2021年12月10日、8月16日に承認された後発医薬品を中心とした医薬品が薬価収載されました。
薬価収載された品目は令和3年12月9日の官報(号外 第276号)に掲載されています。
今回、初登場となるジェネリック医薬品は以下の通りです。
内用薬 4成分:イーケプラ錠/ドライシロップ(レベチラセタム)、ヴォリブリス錠(アンブリセンタン)、ソタコール錠(ソタロール塩酸塩)、ケアラム錠(イグラチモド)
注射薬 3成分:イーケプラ点滴静注(レベチラセタム)、ベルケイド注射用(ボルテゾミブ/ボルテゾミブ水和物)、プロイメンド点滴静注用(ホスアプレピタントメグルミン)
外用薬 1成分:パタノール点眼液(オロパタジン塩酸塩)
- 1 今回初登場となる後発医薬品
- 2 新規薬価収載されたオーソライズドジェネリック(AG)
- 2.1 アゾセミド錠「DSEP」(ダイアートAG)
- 2.2 エルデカルシトールカプセル「トーワ」(エディロールAG)
- 2.3 エンタカポン錠「サンド」(コムタンAG)
- 2.4 カルベジロール錠「DSEP」(アーチストAG)
- 2.5 カンデサルタン錠「武田テバ」(ブロプレスAG)
- 2.6 ソリフェナシンコハク酸塩錠/OD錠「日医工」(ベシケアAG)
- 2.7 タダラフィル錠ZA「シオエ」(ザルティアAG)
- 2.8 ピルシカイニド塩酸塩カプセル「DSEP」(サンリズムAG)
- 2.9 オロパタジン点眼液「サンド」(パタノールAG)
- 2.10 モキシフロキサシン点眼液「サンド」(ベガモックスAG)
- 2.11 ボルテゾミブ注射用「DSEP」(ベルケイドAG)
- 3 そのほか気になる薬価収載
今回初登場となる後発医薬品
まずは今回の薬価収載の目玉。
ジェネリックが初めて登場するものについてまとめます。
承認時の記事はこちら。
https://yakuzaishi.love/entry/generic-drugs-approval-20210816
アンブリセンタン錠(ヴォリブリスのジェネリック)
アンブリセンタン錠。肺動脈性肺高血圧症治療薬であるヴォリブリスの後発品です。
共創未来ファーマ(KMP)と沢井製薬(サワイ)の2社からの発売です。
サワイ(沢井製薬)
2社のみ
規格 | 後発:アンブリセンタン錠 収載時薬価(円/錠) | 先発:ヴォリブリス錠 R3年度薬価(円/錠) |
---|---|---|
2.5mg | 2,003.30 | 5,143.80 |
薬価収載された製品数が10を超さなかったため、アンブリセンタン錠の薬価は先発品であるヴォリブリス錠の0.5掛け(50%)で計算されています。
ですが、アンブリセンタン錠の薬価は先発品であるヴォリブリス錠の38.9%になっています。
これはヴォリブリス錠が新薬創出等加算(新薬創出・適応外薬解消等促進加算)の対象であるためです。
先発品であるヴォリブリス錠の薬価から新薬創出等加算の累積加算分を引いてから0.5掛けされたため、後発医薬品の薬価はさらに安くなっています。
KMPとサワイは同じ製造?
