リクシアナ錠/OD錠60mgの薬価はなぜ安い?〜医薬品の薬価と規格間調整について

twitterで少し話題になったリクシアナの30mgと60mgの薬価の話。
リクシアナ60mgの薬価収載当時に話題になった有名な話だと思っていたんですが意外とそうでもないのかも?と思ったのでなんでこんな薬価になったのかをまとめておきたいと思います。
結果的に薬価算定方式の勉強になっています。
ひたすらマニアックな内容なので、興味のある方はどうぞ。

リクシアナの薬価

リクシアナの薬価は以下のとおりです。

リクシアナの薬価一覧
医薬品名薬価
令和4年度薬価改定平成26年11月25日薬価
60mg追加時点
平成23年7月19日薬価
新発売時点
リクシアナ錠15mg224.70円408.80円397.40円
リクシアナ錠30mg411.30円748.10円727.30円
リクシアナ錠60mg416.80円758.10円

※OD錠は同薬価のため省略

今回の話で注目なのは30mgと60mgの薬価差。
成分量は30mg違うのに薬価は5.5円の差。
比にすると60mgは30mgのわずか1.3%増です。

薬価改定でリクシアナ全規格の薬価が急激が下がっていることも驚きだけどね・・・。全体が半額近くまで下がってる!新薬創出加算の対象外となったこと、市場拡大再算定(特例)を受けた影響だね。

平成26年の薬価が新規収載時よりも高くなってるのは2014年(平成26年)に消費税増税(5→8%)があって薬価改定時にその対応があったからだね。リクシアナは新薬創出加算の対象だったから完全にプラス改定だったはず。

リクシアナ錠60mgの薬価

30mgは15mgの83%増なのに、30mgと60mgの薬価差はわずか1.3%増。
どうしてこんなことになったんでしょう?

リクシアナ錠60mgは後から追加された規格です。
リクシアナが新医薬品として承認・薬価収載された時はリクシアナには15mg/30mgの規格しかありませんでした。(ちなみに剤形も普通錠のみ)
リクシアナの規格・剤形の流れをまとめてみます。

リクシアナ錠の変遷

  • 2011年4月22日:製造販売承認
    • リクシアナ錠15mg
    • リクシアナ錠30mg
      下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制(股関節全置換術、膝関節全置換術、股関節骨折手術)
  • 2011年7月19日:薬価収載
    • リクシアナ錠15mg
    • リクシアナ錠30mg
  • 2014年9月26日:
    • 適応追加承認(リクシアナ錠15mg・リクシアナ錠30mg)
      • 「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」
      • 「静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制
    • 製造販売承認
      • リクシアナ錠60mg
  • 2014年11月25日:薬価収載
    • リクシアナ錠60mg
  • 2017年8月16日:製造販売承認
    • リクシアナOD錠15mg
    • リクシアナOD錠30mg
    • リクシアナOD錠60mg
  • 2017年11月29日:薬価収載
    • リクシアナOD錠15mg
    • リクシアナOD錠30mg
    • リクシアナOD錠60mg

リクシアナ錠60mgの薬価が安いのは、後から追加されたリクシアナ錠60mgの薬価を算出した方法に原因があります。

他のDOAC*1には存在しない3つ目の規格

結論から言うと、リクシアナ錠の各規格の薬価は30mgの薬価を元に算出されており、15mgと60mgではその計算に用いた数値が大きく異なることが薬価の偏りの原因です。
その理由は詳しく述べられていないので自分なりに解釈しているものをまとめてみます。

まずは以下の表を見てください。

DOACの規格比較
規格区分プラザキサイグザレルトエリキュースリクシアナ
低規格75mg10mg2.5mg15mg
常用規格110mg15mg5mg30mg
高規格60mg
NOACの用量比較
1日用量プラザキサイグザレルトエリキュースリクシアナ
低用量110mg×210mg2.5mg15mg
常用量150mg
(75mg×2)
15mg5mg30mg
高規格60mg

