令和2年 診療報酬改定〜個別改定項目(短冊) 調剤関連部分を読み解こう! 2020.2.7 答申

2020年1月29日、中医協*1総会が開催され、2020年度(令和2年度)診療報酬改定に関する個別改訂項目(案)いわゆる短冊が発表されました。
この記事では資料(個別改定項目)を一緒に読んでいくスタイルで内容について詳しく解説していきたいと思います。
新人薬剤師の方やこれまでは調剤報酬改定については会社や上司の言う通りに対応していただけだったけど今回は自分で予習しておきたいって方に是非読んでもらいたい内容です。
一緒に調剤報酬改定について勉強しましょう!

変更点等をまとめた記事を別に作成しています。

この記事はあくまでも短冊が公開された時点での考えをまとめたものなので、最新の情報は↑上記リンクでお願いします。

目次

2020年度調剤報酬改定

R2年度診療報酬改定率

  1. 診療報酬:+0.55%
    • ※1 うち、2を除く改定分:+0.47%
      各科改定率

      • 医科:+0.53%
      • 歯科:+0.59%
      • 調剤:+0.16%
    • ※2 うち、消費税財源を活用した救急病院における勤務医の働き方改革への特例的な対応:+0.08%
  2. 薬価等
    1. 薬価:▲0.99%
      • ※ うち、実勢価等改定:▲0.43%、
        市場拡大再算定の見直し等:▲0.01%
      • 材料価格:▲0.02%
        ※うち、実勢価等改定:▲0.01%

勤務医の働き方改革への対応

  • 診療報酬として:公費 126億円程度
  • 地域医療介護総合確保基金として:公費 143億円程度

参考にした資料へのリンクを掲載しておきます。

薬局に関連する改定(調剤報酬)項目

個別改定項目について 総-1

は診療報酬改定全体についてまとめられたものなので、その量は莫大になっています。
なので、まずは今回の記事で触れる部分、つまり薬局に関わる部分(調剤報酬改定)について目次を抜粋しておきます。

II 患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現

III 医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進

IV 効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上

今回の資料は「資料のページ数=pdfのページ数」となっているので印刷が楽ですね。(以前は資料とpdfとでページがずれていることがありました)
あと、診療報酬改定に関する資料は随時アドレスが変更になるのでリンク切れしてしまっていたらすいません。
早い段階で保存しておきましょう。

調剤報酬改定(個別改定項目)を読み解こう!

薬局に関連する改定(調剤報酬)項目に従って順番に解説していきます。

II-1-③ 外来患者への重複投薬解消に対する取組の評価(服用薬剤調整支援料2の新設)

II 患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現
II-1 かかりつけ機能の評価
II-1-③ 外来患者への重複投薬解消に対する取組の評価 P60

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画像の通りこの項目には「服用薬剤調整支援料2」を新設することについて記載されています。
内容を詳しく見ていきましょう。

服用薬剤調整支援料2と服用薬剤調整支援料の違いは?

服用薬剤調整支援料2?
今までの服用薬剤調整支援料とどう違うの?
ということでまずは服用薬剤調整支援料(1になるのかな?)と服用薬剤調整支援料2の算定要件を比較してみましょう。
今回の短冊に記載されている内容と前回(H30年度)改定の短冊に記載されている内容を抜粋して、異なる部分にはマーカーをつけてみました。

服用薬剤調整支援料
6種類以上の内服薬(特に規定するものを除く。)が処方されていたものについて、処方医に対して、保険薬剤師が文書を用いて提案し、当該患者に調剤する内服薬が2種類以上減少した場合に、月1回に限り所定点数を算定する。
引用元:平成30年度診療報酬改定 個別改定項目

服用薬剤調整支援料2
複数の保険医療機関より6種類以上の内服薬(特に規定するものを除く。)が処方されていたものについて、患者若しくはその家族等の求めに応じて、当該患者の服用中の薬剤について一元的把握を行った結果、重複投薬等が確認された場合であって、処方医に対して、当該重複投薬の状況が記載された文書を用いてその解消等に係る提案を行ったときは、3月に1回に限り所定点数を算定する。
引用元:個別改定項目について 総ー1

こうして並べると違いがわかりやすいと思います。
現時点でわかる違いを表にしてみましょう。
(あくまでも2020.2.7の答申までの情報でわかる範囲での比較です)

服用薬剤調整支援料1服用薬剤調整支援料2
点数125点100点
算定回数月1回3月に1回
患者の同意患者の意向を踏まえ患者若しくはその家族等の求めに応じて
対象となる処方の範囲基本的には1つの医療機関
レセプト記載で複数医療機関も可能?
複数の医療機関
提案内容減薬重複投薬等の解消等
提案方法文書文書
算定条件内服薬が2種類以上減少した状態が
4週間以上継続
提案

服用薬剤調整支援料2は3ヶ月に1回しか算定できませんが、提案のみで算定可能になりそうですね。
提案のみで算定できるなら簡単なんじゃないかとも思えますが、全ての医療機関で処方されている薬を把握して文書にまとめる必要があるのでそれなりの時間が必要なんじゃないかと思います。
また、重複投薬を処方している全ての病院に書面の提出が必要なのかどうかも気になるところです。
普通に考えて必要ですよね?
このあたりは「実施上の留意事項」か「疑義解釈」待ちかなあ?
点数は「服用薬剤調整支援料」よりは低くなりそうだけど、どうでしょう?
予想通り、服用薬剤調整支援料2は服用薬剤調整支援料1より少し低い100点になりましたね。

これは薬剤師としては積極的に算定していきたい項目ですね!