KMPとサワイの添付文書を比較してみると、添加剤、大きさ、質量、さらには生物学的同等性試験のグラフや薬物動体パラメータが同一になっています。
このため、アンブリセンタン錠2.5mg「KMP」とアンブリセンタン錠2.5mg「サワイ」は同じ製造であると思われます。
ちなみにアンブリセンタン錠2.5mg「KMP」は製造販売元の共創未来ファーマと三和化学研究所が共同販売を行うようです。
イグラチモド錠(ケアラムのジェネリック)
イグラチモド錠。抗リウマチ薬であるケアラムの後発品です。
沢井製薬(サワイ)のみの発売です。
1社のみ
規格 | 後発:イグラチモド錠 収載時薬価(円/錠) | 先発:ケアラム錠 R3年度薬価(円/錠) |
---|---|---|
25mg | 64.00 | 157.70 |
薬価収載された製品数が10を超さなかったため、イグラチモド錠の薬価は先発品であるケアラム錠の0.5掛け(50%)で計算されています。
ですが、イグラチモド錠の薬価は先発品であるケアラム錠の40.6%になっています。
これもやはりケアラム錠が新薬創出等加算(新薬創出・適応外薬解消等促進加算)の対象であるためです。
先発品であるケアラム錠の薬価から新薬創出等加算の累積加算分を引いてから0.5掛けされたため、後発医薬品の薬価はさらに安くなっています。
ソタロール塩酸塩錠(ソタコールのジェネリック)
ソタロール塩酸塩錠。不整脈治療薬であるソタコールの後発品です。
トーアエイヨー(TE)のみの発売です。
1社のみ
規格 | 後発:イグラチモド錠 収載時薬価(円/錠) | 先発:ケアラム錠 R3年度薬価(円/錠) |
---|---|---|
40mg | 63.00 | 125.90 |
80mg | 117.60 | 235.00 |
薬価収載された製品数が10を超さなかったため、ソタロール塩酸塩錠の薬価は先発品であるソタコール錠の0.5掛け(50%)で計算されています。
レベチラセタム錠(イーケプラ錠のジェネリック)
レベチラセタム錠。抗てんかん薬であるイーケプラ錠の後発品です。
11社からの発売です。
以上、11社
1社のみ
OD錠が発売されないので粒状錠がその代わりを担ってくれるかもしれません。
が、一包化等を考えるとOD錠の代わりというわけにはいきませんね。
剤形・規格 | 後発:レベチラセタム錠 収載時薬価(円/錠) | 先発:イーケプラ錠 R3年度薬価(円/錠) |
---|---|---|
250mg | 41.30 | 124.30 |
500mg | 67.30 | 202.80 |
薬価収載された製品数が10を超えたため、レベチラセタム錠の薬価は先発品の0.4掛け(40%)で計算されます。
ですが、レベチラセタム錠の薬価は先発であるイーケプラ錠の33.2%になっています。
これはイーケプラ錠が新薬創出等加算(新薬創出・適応外薬解消等促進加算)の対象であるためです。
先発品であるイーケプラ錠の薬価から新薬創出等加算の累積加算分を引いてから0.4掛けされたため、後発医薬品の薬価はさらに安くなっています。
明治と日新、VTRSとアメルは同じ製造?
明治、日新、VTRS、アメルの添付文書を比較してみると、添加剤、大きさ、質量、さらには生物学的同等性試験のグラフや薬物動体パラメータが明治と日新、VTRSとアメルでそれぞれ同一になっています。
このため、レベチラセタム錠「明治」とレベチラセタム錠「日新」、レベチラセタム錠「VTRS」とレベチラセタム錠「アメル」は同じ製造であると思われます。
また、レベチラセタム錠「トーワ」は共創未来ファーマや三和化学研究所も販売を行うようです。
OD錠は販売見送りに
辰巳化学と陽進堂がレベチラセタムOD錠の承認を取得していましたが、今回の薬価収載、販売は見送ることを発表しています。
辰巳化学:https://www.tatsumi-kagaku.com/file/information/file/833_1.pdf
陽進堂:https://www.yoshindo.jp/db/pdf/etc_211117.pdf
レベチラセタムドライシロップ(イーケプラドライシロップのジェネリック)
レベチラセタムドライシロップ。抗てんかん薬であるイーケプラドライシロップの後発品です。
9社からの発売です。
DS:杏林(キョーリンリメディオ)、サワイ(沢井製薬)、タカタ(高田製薬)、トーワ(東和薬品)
以上、9社
剤形・規格 | 後発:レベチラセタムドライシロップ(DS) 収載時薬価(円/g) | 先発:イーケプラドライシロップ R3年度薬価(円/g<) |
---|---|---|
50% | 97.30 | 223.30 |
薬価収載された製品数が10を超さなかったため、レベチラセタムドライシロップ(DS)の薬価は先発品であるイーケプラドライシロップの0.5掛け(50%)で計算されています。
ですが、レベチラセタムドライシロップ(DS)の薬価は先発品であるイーケプラドライシロップの43.6%になっています。
これはイーケプラドライシロップが新薬創出等加算(新薬創出・適応外薬解消等促進加算)の対象であるためです。
先発品であるイーケプラドライシロップの薬価から新薬創出等加算の累積加算分を引いてから0.5掛けされたため、後発医薬品の薬価はさらに安くなっています。
明治と日新、JGとYDは同じ製造?