リクシアナだけ3段階の規格が存在し、体重60kg以上で腎機能低下、併用薬による相互作用がない場合に高規格の60mgを使用します。

リクシアナ錠60mgが安い理由

元々薬価収載されていたリクシアナに、後から他のDOACには存在しない高用量の規格が追加されました。
従来であれば、類似薬の規格間比(後に詳しくまとめます)を利用するのですが、DOACには高規格を持つ薬剤が存在しない。
そこで類似した適応(血栓塞栓症(静脈血栓症、心筋梗塞症、肺塞栓症、脳塞栓症、緩徐に進行する脳血栓症等)の治療及び予防)をもつ薬剤で高規格が存在し、薬価差があるものとして選ばれたのがワーファリン錠だったんだと思います。

ワーファリンの薬価(平成26年11月25日時点)

  • ワーファリン顆粒0.2%:9.30円/g
  • (局)ワルファリンカリウム錠0.5mg:9.60円/錠
  • (局)ワルファリンカリウム錠1mg:9.60円/錠
  • (局)ワルファリンカリウム錠2mg:9.60円/錠
  • (局)ワルファリンカリウム錠5mg:9.90円/錠
(2014年11月25日)

ご覧の通り、ワーファリン錠1mgと5mgは薬価差があると言っても極めて少ない差です。

  • ワーファリン錠1mg:9.60円/錠
  • ワーファリン錠5mg:9.90円/錠

ワーファリンを元に規格間比0.0191を算出

し、リクシアナ錠30mgの薬価を元にリクシアナ錠60mgの薬価が計算されたので60mgの薬価は30mgとほとんど差がありません
(ちなみに、リクシアナ錠30mgの薬価を元に15mgはトランサミン錠の規格間比を用いて計算されています。)

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これがリクシアナ錠の薬価が安い理由です。

わかったようなわからないような・・・

薬価算定は製造にかかるコストではなく、効能・効果などを元にして一定のルールに基づいて行われるのが基本だから仕方がないのかもしれないけれど、ちょっと納得し難いよね。

リクシアナ錠の薬価算定方式

ここからはリクシアナ錠の薬価の仕組みを詳しく説明しながら、薬価算定方式について勉強してみたいと思います。

リクシアナ錠15mg/30mgの薬価算定

リクシアナが最初に薬価収載されたのは2011年7月19日です。
販売当初は15mgと30mgの規格のみで60mgは承認されていませんでした。
効能・効果も「下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制(股関節全置換術、膝関節全置換術、股関節骨折手術)」のみで「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」と「静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制」に対する適応は取得していませんでした。

その当時の薬価は以下の通りです。

リクシアナの薬価一覧(2011年7月19日)
医薬品名薬価
リクシアナ錠15mg397.40円
リクシアナ錠30mg727.30円

リクシアナの薬価は「類似薬効比較方式(I)」に「有用性加算(II)(A=5(%))」を加えた形で算定されました。

類似薬効比較方式(I)

  • 同じ効果を持つ類似薬がある場合には、市場での公正な競争を確保する観点から、新薬の1日薬価を既存類似薬の1日薬価に合わせる。類似薬とは、次に掲げる事項からみて、類似性があるものをいう。
    • イ 効能及び効果
    • ロ 薬理作用
    • ハ 組成及び化学構造式
    • ニ 投与形態、剤形区分、剤形及び用法
  • 当該新薬について、類似薬に比し高い有用性等が認められる場合には、上記の額に補正加算を行う。
    • 画期性加算(70〜120%):新規の作用機序、高い有効性・安全性、疾病の治療方法の改善
    • 有用性加算(5〜60%):高い有効性・安全性、疾病の治療方法の改善 等
    • 市場性加算(5%、10〜20%):希少疾病用医薬品 等
    • 小児加算(5〜20%):用法・用量に小児に係るものが明示的に含まれている 等
    • 先駆け審査 指定制度加算(10〜20%):先駆け審査指定制度の対象品目として指定された新規収載品

薬価制度の抜本改革について(その4) 2 薬価算定方式の正確性・透明性について 類似薬効比較方式(参考資料)(中医協 薬-1参考1 29.2.22)