服用薬剤調整支援料2と重複投薬・相互作用等防止加算の違いは?

重複投薬に関する薬学管理料には「重複投薬・相互作用等防止加算」が存在します。
「重複投薬・相互作用等防止加算」と「服用薬剤調整支援料2」の違いについて整理してみます。
(あくまでも2020.2.7の答申までの情報でわかる範囲での比較です)

重複投薬・相互作用等防止加算
(残薬調整に係るもの以外の場合)
服用薬剤調整支援料2
点数40点100点
実施のタイミング調剤時次回調剤までの期間
実施の判断薬剤師によるところが大きいあくまでも患者さんの希望
方法疑義照会(電話等)文書
算定条件処方変更提案

「重複投薬・相互作用等防止加算」は調剤時に疑義照会によって行わるため、医師は診察の合間、薬剤師も服薬指導の準備の中での対応になります。
ですが、「服用薬剤調整支援料2」は次回調剤までの期間に書面によって行われるため、双方じっくりと対応することが可能になります。
忙しい業務の合間に行われるよりも、より建設的な対応になるのではいかと今から期待しています。
また、患者さんにも薬剤師の業務としてアピールしやすいんじゃないかと思います。

あくまでも個人的な考えですが、薬局の疑照会って医療の中では特殊な行動なんじゃないかと思います。医師としては処方箋を発行した時点で診察は一旦終了しているはずなのに、疑義照会が来ることで他の診察の合間に再びその患者さんの処方を検討するわけですから。急な内容でなければ次回までに検討という形にした方がより建設的な内容になるんじゃないかと思うんです。

改定までに気になるポイント!

「服用薬剤調整支援料2」について現段階でわかる範囲でまとめてみました。
詳細が明らかになるにつれて、予想と異なる部分も出てくるかもしれません。
情報が増え次第、この記事の内容も更新していきますね!

今後、改定に向けてチェックしたいポイントをまとめました!

改定までのチェックポイント!

  • やっぱり点数は気になるよね点数は100点(3ヶ月に1回)
  • 書面による提案だけで算定可能なのか?
  • 書面の提出先は複数なのか?

II-1-④ かかりつけ薬剤師指導料等の評価(かかりつけ薬剤師指導料/包括管理料・薬剤服用歴管理指導料の変更)

II 患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現
II-1 かかりつけ機能の評価
II-1-④ かかりつけ薬剤師指導料等の評価 P61

この項には「かかりつけ薬剤師指導料・かかりつけ薬剤師包括管理料」の変更内容について記載されています。
一つずつ見ていきましょう。

かかりつけ薬剤師関連の点数はアップします!(プラス改定)

現行改訂案
【かかりつけ薬剤師指導料】73点
【かかりつけ薬剤師包括管理料】281点
【かかりつけ薬剤師指導料】76点
【かかりつけ薬剤師包括管理料】291点

引用元:個別改定項目について 総ー1

対物業務から対人業務への転換を進める観点からの評価見直しということでかかりつけ薬剤師関連の点数はアップしていますね。

かかりつけ薬剤師指導料/包括管理料の施設基準の変更(プライバシーへの配慮)

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画像の通り「かかりつけ薬剤師指導料・かかりつけ薬剤師包括管理料」の施設基準について変更が行われます。
画像にも書いていますが、この内容って「地域支援体制加算」の施設基準と同じですよね?
(基準調剤加算の時代から存在した施設基準ですね)
今回の短冊に記載されている内容と前回(H30年度)改定時の通知に記載されている内容を抜粋して、異なる部分にはマーカーをつけてみました。

地域支援体制加算
(13) 薬学管理等の内容が他の患者に漏れ聞こえる場合があることを踏まえ、患者との会話のやりとりが他の患者に聞こえないようパーテーション等で区切られた独立したカウンターを有するなど、患者のプライバシーに配慮していること。
引用元:特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)

かかりつけ薬剤師指導料
かかりつけ薬剤師包括管理料
患者との会話のやりとりが他の患者に聞こえないようパーテーション等で区切られた独立したカウンターを有するなど、患者のプライバシーに配慮していること。引用元:個別改定項目について 総ー1

まあ、同じですね。
プライバシーに対する配慮に関しては過去の改定、今回の改定前の議論で何度も意見として挙げられている内容です。
今回、他の項目でも施設基準として同じ内容が記載されているので、プライバシーに対する配慮の徹底を行いたいという意図が見えますね。
(薬局開設時の基準に加えてもいいと思うけど、どうしても構造的に改修が難しい薬局があるでしょうからそこを考慮してくれてるんでしょうね。)

かかりつけ薬剤師指導料/包括管理料・薬剤服用歴管理指導料の算定要件の変更(残薬状況についての情報提供)