明治、日新、JG、YDの添付文書を比較してみると、添加剤、大きさ、質量、さらには生物学的同等性試験のグラフや薬物動体パラメータが明治と日新、JGとYDでそれぞれ同一になっています。
このため、レベチラセタムドライシロップ「明治」とレベチラセタムドライシロップ「日新」、レベチラセタムドライシロップ「JG」とレベチラセタムドライシロップ「YD」は同じ製造であると思われます。
明治と日新は錠剤も同様ですね。
また、レベチラセタムドライシロップ「トーワ」は共創未来ファーマや三和化学研究所も販売を行うようです。これも錠剤と同様です。
レベチラセタム点滴静注(イーケプラ点滴静注のジェネリック)
レベチラセタム点滴静注。抗てんかん薬であるイーケプラ点滴静注の後発品です。
3社からの発売です。
以上、3社
剤形・規格 | 後発:レベチラセタム点滴静注 収載時薬価(円/管) | 先発:イーケプラ点滴静注 R3年度薬価(円/管) |
---|---|---|
500mg | 851 | 1,991 |
レベチラセタム点滴静注の薬価は先発品であるイーケプラ点滴静注の0.5掛け(50%)で計算されています。
ですが、レベチラセタム点滴静注の薬価は先発品であるイーケプラ点滴静注の42.7%になっています。
これはイーケプラ点滴静注が新薬創出等加算(新薬創出・適応外薬解消等促進加算)の対象であるためです。
先発品であるイーケプラ点滴静注の薬価から新薬創出等加算の累積加算分を引いてから0.5掛けされたため、後発医薬品の薬価はさらに安くなっています。
オロパタジン塩酸塩点眼液(パタノール点眼液のジェネリック)
オロパタジン点眼液。抗アレルギー点眼薬であるパタノール点眼液の後発品です。
12社からの発売です。
以上、12社 ※サンドはAG
2019年12月15日に承認されたまま薬価収載されていなかったAGオロパタジン点眼液0.1%「サンド」がついに薬価収載されます!
他社の薬価収載に合わせて・・・ってことですね。
剤形・規格 | 後発:オロパタジン点眼液 収載時薬価(円/mL) | 先発:パタノール点眼液 R3年度薬価(円/mL) |
---|---|---|
0.1% | 64.00 | 166.20 |
オロパタジン点眼液の薬価は先発品であるパタノール点眼液の0.5掛け(50%)で計算されています。
ですが、オロパタジン点眼液の薬価は先発品であるパタノール点眼液の38.5%になっています。
これはパタノール点眼液が新薬創出等加算(新薬創出・適応外薬解消等促進加算)の対象であるためです。
先発品であるパタノール点眼液の薬価から新薬創出等加算の累積加算分を引いてから0.5掛けされたため、後発医薬品の薬価はさらに安くなっています。
ホスアプレピタント点滴静注用(プロイメンド点滴静注用のジェネリック)
ホスアプレピタント点滴静注用。制吐剤であるプロイメンド点滴静注用の後発品です。
NK(日本化薬)1社のみからの発売です。
1社のみ
剤形・規格 | 後発:スアプレピタント点滴静注用 収載時薬価(円/瓶) | 先発:プロイメンド点滴静注用 R3年度薬価(円/瓶) |
---|---|---|
150mg | 6,041 | 13,346 |
ホスアプレピタント点滴静注用の薬価は先発品であるプロイメンド点滴静注用の0.5掛け(50%)で計算されています。
ですが、ホスアプレピタント点滴静注用の薬価は先発品であるプロイメンド点滴静注用の45.3%になっています。
これはプロイメンド点滴静注用が新薬創出等加算(新薬創出・適応外薬解消等促進加算)の対象であるためです。
先発品であるプロイメンド点滴静注用の薬価から新薬創出等加算の累積加算分を引いてから0.5掛けされたため、後発医薬品の薬価はさらに安くなっています。