ちなみに新規性の乏しい新薬は類似薬効比較方式(II)で算定されます。

リクシアナ錠30mg(汎用規格)の薬価算定

まずはリクシアナ錠の汎用規格であるリクシアナ錠30mgの薬価算定方法についてまとめてみます。

14 汎用規格
汎用規格とは、組成及び剤形が同一の類似薬(15 に定義する類似薬をいう。)の年間販売量を、規格別にみて、最もその合計量が多い規格をいう。ただし、 新規後発品の薬価算定においては、同一剤形区分内における剤形の違いは考慮しない。

薬価算定の基準について(保発0207第1号 平成30年2月7日)

リクシアナの最類似薬とされたのは同様の適応を持つクレキサン皮下注キット2000IU(成分名:エノキサパリンナトリウム)でした。

クレキサン皮下注キット2000IU

  • 効能・効果:
    • 下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制(股関節全置換術、膝関節全置換術、股関節骨折手術)
    • 静脈血栓塞栓症の発症リスクの高い、腹部手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制
  • 用法・用量:「通常、エノキサパリンナトリウムとして、1回2000IUを、原則として12時間毎に1日2回連日皮下注射する。」
  • 薬価:1,036円/キット
(2011年7月19日)

当時のクレキサン皮下注キットの1日薬価は2,072円/日でした。

この1日薬価を元にリクシアナ錠30mgを決定するのですが、リクシアナは錠剤、クレキサンは皮下注キットなので剤形が異なります。
その場合は剤形間比を用いて薬価算定が行われます。

19 剤形間比
剤形間比とは、剤形が新規収載品と同一の汎用規格の既収載品及び剤形が比較薬と同一の汎用規格の既収載品(剤形が新規収載品と同一の当該既収載品と組成及び製造販売業者が同一であるものに限る。)との、有効成分の含有量あたりの薬価の比をいう。

薬価算定の基準について(保発0207第1号 平成30年2月7日)

リクシアナの薬価算定の中で、剤形間比に用いられたのはリクシアナと同じく第一三共は製造販売を行っているトランサミンでした。

トランサミンの薬価(2011年7月19日時点)

  • トランサミンカプセル250mg:11.00円/g
  • トランサミン散50%:19.40円/g
  • トランサミン錠250mg:11.20円/錠
  • トランサミン錠500mg:20.50円/錠
  • トランサミンシロップ5%:4.30円/mL
  • トランサミン注5%5mL:64円/管
  • トランサミン注10%2.5mL:64円/管
  • トランサミン注10%10mL:134円/管
(2011年7月19日)
  • トランサミン錠250mg:11.20円/錠 250mg→0.0448円/mg
  • トランサミン注10%10mL:134円/管 1000mg→0.134円/mg(同剤形の中で成分含有あたりの薬価が一番安い)

トランサミンの剤形間比

は「錠剤 0.134円/mg ÷ 注射 0.0448円/mg = 0.3343

さらにリクシアナは有用性加算(II)(A=5(%))の対象となっています。

現在広く臨床で使用されているXa阻害剤が全て注射薬(皮下注)であるところ、本剤は、経口投与可能な薬剤として開発されたものであり、投与に伴う煩雑さ、患者への侵襲性等を減じるものである。
しかしながら、下肢整形外科手術患者に対する抗凝固療法は、本剤又は既存薬のいずれを用いた場合であっても、手術後の限られた期間に入院下で実施されるものであるところ、本剤によって外来治療が可能になることはないなど、大きなQOLの改善は認められないことから、限定的な評価とした。

リクシアナ錠 薬価算定組織における検討結果のまとめ(中医協 総2-1 23. 7. 13)

これらを元に計算されるのが汎用規格であるリクシアナ錠30mgの薬価です。
「クレキサン皮下注キット2000IUの1日薬価 2,072円 × トランサミンの剤形間比 0.3343 × 有用性加算 1.05 = 727.30円

リクシアナ錠15mgの薬価算定(規格間調整)