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これも画像の通りですが、「かかりつけ薬剤師指導料・かかりつけ薬剤師包括管理料」の算定要件について変更が行われています。
正確には「薬剤服用歴管理指導料」の算定要件について変更が行われ、その結果、(算定要件を共有する)「かかりつけ薬剤師指導料・かかりつけ薬剤師包括管理料」の算定要件も変更になりました。
これについてはそのまま追加されているだけですが、今回の短冊に記載されている内容と前回(H30年度)改定時の通知に記載されている内容を抜粋して、追加された部分にはマーカーをつけてみました。

薬剤服用歴管理指導料
(1) エ 残薬の状況については、患者ごとに作成した薬剤服用歴の記録に基づき、患者又はその家族等から確認し、残薬が確認された場合はその理由も把握すること。また、残薬が相当程度認められると判断される場合には、処方医に対して連絡、投与日数等の確認を行うよう努めること。
引用元:診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知)

薬剤服用歴管理指導料
(1) エ 残薬の状況については、患者ごとに作成した薬剤服用歴の記録に基づき、患者又はその家族等から確認し、残薬が確認された場合はその理由も把握すること。患者に残薬が一定程度認められると判断される場合には、患者の意向を確認した上で、患者の残薬の状況及びその理由を患者の手帳に簡潔に記載し、処方医に対して情報提供するよう努めること。また、残薬が相当程度認められると判断される場合には、処方医に対して連絡、投与日数等の確認を行うよう努めること。
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

「残薬が相当程度認められる」場合は処方医に連絡して投与日数等の確認を行う必要がありますが、そうでない場合はお薬手帳を活用して次回処方医に伝わるようにしないさい(努力義務)ということですね。

II-1-⑤ 同一薬局の利用推進(薬剤服用歴管理指導料・調剤基本料の変更)

II 患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現
II-1 かかりつけ機能の評価
II-1-⑤ 同一薬局の利用推進 P63

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この項では「薬剤服用歴管理指導料」に関する変更、「調剤基本料」に関する変更内容が記載されています。
一つずつ見ていきます。

薬剤服用歴管理指導料の変更(点数が低くなる規定、普段利用する薬局名をお薬手帳に記載)

まず、点数の見直しですが意外なことにプラス改定となっています。

薬剤服用歴管理指導料

  1. 原則63月以内に再度処方箋を持参した患者に対して行った場合 43点
  2. 1の患者以外の患者に対して行った場合 57点
  3. 特別養護老人ホームに入所している患者に訪問して行った場合 43点

注1 1及び2については、患者に対して、次に掲げる指導等の全てを行った場合に、処方箋受付1回につき所定点数を算定する。ただし、手帳を持参していない患者又は区分番号00の1に掲げる調剤基本料1以外の調剤基本料を算定する保険薬局に処方箋を持参した患者に対して、次に掲げる指導等の全てを行った場合は、本文の規定にかかわらず、処方箋受付1回につき、57点を算定する。
引用元:個別改定項目について 総ー1

6ヶ月以内→3ヶ月以内

6ヶ月以内に来局すれば安くなっていたものが、3ヶ月以内に来局しないと安くならないようになります。
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2019.12.18中医協の資料)
再来局の間隔を短くすることで、他の医療機関を受診した際の処方箋も一つの薬局に持ってくるように促したいようです。
ちなみに改定後の点数で考えると3ヶ月以内の再来局とそうでない場合の点数は以下の通り。

  • 3ヶ月以内の再来局(お薬手帳持参):57点
  • 上記以外:43点

改定後は点数差が広がり14点差(旧 12点)、3割負担で40円程度。
ですが、わざわざ離れた同じ薬局に持ってくるほどのメリットを感じる値段の差ではないと思うんですよね。
これで薬局を一つにするくらいなら、かかりつけ薬局のメリットを理解してすでに薬局を一か所に決めていると思います。
単に薬剤服用歴管理指導料が高くなるばっかりで薬局にとって若干のプラス改定になるだけの話に見えるのですが、どうでしょうか?
自分の理解が浅いだけでしょうか?
(プラスになるのは嬉しいのですが、そのツケは次回改定に回ってくるはずなので・・・)

薬歴の点数が低くなる規定の対象拡大

調剤基本料1以外の基本料を算定している薬局も薬剤服用歴管理指導料が安くなる規定の対象になります。
要はマイナス改定ってことですね。
これについてもなんで今まで調剤基本料1以外は対象外だったのかよく理解できなかったので当然ではないでしょうか?
全体の点数が上がったのと、6ヶ月→3ヶ月はこの変更とバーターって感じなのかなあ?
(再来局間隔が短くなるのはプラス改定と決め付けている)
段階的に薬歴を安くしていっているってことなんでしょうね。

お薬手帳に普段利用する薬局名を記載

次に、お薬手帳に普段利用する薬局の名称を記載するよう促す規定について。
同じようなものとして、「かかりつけ薬剤師指導料/包括管理料」の算定要件にかかりつけ薬剤師の氏名を記載する規定があります。

かかりつけ薬剤師指導料
(4) 他の保険薬局及び保険医療機関おいても、かかりつけ薬剤師の情報を確認できるよう、患者が保有する手帳等にかかりつけ薬剤師の氏名、勤務先の保険薬局の名称及び連絡先を記載する。
引用元:診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知)

普段利用する薬局が複数あれば全て記載するのか、細かい判断基準が気になるところではありますが、ある意味、「かかりつけ薬局」を決めるよう周知することの徹底も促したいんだろうなと思います。