ボルテゾミブ注射用(ベルケイド注射用のジェネリック)
ボルテゾミブ注射用。抗がん剤であるベルケイド注射用の後発品です。
6社からの発売です。
以上、6社 ※1:DSEPはAG、※2:トーワのみ2mgの規格あり
DSEP(第一三共エスファ)のボルテゾミブ注射用3mg「DSEP」はAGです。
トーワ(東和薬品)のみ3mgに加えて先発品にもない2mgの規格が収載されています。
剤形・規格 | 後発:ボルテゾミブ注射用 収載時薬価(円/瓶) | 先発:ベルケイド注射用 R3年度薬価(円/瓶) |
---|---|---|
3mg | 46350.00 | 134923.00 |
2mg | 31876.00 | − |
ボルテゾミブ注射用3mgの薬価は先発品であるベルケイド注射用3mgの0.5掛け(50%)で計算されています。
ですが、ボルテゾミブ注射用3mgの薬価は先発品であるベルケイド注射用3mgの34.4%になっています。
これはベルケイド注射用3mgが新薬創出等加算(新薬創出・適応外薬解消等促進加算)の対象であるためです。
先発品であるベルケイド注射用3mgの薬価から新薬創出等加算の累積加算分を引いてから0.5掛けされたため、後発医薬品の薬価はさらに安くなっています。
新規薬価収載されたオーソライズドジェネリック(AG)
新しく後発医薬品が登場したもの以外の、すでに後発品が発売されているものについてもAG(オーソライズドジェネリック)が新規収載されています。
- アゾセミド錠30mg/60mg「DSEP」(ダイアート錠)★
- エルデカルシトールカプセル0.5μg/0.75μg「トーワ」(エディロールカプセル)
- エンタカポン錠100mg「サンド」(コムタン錠)★
- カルベジロール錠1.25mg/2.5mg/10mg/20mg「DSEP」(アーチスト錠)★
- カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「武田テバ」(ブロプレス錠)★
- ソリフェナシンコハク酸塩OD錠2.5mg/5mg「日医工」(ベシケアOD錠)
- ソリフェナシンコハク酸塩錠2.5mg/5mg「日医工」(ベシケア錠)
- タダラフィル2.5mg/5mgZA「シオエ」(ザルティア錠)
- ピルシカイニド塩酸塩カプセル25mg/50mg「DSEP」(サンリズムカプセル)★
- オロパタジン点眼液0.1%「サンド」(パタノール点眼液)
- モキシフロキサシン点眼液0.5%「サンド」(ベガモックス点眼液)
- ボルテゾミブ注射用3mg「DSEP」(ベルケイド注射用)
★については統一名収載品なので薬価収載に伴う官報への掲載なし
アゾセミド錠「DSEP」(ダイアートAG)
アゾセミド錠30mg/60mg「DSEP」はダイアート錠30mg/60mgのAGです。
ダイアート錠のジェネリックはアゾセミド錠「JG」1社のみの供給だったため、AGの登場は嬉しいですね。
https://med.daiichisankyo-ep.co.jp/information/files/2677/20211101082453_4747_file_txt.pdf
アゾセミド錠は統一名収載のため官報には掲載されていません。
十分な在庫を蓄えて2022年1月ごろに発売予定です。
エルデカルシトールカプセル「トーワ」(エディロールAG)
エルデカルシトールカプセル0.5μg/0.75μg「トーワ」はエディロールカプセル0.5μg/0.75μgのAGです。
2021年12月3日、中外製薬と東和薬品が突如発表したエディロールAG承認をアナウンス。
しかも、近日薬価収載、発売との案内に驚いた方も多かったのではないでしょうか?