次にリクシアナ錠15mgの薬価算定方法についてです。
非汎用規格の薬価は汎用規格の薬価を元に規格間比を用いて計算します。
これを規格間調整と言います。

32 規格間調整
規格間調整とは、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に規定する薬価及び有効成分の含有量の関係と、非汎用新規収載品の薬価及び有効成分の含有量の関係とが、別表4に定める当該非汎用新規収載品の類似薬の規格間比と同じとなるように非汎用新規収載品の薬価を算定する調整方式をいう。

  • イ 組成、剤形区分及び製造販売業者が当該非汎用新規収載品と同一の最類似薬がない場合:汎用新規収載品の薬価及び有効成分の含有量の関係
  • ロ 組成、剤形区分及び製造販売業者が当該非汎用新規収載品と同一の最類似薬がある場合:最類似薬の薬価及び有効成分の含有量の関係

薬価算定の基準について(保発0207第1号 平成30年2月7日)

別表4 規格間調整の計算方法
1、類似薬の規格間比を求める算式
log(Q2/Q1) / log(Y2/Y1)

  • Q1:汎用規格の類似薬中、年間販売量が最も多い既収載品の薬価
  • Q2:当該既収載品と別の規格の類似薬(組成、剤形区分及び製造販売業者が同一のものに限る。)のうち、年間販売量が2番目のものの薬価
  • Y1:汎用規格の類似薬中、年間販売量が最も多い既収載品の有効成分の含有量
  • Y2:当該既収載品と別の規格の類似薬(組成、剤形区分及び製造販売業者が同一のものに限る。)のうち、年間販売量が2番目のものの有効成分の含有量

(注)組成、剤形区分及び製造販売業者が当該非汎用新規収載品と同一の最類似薬がある場合であって、当該最類似薬に別の規格の類似薬(組成、剤形区分及び製造販売業者が同一のものに限る。)があるときは、当該最類似薬と、当該類似薬のうち最類似薬に次いで2番目の年間販売量のもの(剤形区分内における剤形の違いは考慮しない。)とで規格間比を計算する。

2、非汎用新規収載品の薬価(P2)を求める関係式
log(P2/P1) / log(X2/X1) = 類似薬の規格間比

  • P1:汎用新規収載品又は最類似薬の薬価
  • P2:当該非汎用新規収載品の薬価
  • X1:汎用新規収載品又は最類似薬の有効成分の含有量
  • X2:当該非汎用新規収載品の有効成分の含有量

(注) 類似薬の規格間比が複数ある場合には最も類似性が高い類似薬の規格間比とし、規格間比が1を超える場合及び類似薬の規格間比がない場合は1とする。ただし、内用薬については、X2>X1(X2 が通常最大用量を超える用量に対応するものである場合に限る。)であって、最も類似性が高い類似薬の規格間比が0.5850を超える場合及び類似薬の規格間比がない場合は0.5850とする。
また、製剤上の工夫をすることなく、投与期間の延長のみを目的として含有量が増加した製剤に対し、規格間調整が適用される場合は、規格間比の上限を 0.5850 とする。

薬価算定の基準について(保発0207第1号 平成30年2月7日)

logとか見るだけでややこしい・・・。
計算式だけ見てもわかりにくいのでリクシアナ錠15mg(リクシアナOD錠15mg)の場合を当てはめてみます。
類似薬は剤形間比と同じくトランサミンが用いられました。

まずは類似薬(トランサミン)の規格間比を計算します。

  • トランサミン錠250mg(11.20円/錠)
  • トランサミン錠500mg(20.50円/錠)

Q1=11.20円、Q2=20.50円、Y1=250mg、Y2=500mg
log(Q2/Q1) / log(Y2/Y1) = log(11.2円/20.5円) / log(250mg/500mg) = 0.8721
※計算はExcelに打ち込めばできます

この規格間比0.8721を元にリクシアナ錠15mgの薬価を計算します。
P1=727.3円、P2=リクシアナ錠15mgの薬価、X1=30mg、X2=15mg
log(P2/P1) / log(X2/X1) = 類似薬の規格間比
→P2 = P1 × (X2 / X1)0.8721
727.3円 × (15mg/30mg)0.8721 = 397.4円

リクシアナ錠60mgの薬価算定(規格間調整)