調剤基本料の変更(複数医療機関同時受付で安く)

⑤ 同一薬局の利用推進
第2 具体的な内容
患者が同一の薬局を繰り返し利用することを推進する観点から、以下の見直しを行う。
2.調剤基本料について、同一患者から異なる医療機関の処方箋を同時にまとめて複数枚受け付けた場合、2回目以上の受付分については所定点数の100分の80に相当する点数を算定する。
引用元:個別改定項目について 総ー1

個人的にはこれは痛いなあって思う変更です。
同じ日に複数の薬局に行くのであれば一つの薬局にまとめて処方箋を持って行った方が安くなるよという形でかかりつけ薬局化を進めたいのだと思うのですが、現段階でそれがどれほどの効果を産むかは怪しいです。
かかりつけの促進よりも、これまで苦労してかかりつけ薬局を目指してきて、複数の医療機関からの処方箋を獲得してきた薬局の利益が減ってしまうパターンの方が多いのではないでしょうか?
この改定ってもっと昔に行われるべき内容だったんじゃないかなぁ・・・。

かかりつけ薬局を促すってよりもかかりつけ薬局となっている薬局の収益を減らすだけのような・・・。

II-7-1-⑥ がん患者に対する薬局での薬学的管理等の評価(特定薬剤管理指導加算2の新設)

II 患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現
III-7-1 緩和ケアを含む質の高いがん医療の評価
II-7-1-⑥ がん患者に対する薬局での薬学的管理等の評価 P126
II-7-1-④ 質の高い外来がん化学療法の評価 P122

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画像の通りこの項目には「特定薬剤管理指導加算2」を新設することについて記載されています。

⑥ がん患者に対する薬局での薬学的管理等の評価
第2 具体的な内容
患者のレジメン(治療内容)の情報を活用し、患者への副作用対策の説明や支持療法に係る薬剤の服薬指導等を実施するとともに、調剤後に電話等により服薬状況、抗悪性腫瘍剤の副作用の有無を確認し、その内容を文書等により医療機関に情報提供した場合の評価を新設する。
(新) 薬剤服用歴管理指導料 特定薬剤管理指導加算2 100点(月1回まで)引用元:個別改定項目について 総ー1

内容を詳しく見ていきましょう。

特定薬剤管理指導加算2と特定薬剤管理指導加算の違いは?

特定薬剤管理指導加算2・・・つまりはハイリスク加算2ってことになりますが、あまりしっくり来ない名称です。
というのもハイリスク加算(特定薬剤管理指導加算)とはかなり異なる内容だからです。

  • 対象となる薬剤は抗癌剤(抗悪性腫瘍剤)のみ
  • 薬局で調剤を行った抗癌剤ではなく、医療機関で注射された抗癌剤に関する指導が対象
  • 来局時の指導だけでなく、投薬後に電話等でのフォローも必要
  • 服薬状況、副作用の有無について医療機関への情報提供が必要
  • 算定要件のみではなく、施設基準も満たす必要あり

ハイリスク加算の上位に位置づけられる名称なんですが、内容は全く別物ですね。
別物、別物と言いましたが、加算自体に否定的なのではなく、素晴らしい評価と思っています。
薬局で調剤していない薬剤についての指導に対する加算という意味で画期的なものですね。

特定薬剤管理指導加算2と連携充実加算

算定要件と施設基準を確認していると引っかかるところが多いのではないでしょうか?
ん?ん?ん?
「保険医療機関のホームページ等でレジメン(治療内容)を閲覧」・・・、レジメンを公開している医療機関なんてほとんどないでしょ?
「保険医療機関が実施する抗悪性腫瘍剤の化学療法に係る研修会」・・・、そんなの行っている医療機関少なくない?
実は、今回の診療報酬改定では「外来化学療法加算1のA」に対する加算として「連携充実加算」が新設されています。
これらの内容は「連携充実加算」の施設基準に含まれているんです。
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つまり、特定薬剤管理指導加算2の算定対象となる患者さんは基本的に医療機関において外来化学療法加算1のAならびに連携充実加算を算定されている患者さんということになります。
問題の施設基準(4)「抗悪性腫瘍剤の化学療法に係る研修会」は改定後(4月以降)に開催されるであろうということで、(4)については令和2年9月30日までの経過措置が設けられているというわけですね。

おそらく今まではPBPM*2で行われていたものを診療報酬上で評価するために生まれた点数だと思います。抗悪性腫瘍剤の適正使用を促すだけでなく、薬薬連携を一気に加速させる加算になるのではないかと期待しています。

改定に向けてチェックしたいポイントをまとめました!

改定までのチェックポイント!

  • 点数はけっこう高めなのでは?点数は100点(月1回)!
  • 病院主導による算定になりそうだけど・・・
  • 地域の病院ごとにレジメンが異なれば最初はかなり大変かも?