東和薬品:https://www.towayakuhin.co.jp/pdf/news211203.pdf、https://med.towayakuhin.co.jp/medical/product/fileloader.php?id=73487&t=4
2021年8月16日の承認品目にはエルデカルシトールカプセル「トーワ」はなかったはずなのに・・・と調べてみると、実は2020年8月17日に東和薬品が製造承認を取得していましたが、薬価収載されないままでいたようです。
おそらく、水面下で中外製薬と交渉を重ね、このタイミングで一部変更という形でAGとして承認されたというわけです。
同製品は、当面の間中外製薬が製剤を供給し、東和薬品が包装、販売および適正使用情報の提供を担当します。今後、中外製薬が原薬を供給し、東和薬品が製剤化工程以降を行う体制とすべく、両社で技術移管を進める予定です。
ということなので、いわゆるAG1に該当しますね。
現在のエディロールカプセルの供給状況を考えると生産体制にも問題はなさそうです。
薬価収載と同時に発売予定です。
エンタカポン錠「サンド」(コムタンAG)
エンタカポン錠100mg「サンド」はコムタン錠100mgのAGです。
エンタカポン錠については2021年12月時点で供給が不足しているのでAGの登場は嬉しいです。
https://www.sandoz.jp/sites/www.sandoz.jp/files/new_products_20211012.pdf
十分な在庫を蓄えて2022年1月ごろに発売予定です。
カルベジロール錠「DSEP」(アーチストAG)
カルベジロール錠1.25mg/2.5mg/10mg/20mg「DSEP」はアーチスト錠1.25mg/2.5mg/10mg/20mgのAGです。
カルベジロール錠については2021年12月時点でビソプロロール錠の出荷調整の影響を受けて流通が不足気味なのでAGの登場は嬉しいですね。
https://med.daiichisankyo-ep.co.jp/information/files/2658/20210817100212_3349_file_txt.pdf
カルベジロール錠は統一名収載のため官報には掲載されていません。
2021年12月20日ごろ発売予定です。
カンデサルタン錠「武田テバ」(ブロプレスAG)
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「武田テバ」はブロプレス錠2mg/4mg/8mg/12mgのAGです。
ブロプレス錠のAGとしてはカンデサルタン錠「あすか」がすでに発売されていますが、AGが複数存在する製品というのは初めてだと思います。
以前よりカンデサルタン錠「あすか」はAG2と言われているので、おそらくAG1であるカンデサルタン錠「武田テバ」が販売開始になると将来的には製造中止となるのかもしれませんね・・・。
https://www.med.takeda-teva.com/di-net/kaitei/1102_Candesartan_tab_TT20211115.pdf
十分な在庫を蓄えて2022年1月ごろに発売予定です。
ソリフェナシンコハク酸塩錠/OD錠「日医工」(ベシケアAG)
前回の薬価収載は見送りとなっていたソリフェナシンコハク酸塩錠/OD錠「日医工」が薬価収載されます。
- ソリフェナシンコハク酸塩OD錠2.5mg/5mg「日医工」(ベシケアOD錠)
- ソリフェナシンコハク酸塩錠2.5mg/5mg「日医工」(ベシケア錠)
https://www.nichiiko.co.jp/medicine/file/06710/information/o-DL0112-01.pdf
https://www.nichiiko.co.jp/company/press/detail/5073/1289/4541_20210215_01.pdf
ベシケアのAG1に該当するのですが、日医工ブランドとして発売されるこの製品がどの程度のシェアを獲得できるのか・・・ちょっと予想がたたないですね。
タダラフィル錠ZA「シオエ」(ザルティアAG)
タダラフィル錠2.5mg/5mgZAはザルティア錠2.5mg/5mgのAGです。
日本新薬が製造販売元のザルティアのAGの製造承認を同グループのシオエ製薬が取得し、薬価収載されています。
ピルシカイニド塩酸塩カプセル「DSEP」(サンリズムAG)
ピルシカイニド塩酸塩カプセル25mg/50mg「DSEP」はサンリズムカプセル25mg/50mgのAGです。
https://med.daiichisankyo-ep.co.jp/information/files/2658/20210817100212_3349_file_txt.pdf
