGC結合を安定化させる独自の作用機序をもっています。
また、NOによる刺激がない状況でも、別の結合部位を介することでsGCを直接刺激します。
これらの作用により、アデムパスはNO-sGC-cGMP経路を回復させ、結果的にcGMPの産生を向上させることができます。

これまでの肺動脈性肺高血圧(PAH)治療ではNOの非存在下ではその働きが低下していましたが、アデムパスはその問題を解決できるということですね。

 

医療用医薬品情報提供データベースDrugShotage.jp

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