II-10-① 地域医療に貢献する薬局の評価(地域支援体制加算の変更)

II 患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現
II-10 薬局の地域におけるかかりつけ機能に応じた評価、薬局の対物業務から対人業務への構造的な転換を推進するための所要の評価の重点化と適正化、院内薬剤師業務の評価 P269
II-10-① 地域医療に貢献する薬局の評価 P269

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これまで調剤基本料1を算定している薬局については実績要件が免除されていました。
今回の改定では調剤基本料1を算定している薬局についてもそれ以外の薬局とは別の実績要件が定められます。
少しずつ読み解いていきましょう。
今回の短冊に記載されている内容と前回(H30年度)改定の短冊に記載されている内容を抜粋して、異なる部分にはマーカーをつけてみました。

地域支援体制加算(H30)
(1)地域医療に貢献する体制を有し、その活動における相当な実績を有している
こと。ただし、調剤基本料1を算定している
保険薬局にあっては、本文の規定にかかわらず、次のいずれにも該当するものであること。

引用元:平成30年度診療報酬改定 個別改定項目

地域支援体制加算(R2)

  1. 次のいずれにも該当する保険薬局であること。
    • イ 調剤基本料1を算定する保険薬局であること。
    • ロ 地域医療への貢献に係る体制及び十分な実績を有していること。
  2. 次のいずれにも該当する保険薬局であること。
    • イ 調剤基本料1以外を算定する保険薬局であること。
    • ロ 地域医療への貢献に係る相当な実績を有していること。

引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

前提条件の記載が変更になっていますね。
で、今回のポイントが実績に関する記載です。

  • 調剤基本料1を算定:地域医療への貢献に係る体制及び十分な実績を有していること。
  • 調剤基本料1以外を算定:地域医療への貢献に係る相当な実績を有していること。

「十分な」と「相当な」の違いがありますが、どちらも実績を有していることが必要となっています。
ちなみに、調剤基本料1以外を算定している薬局についてはH30年度改定の時点で相当な実績を求められていました。

調剤基本料1を算定する保険薬局に求められる実績(追加)

同じように今回の短冊に記載されている内容と前回(H30年度)改定の短冊に記載されている該当部分を抜粋して、異なる部分にはマーカーをつけてみました。

地域支援体制加算(H30)

  • 麻薬及び向精神薬取締法(昭和二十八年法律第十四号)第三条の規定による麻薬小売業者の免許を受けていること。
  • ロ 在宅患者に対する薬学的管理及び指導について、実績を有していること。
  • かかりつけ薬剤師指導料又はかかりつけ薬剤師包括管理料に係る届出を行っていること。

引用元:平成30年度診療報酬改定 個別改定項目

地域支援体制加算(R2)
調剤基本料1を算定している保険薬局については、下記の5つの要件のうち4つ以上を満たすこと(ただし、1〜3は必須とする。)。

  1. 麻薬及び向精神薬取締法(昭和二十八年法律第十四号)第三条の規定による麻薬小売業者の免許を受けていること。
  2. 在宅患者に対する薬学的管理及び指導の回数12回以上(在宅協力薬局(現「サポート薬局」)として連携した場合や同等の業務を行った場合を含む(同一グループ薬局に対して業務を実施した場合を除く))
  3. かかりつけ薬剤師指導料又はかかりつけ薬剤師包括管理料に係る届出を行っていること。
  4. 患者の服薬情報等を文書で医療機関に提供した実績12回以上(服薬情報等提供料に加え、服薬情報等提供料が併算定不可となっているもので、同等の業務を行った場合を含む)
  5. 薬剤師研修認定制度等の研修を修了した薬剤師が地域の多職種と連携する会議に1回以上出席

引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

1〜3については必須となっていますが、おおまかな内容については平成30年度改定と同じです。
ただし、在宅については12回以上行っている実績が必要となっています。
ちなみに平成30年度改定では以下の通り、一回でも算定していればOKでした。

第92 地域支援体制加算(H30)
(ロ)在宅患者に対する薬学的管理及び指導の実績としては、当該加算の施設基準に係る届出時の直近1年間に在宅患者訪問薬剤管理指導料、居宅療養管理指導費又は介護予防居宅療養管理指導費の算定実績を有していること。
引用元:特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)

そして、今回改定が以下の通り。

地域支援体制加算(R2)
2 在宅患者に対する薬学的管理及び指導の回数12回以上(在宅協力薬局(現「サポート薬局」)として連携した場合や同等の業務を行った場合を含む(同一グループ薬局に対して業務を実施した場合を除く))
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

さて、この実績は年何回以上なんでしょうか?

実績12回以上、薬剤師1人あたりの記載がないので薬局単位で月1回算定していればクリアってことになりますね。
単一建物診療患者の縛りがあるかどうかも気になります。
調剤基本料1以外を算定の実績要件には「単一建物診療患者」の記載ありますが、調剤基本料1を算定する場合には記載がないので縛りはないのかもしれませんね。
確定は疑義解釈待ちかなあ・・・。
(ちなみに「サポート薬局」の名称が「在宅協力薬局」に変更になるんですね)

さらに今回追加になっているのが4と5です。

  • 4 患者の服薬情報等を文書で医療機関に提供した実績12回以上(服薬情報等提供料に加え、服薬情報等提供料が併算定不可となっているもので、同等の業務を行った場合を含む)
  • 5 薬剤師研修認定制度等の研修を修了した薬剤師が地域の多職種と連携する会議に1回以上出席