ピルシカイニド塩酸塩カプセルは統一名収載のため官報には掲載されていません。
2021年12月20日ごろ発売予定です。
オロパタジン点眼液「サンド」(パタノールAG)
オロパタジン点眼液0.1%「サンド」はパタノール点眼液0.1%のAGです。
2019年2月15日に承認を取得していたものがようやく薬価収載されました。
他社の薬価収載に合わせての登場です。
https://www.sandoz.jp/sites/www.sandoz.jp/files/new_products_20211012.pdf
https://www.sandoz.jp/sites/www.sandoz.jp/files/20211209.pdf
薬価収載と同時に発売です。
モキシフロキサシン点眼液「サンド」(ベガモックスAG)
モキシフロキサシン点眼液0.5%「サンド」はベガモックス点眼液0.5%のAGです。
2020年2月17日に承認を取得していたものがようやく薬価収載されました。
他社は薬価収載されていたのですが、なぜかAGだけ遅れて薬価収載です。
https://www.sandoz.jp/sites/www.sandoz.jp/files/new_products_20211012.pdf
https://www.sandoz.jp/sites/www.sandoz.jp/files/20211209.pdf
薬価収載と同時に発売です。
ボルテゾミブ注射用「DSEP」(ベルケイドAG)
ボルエゾミブ注射用3mg「DSEP」はベルケイド注射用3mgのAGです。
https://www.daiichisankyo-ep.co.jp/home/img/3_6.pdf
薬価収載と同時に発売です。
そのほか気になる薬価収載
そのほか気になるものを簡単に紹介します。
バクタミニ配合錠が薬価収載
バクタミニ配合錠は小児や高齢の方でも飲みやすいようにバクタを小型化した製剤です。
バクタミニ 4錠 = バクタ 1錠 となります。
https://www.ncchd.go.jp/press/2021/2108017.pdf
エンブレル皮下注クリックワイズ用が薬価収載
エンブレル皮下注の新剤形で勘弁な操作と注入の記録を行える製剤です。
https://pfizerpro.jp/cs/sv/enbrel/clickwise/index.html
専用デバイスであるクリックワイズは液晶ディスプレイが搭載された注入器で、操作が簡単なことに加えて、注入速度を変更できたり、スマホとの連携をおこなることが特徴のようです。
- エンブレル皮下注25mgクリックワイズ用0.5mL:12,296円/カセット
- エンブレル皮下注50mgクリックワイズ用1.0mL:23,922円/カセット
前回収載されなかった日医工の製品が薬価収載
前回は薬価収載を見送った日医工の製品が薬価収載されています。
- エスゾピクロン錠1mg/2mg/3mg「日医工」
- ジルムロ配合OD錠LD/HD「日医工」
- デュロキセチンカプセル20mg/30mg「日医工G」
デュロキセチンは販売は武田薬品となるようです。
また、武田テバから日医工岐阜工場への継承予定品目の名称変更品も薬価収載されています。
- プロピベリン塩酸塩錠20mg「NIG」(武田テバ)
- ホリナート錠25mg「NIG」(武田テバ)
- リシノプリル錠20mg「NIG」(タイヨー)
アスペンからSPKK(サンド)の名称変更
アスペンジャパンがサンドファーマに名称変更されることに伴い、製品の名称変更が行われています。
https://product.sandoz.jp/medical_news/pdf/news20210823.pdf
アスペン→SPKKとなるのは以下の製品
- スマトリプタン錠50mg「SPKK」
- バラシクロビル顆粒50%「SPKK」
- バラシクロビル錠500mg「SPKK」
- パロキセチン錠10mg「SPKK」
沢井製薬の一部製品の名称変更
沢井製薬も一部の製品を名称変更するようです。
サワイ→SWのようです。
- セフカペンピボキシル塩酸塩小児用細粒10%「SW」
- セフカペンピボキシル塩酸塩75mg/100mg「SW」
- カルボプラチン点滴静注液150mg/450mg「SW」
そのほか名称変更品
- デスモプレシン注4協和→デスモプレシン注4μg「フェリング」
- ナロキソン塩酸塩静注0.2mg「第一三共」→ナロキソン塩酸塩静注0.2mg「AFP」
- フルコナゾール静注液0.2%「F」→フルコナゾール静注液100mg「F」
- デスモプレシン・スプレー2.5協和→デスモプレシン点鼻スプレー2.5μg「フェリング」