初めの方にも書きましたが、リクシアナ錠60mgは後から追加された規格です。
リクシアナ錠60mg発売当時の薬価は以下の通りです。

リクシアナの薬価一覧(2014年11月25日)
医薬品名薬価
リクシアナ錠15mg408.80円
リクシアナ錠30mg748.10円
リクシアナ錠60mg758.10円

60mgの薬価算定にはワーファリン錠1mgと5mgの規格間比が使用されているのですが、その明確な理由は調べても見つかりませんでした。
なのでおそらくこう言うことだろうと考えでまとめています。
規格が追加される場合、類似薬の規格間比を利用して薬価を算出するのですが、リクシアナ錠60mgは他のDOACには存在しない高用量規格です。

DOACの規格比較
規格区分プラザキサイグザレルトエリキュースリクシアナ
低規格75mg10mg2.5mg15mg
常用規格110mg15mg5mg30mg
高規格60mg

そのため効能効果が類似するワーファリン錠を最類似薬として規格間比を計算しています。
(あくまでも個人的な見解です)

  • ワーファリン錠1mg:9.60円/錠
  • ワーファリン錠5mg:9.90円/錠

規格間比を計算します。
Q1=9.60円、Q2=9.90円、Y1=1mg、Y2=5mg
log(Q2/Q1) / log(Y2/Y1) = log(9.6円/9.9円) / log(1mg/5mg) = 0.0191

この規格間比0.0191を元にリクシアナ錠60mgの薬価を計算します。
P1=748.1円、P2=リクシアナ錠15mgの薬価、X1=30mg、X2=60mg
log(P2/P1) / log(X2/X1) = 類似薬の規格間比
→P2 = P1 × (X2 / X1)0.0191
748.1円 × (60mg/30mg)0.0191 = 758.10円

最後まで読んでもモヤモヤ・・・。計算はわかるけど、これだけ規格間薬価に差が出てしまったらおかしいと思うんだよねえ・・・。</p

まあ、実際この薬価なんだから現行ルールだと例外はないってことなんだろうね。

 

まとめ

今回の記事ではリクシアナ錠60mgの薬価が異常に安くなっている理由についてまとめてみました。
理由をまとめてみると・・・

リクシアナ錠60mgの薬価が安い理由

  • リクシアナ錠60mgは後から遅れて薬価収載された
  • 最初に薬価収載されたリクシアナ錠15mg/30mgはトランサミン錠を参考に規格間調整
  • リクシアナ錠60mgはワーファリン錠を類似薬として規格間調整

規格間調整に用いた薬剤が異なること、規格間調整に利用したワーファリン錠の薬価が非常に安いことがリクシアナ錠60mgの薬価が安くなった原因ですね。
無理やりワーファリンを使わず、類似薬の最大用量を超える場合の規格間比0.5850を使えばいいじゃないかと思ってしまうんですが、そうしなかった(できなかった?)ということは明確な理由があるんだろうということで考えてみました。

ちなみに、後発医薬品の薬価を決める際も規格間調整が使用されます。
汎用規格の薬価は先発医薬品の0.5掛け(0.4掛け)で決まりますが、他の規格は規格ごとに同じルールを当てはめるのではなく、規格間調整によって計算されれいるんですよ。(豆知識)

リクシアナ錠30mgは60mg 0.5錠とすべきなのか

これについてはtwitter上でも色々な意見がありました。

  • 患者さんの自己負担を考えると60mg 0.5錠が良いのではないか
  • 薬局としては手がかかる上に自家製剤加算も算定できないので30mg 1錠にして欲しい
  • 分包すれば分包紙も使用するのでエコではないのではないか
  • 自己負担がない患者さんでも60mg 0.5錠とすることで医療費の抑制につながるのではないか

各薬局、各薬剤師 色々な意見があるとは思いますが、薬局として薬剤師としてしっかりとした意見を持つことが大事ですよね。
しっかりとした考えを持っていれば、より優れた意見に出会ったときに自分の考えをより良いものに変えて行きやすいはずです。

参考資料

*1:direct oral anticoagulants

 

医療用医薬品情報提供データベースDrugShotage.jp

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