1〜3が必須で4つ以上満たさないといけないので、1〜3に加えて4か5の実績のどちらかが必要ということになりますね。
まずは4 服薬情報等の実績。
「服薬情報等提供料が併算定不可となっているもので、同等の業務を行った場合」
前回改定の時は深く考えなかったんですが、これってどこまでを範囲として含むんでしょうか?
在宅の報告書にも服薬情報は記載されているけど、在宅患者訪問薬剤管理指導料、(介護予防)居宅療養管理指導費の報告書が含まれるのでしょうか?
でも、それだと2の在宅実績をクリアすると同時に4もクリアしてしまいますよね・・・。
今回新たに加わる指導加算(② 薬局における対人業務の評価の充実参照)で提出する書類も含まれます。

第92 地域支援体制加算
1 地域支援体制加算に関する施設基準

  • (1) 以下のア又はイの区分に応じ、それぞれに掲げる基準を満たすこと。
    • ア 調剤基本料1を算定する保険薬局
      • (ロ) ④の「服薬情報等提供料が併算定不可となっているもので、相当する業務」とは次のものをいう。
        • 薬剤服用歴管理指導料及びかかりつけ薬剤師指導料の特定薬剤管理指導加算2
        • 薬剤服用歴管理指導料の吸入薬指導加算
        • 薬剤服用歴管理指導料の調剤後薬剤管理指導加算
        • 服用薬剤調整支援料2
        • かかりつけ薬剤師指導料を算定している患者に対し、吸入薬指導加算、調剤後薬剤管理指導加算及び服薬情報等提供料の算定に相当する業務を実施した場合(薬剤服用歴の記録に詳細を記載するなどして、当該業務を実施したことが遡及して確認できるものでなければならないこと。)
        • かかりつけ薬剤師包括管理料を算定している患者に対し、特定薬剤管理指導加算2、吸入薬指導加算、調剤後薬剤管理指導加算、服用薬剤調整支援料2又は服薬情報等提供料の算定に相当する業務を実施した場合(薬剤服用歴の記録に詳細を記載するなどして、当該業務を実施したことが遡及して確認できるものでなければならないこと。)

引用元:(4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日保医発0305第3号)P255

次に5 認定薬剤師の多職種連携会議への参加実績。
認定薬剤師の多職種連携会議への参加は薬局あたり年1回以上でクリアです。

多職種連携会議への参加希望者が一気に増えそうだな・・・。

また、4と5については経過措置が設けられるようです。

[経過措置] 調剤基本料1を算定する保険薬局に適用される実績要件は令和3年4月1日より適用することとし、令和3年3月31日までの間はなお従前の例による。
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

調剤基本料1以外を算定する保険薬局に求められる実績(追加)

[施設基準] (調剤基本料1以外を算定する薬局)
地域医療に貢献する体制を有することを示す相当の実績として、以下の1から9までの9つの要件のうち8つ以上を満たすこと。この場合において、1から8までは常勤薬剤師一人当たりの直近1年間の実績、9は薬局当たりの直近の1年間の実績とする

  1. 夜間・休日等の対応実績 400回以上
  2. 調剤料の麻薬加算算定回数 10回以上
  3. 重複投薬・相互作用等防止加算等の実績 40回以上
  4. かかりつけ薬剤師指導料等の実績 40回以上
  5. 外来服薬支援料の実績 12回以上
  6. 服用薬剤調整支援料の実績 1回以上
  7. 単一建物診療患者が1人の場合の在宅薬剤管理の実績 12回以上(在宅協力薬局(現「サポート薬局」)として連携した場合や同等の業務を行った場合を含む(同一グループ薬局に対して業務を実施した場合を除く))
  8. 服薬情報等提供料の実績 60回以上(服薬情報等提供料に加え、服薬情報等提供料が併算定不可となっているもので、同等の業務を行った場合を含む)
  9. 薬剤師研修認定制度等の研修を修了した薬剤師が地域の多職種と連携する会議に5回以上出席

引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

9が新規に追加されており、7と8に関しては拡大解釈が加わっています。
H30年度改定では9を除く8項目全てを満たす必要があり、2は「麻薬指導管理加算の実績 10回以上」でした。
9の他職種種連携会議に関する項目を達成できれば、一番ハードルが高い(努力しても対象となる患者さんが来局しない限り麻薬処方箋を受け付けることはできないため)と言われていた麻薬に関する実績を回避することができます。
そういう意味では調剤基本料1以外を算定する薬局にとって、今回の改訂で地域支援体制加算は少しだけ算定しやすくなるのではないでしょうか?

変更点をまとめておきます。

項目H30年度R2年度回数
1夜間・休日等の対応実績夜間・休日等の対応実績400回/常勤・年
2麻薬指導管理加算の実績調剤料の麻薬加算算定回数10回/常勤・年
3重複投薬・相互作用等防止加算等の実績重複投薬・相互作用等防止加算等の実績40回/常勤・年
4かかりつけ薬剤師指導料等の実績かかりつけ薬剤師指導料等の実績40回/常勤・年
5外来服薬支援料の実績外来服薬支援料の実績12回/常勤・年
6服用薬剤調整支援料の実績服用薬剤調整支援料の実績1回/常勤・年
7単一建物診療患者が1人の場合の在宅薬剤管理の実績単一建物診療患者が1人の場合の在宅薬剤管理の実績
(在宅協力薬局(現「サポート薬局」)として連携した場合や
同等の業務を行った場合を含む
(同一 グループ薬局に対して業務を実施した場合を除く))
12回/常勤・年
8服薬情報等提供料の実績服薬情報等提供料の実績
(服薬情報等提供料に加え、服薬情報等提供料が併算定不可
となっているもので、同等の業務を行った場合を含む)
60回/常勤・年
9なし薬剤師研修認定制度等の研修を修了した薬剤師が
地域の多職種と連携する会議に出席
5回/薬局・年
算定条件1〜8全て達成1〜9のうち8項目を達成

改めて見ると、やっぱりえぐい・・・!

