【新剤形】薬価収載された医薬品(報告品目)【2022年5月25日】

2022年5月24日、同25日付で薬価収載される医薬品について、官報が告示されました。
新医薬品については別で紹介するとして、今回は報告品目として承認、薬価収載された製品に気になるものが多いので簡単にまとめてみたいと思います。
(薬価は収載時のものです)

ちょっと気になる新剤形・新キット製剤

ミネブロOD錠

  • ミネブロOD錠1.25mg(47.80円/錠)
  • ミネブロOD錠2.5mg(91.60円/錠)
  • ミネブロOD錠5mg(137.40円/錠)

(エサキセレノン)

ミネブロ錠の新剤形としてOD錠が登場です。

第一三共さんってOD錠好きですよね・・・。

  • オルメテック錠→オルメテックOD錠
  • ユリーフ錠→ユリーフOD錠
  • メマリー錠→メマリーOD錠
  • リクシアナ錠→リクシアナOD錠
  • テネリア錠→テネリアOD錠

※エフィエントOD錠は普通錠とは異なる20mgのみの剤形なので例外かな

 

ルセフィODフィルム

  • ルセフィODフィルム2.5mg

(ルセオグリフロジン水和物)

薬価はルセフィ錠2.5mgと同じです。
錠剤にはある5mgの規格はないんですね。

ODフィルムが望ましいケースってあまり多くないと思うんですよね。
ルセフィ単剤(SGLT2i単独)で治療を行う、50代くらいまでの方かなあ・・・。

 

オゼンピック皮下注

  • オゼンピック皮下注2mg(11,008円/キット)

(セマグルチド (遺伝子組換え))

オゼンピックの新規格ですね。
現在販売されているのは、

  • オゼンピック皮下注SD0.25mg
  • オゼンピック皮下注SD0.5mg
  • オゼンピック皮下注SD1.0mg

のSD=Single Dose(1回使い切り)タイプだけです。

実はオゼンピック皮下注2mgは2018年3月に承認されていたものです。
2018年8月に薬価収載予定だったのですが、その際に問題になったのが新医薬品14日処方制限ルール。
オゼンピックは週1回0.5mgを基本とするため、2mgの規格だと4週間分に相当してしまいます。
結果、オゼンピック皮下注2mgの薬価収載は断念されます。
その後、2020年3月にオゼンピック皮下注SDが承認されました。

ですが、2022年になって提携製造会社のGMP問題によりオゼンピック皮下注SDが出荷停止される事態になりました。
オゼンピック皮下注SDの流通が改善するまでには時間がかかる様子で、オゼンピック皮下注2mgを薬価収載し、新発売して対応する方向になったようです。

オゼンピック®皮下注 0.25mg SD、0.5mg SD 出荷調整、オゼンピック®皮下注 1.0mg SD 出荷停止についてのご案内(第 3 報)

2018 年に製造販売承認を取得している用量調節が可能な複数回投与ペン型注入器のオゼンピック®皮下注 2mg について現在薬価収載を目指して準備を行っており、できる限り早い時期に日本の患者様にお届けできるよう最善を尽くします。

ということで、ここに来てまさかの復活となった「オゼンピック皮下注2mg」はオゼンピック皮下注SDの出荷停止で困っている患者さんや医療機関の救世主になるのかもしれませんね。

 

エイベリスミニ点眼液

  • エイベリスミニ点眼液0.002%(93.90円/個)

(オミデネパグ イソプロピル)

緑内障治療薬、選択的EP2受容体作動薬に防腐剤フリーの1回使い切りタイプ(ミニ)が登場します。
ベンザルコニウム塩化物(BAK)に過敏症を持つ患者さんでも長期にわたって使用することを可能としてBAKフリー製剤です。

 

ビベスピ・ビレーズトリの120吸入用が登場!

  • ビベスピエアロスフィア120吸入用(6,757.20円/キット)

(グリコピロニウム臭化物,/ホルモテロールフマル酸塩水和物)

  • ビレーズトリエアロスフィア120吸入用(8,771.90円/キット)

(ブデソニド/グリコピロニウム臭化物/ホルモテロールフマル酸塩水和物)

ビベスピとビレーズトリの120吸入用が登場します。
要は1ヶ月分ですね。

エアロスフィアは1週間ごとに吸入器を水ですすぎ洗いしてから乾燥、空噴霧を行う必要があります。
120吸入用となると3回は洗わないといけないんですね・・・。

 

ベバシズマブBS点滴静注「日医工」(アバスチンBS)

  • べパシズマブBS点滴静注100mg「日医工」(14,286円/瓶)
  • べパシズマブBS点滴静注400mg「日医工」(54,403円/瓶)

薬価は先行して販売されている「第一三共」「ファイザー」と同じですね。

販売や情報提供はサンドが行うようです。
日医工の新しい価値を創り出すことができるか期待ですね。

 

日医工関連の名称変更品

  • エピナスチン塩酸塩内用液0.2%「タイヨー」→エピナスチン塩酸塩内用液0.2%「NIG」
  • クエチアピン細粒50%「テバ」→クエチアピン細粒50%「NIG」
  • シプロヘプタジン塩酸塩シロップ0.04%「武田テバ」→シプロヘプタジン塩酸塩シロップ0.04%「NIG」
  • テラムロ配合錠AP/BP「武田テバ」→テラムロ配合錠AP/BP「NIG」
  • トラネキサム酸シロップ5%「テバ」→トラネキサム酸シロップ5%「NIG」
  • グラニセトロン静注液1mg/3mg/400mg/1g「テバ」→グラニセトロン静注液1mg/3mg「NIG」

日医工が販売しているものが「NIG」(日医工岐阜)の屋号に名称変更となっています。

 

医療用医薬品情報提供データベースDrugShotage.jp

最新情報をチェックしよう!