点数の見直し

地域支援体制加算の評価の見直しが行われます。
ただ、おそらくですが点数は下がるのでしょうね。

  • H30年度改定:35点(地域体制加算)
  • R2年度改定:38点(地域体制加算)

まさかのプラス改定でした!

改定までのチェックポイント!

  • 点数はやっぱり下がる?あがりました
  • 調剤基本料1を算定している場合
    • 在宅は施設でもOK?実績数は?実績12回
    • 服薬情報等提供料と同等のものには何が含まれる?服薬情報等提供料と同等のもの:
      • 特定薬剤管理指導加算2
      • 吸入薬指導加算
      • 調剤後薬剤管理指導加算
      • 服用薬剤調整支援料2
    • 経過措置はいつまで?経過措置は2021年3月31日まで
  • 調剤基本料1以外を算定している場合
    • 麻薬が必須でなくなったことでどの程度算定薬局が増えるのか?(これは改定後に気になることですね)

II-10-② 薬局における対人業務の評価の充実

II 患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現
II-10 薬局の地域におけるかかりつけ機能に応じた評価、薬局の対物業務から対人業務への構造的な転換を推進するための所要の評価の重点化と適正化、院内薬剤師業務の評価 P269
II-10-② 薬局における対人業務の評価の充実 P272

ここは薬局にとって一番内容の濃い部分になっており、第2 具体的な内容が7項目に分かれています。
そのうち、1と2はすでに触れた内容なので3から順に見ていきますね。

  • 1:II-1-③ 外来患者への重複投薬解消に対する取組の評価(服用薬剤調整支援料2の新設)
  • 2:II-7-1-⑥ がん患者に対する薬局での薬学的管理等の評価(特定薬剤管理指導加算2の新設)

分割調剤を実施する場合の服薬情報等提供料(変更)

f:id:pkoudai:20200202193849p:plain:w500

まず、服薬情報等提供料に関する変更です。
分割調剤を行った際の服薬情報等提供料の扱いが変更になっています。

【調剤基本料】
[算定要件] 9 医師の分割指示に係る処方箋受付(注8及び注9に該当する場合を除く。)において、1回目の調剤については、当該指示に基づき分割して調剤を行った場合に、2回目以降の調剤については投薬中の患者の服薬状況等を確認し、処方箋を交付した保険医(以下この表において「処方医」という。)に対して情報提供を行った場合に算定する。この場合において、区分番号00に掲げる調剤基本料及びその加算、区分番号01に掲げる調剤料及びその加算並びに第2節に掲げる薬学管理料(「区分番号15の5」に掲げる服薬情報等提供料を除く。)は、それぞれの所定点数を分割回数で除した点数を1分割調剤につき算定する。
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

マーカー部分を読んでもらえればわかりますが、分割調剤を行った場合、分割調剤ごとの調剤基本料、調剤料、薬学管理料は所定の点数を分割回数で割ったもの(小数点以下第一位を四捨五入)を算定するようになっています。
例(R1年度改定):分割3回場合、1分割調剤の薬剤服用歴管理指導料(お薬手帳なし)は53÷3≒17.8点→18点
今回の改定から、服薬情報等提供料については1分割調剤においても通常の点数が算定できるようになります。
これは嬉しい!というか当然ですよね。
服薬情報等提供料については複数分割の1分割調剤となっても行う内容に変更はないのに、点数は割られてしまうというのは薬局からすれば意欲を削がれてしまう内容でしたから。
この改定はもう少し広く拡大て欲しいものですが・・・。

重複投薬・相互作用等防止加算や夜間・休日等加算にも拡大して欲しいです!

また、それに伴い、服薬情報等提供料1の分割調剤に関するものの算定要件にも変更が行われ、マーカー部分が追加されています。

【服薬情報等提供料】
[算定要件] イ 「区分番号00」の調剤基本料の「注9」に掲げる分割調剤において、2回目以降の調剤時に患者の服薬状況、服薬期間中の体調の変化等について確認し、処方医に対して情報提供を行った場合
この場合において、残薬の有無、残薬が生じている場合はその量及び理由、副作用の有無、副作用が生じている場合はその原因の可能性がある薬剤の推定及びその他処方医に伝達すべき事項を情報提供するものとする
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

復習ですが、服薬情報等提供料1(医療機関の求めに応じて行うもの)については以下の3パターンがあります。

  • ア 処方箋を発行した保険医療機関が患者の服用薬の残薬の報告を求めており、保険薬局において患者の服用薬の残薬を確認し、当該保険医療機関に対して情報提供を行った場合
  • イ 「区分番号 00」の調剤基本料の「注9」に掲げる分割調剤において、2回目以降の調剤時に患者の服薬状況、服薬期間中の体調の変化等について確認し、処方医に対して情報提供を行った場合
  • ウ 保険医療機関からの求めに応じ、入院前の患者の服用薬について確認し、依頼元の医療機関に情報提供した場合

イが分割調剤時のものになり、今回算定要件に変更が加えられるものになりますが、加わった内容は特別なものではなく、これまでも行っているものかと思うので、明文化されたってことですね。

吸入薬指導加算(新設)

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薬剤服用歴管理指導料の加算として、吸入薬指導加算が新設されます。

【吸入薬指導加算】
薬剤服用歴管理指導料 吸入薬指導加算 30点
[算定要件] 喘息又は慢性閉塞性肺疾患の患者であって吸入薬の投薬が行われているものに対して、患者若しくはその家族等から求めがあった場合であって、処方医に了解を得たとき又は保険医療機関の求めがあった場合に、患者の同意を得た上で、文書及び練習用吸入器等を用いて、必要な薬学的管理及び指導を行うとともに、保険医療機関に必要な情報を文書等により提供した場合に、吸入薬指導加算として、3月に1回に限り30点を所定点数に加算する。
引用元:個別改定項目について 総ー1

簡単にまとめてみます。

吸入薬指導加算

  • 対象患者:喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)
  • 事前確認
    • 患者(家族)からの求め︎+処方医の了解
    • 医療機関の求め+患者の同意
  • フィードバック:文書による医療機関への情報提供必要
  • 算定回数:3ヶ月に1回算定可能

「喘息又は慢性閉塞性肺疾患の患者」と記載されているのでイナビル・リレンザの吸入指導では算定できないようですね。

参考までに、吸入療法の進め方について、中医協で以下の画像が資料として提示されていました。
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f:id:pkoudai:20200203000530j:plain:w500
2019.12.18中医協の資料)

吸入指導に力を入れている薬局は多いと思うけどそれが評価された形だね!

経管投薬支援料(新設)

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簡易懸濁法の指導を行った場合に算定できる薬学管理料が新設されます。

【経管投薬支援料】
経管投薬支援料 100点
[算定要件] 胃瘻若しくは腸瘻による経管投薬又は経鼻経管投薬を行っている患者若しくはその家族等から求めがあった場合であって、処方医に了解を得たとき又は保険医療機関の求めがあった場合に、患者の同意を得た上で、簡易懸濁法による薬剤の服用に関して必要な支援を行った場合に初回に限り算定する。
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

簡単にまとめてみます。

経管投薬支援料

  • 対象患者:胃瘻、腸瘻、経鼻による経管投薬を行っている患者
  • 事前確認
    • 患者(家族)からの求め︎+処方医の了解
    • 医療機関の求め+患者の同意
  • 指導内容:簡易懸濁法による服薬支援
  • 算定回数:初回(経管投与開始時)のみ

経口投与が困難になり経管投与に移行した場合、安易に粉砕調剤を行うのではなく、簡易懸濁法による投与を選択することで、

  • 治療薬の選択範囲の拡大
  • チューブ閉塞の防止
  • 配合変化の回避

などのメリットがありますが、行ったことのない方にとっては少しハードルの高いものになります。
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2019.12.8中医協の資料)
一度理解してもらえれば簡便に行える方法ですし、粉砕調剤に比較してメリットも多いので導入に向けた薬剤師による指導が重要になります。
多くの薬局で簡易懸濁法を導入し、説明を行っていると思いますが、新たに薬学管理料が設けられ評価された形になります。

施設の処方箋を受け付けている場合、施設職員に対して講義のような形で支援を行った場合は対象の患者さんに対してまとめて算定となるのでしょうか?可能であれば施設単位で簡易懸濁法の導入を行っていく機会が増えそうですね。

調剤後薬剤管理指導加算(新設)

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薬剤服用歴管理指導料の加算として、調剤後薬剤管理指導加算が新設されます。

【調剤後薬剤管理指導加算】
薬剤服用歴管理指導料 調剤後薬剤管理指導加算 30点
[算定要件] 地域支援体制加算を届け出ている保険薬局においてインスリン製剤又はスルホニルウレア剤(以下「糖尿病治療薬」という。)を使用している糖尿病患者であって、新たに糖尿病治療薬が処方されたもの 又は糖尿病治療薬に係る投薬内容の変更が行われたものに対して、患者若しくはその家族等から求めがあった場合であって、処方医に了解を得たとき又は保険医療機関の求めがあった場合に、患者の同意を得て、調剤後も当該薬剤の服用に関し、電話等によりその服用状況、副作用の有無等について患者に確認し、必要な薬学的管理及び指導(当該調剤と同日に行う場合を除く。)を行うとともに、保険医療機関に必要な情報を文書等により提供した場合には、調剤後薬剤管理指導加算として、1月に1回に限り30点を所定点数に加算する。
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

簡単にまとめてみます。

調剤後薬剤管理指導加算

  • 算定可能な薬局:地域支援体制加算を算定している薬局
  • 対象患者:インスリンまたはSU剤の処方が変更された患者
  • 事前確認
    • 患者(家族)からの求め︎+処方医の了解
    • 医療機関の求め+患者の同意
  • フィードバック:文書による医療機関への情報提供必要
  • 算定回数:1ヶ月に1回

「調剤後薬剤管理指導加算」という名前からは想像しにくいですが、

  • 対象となるのはSU薬かインスリン製剤のみ
  • 算定できるのは地域支援体制加算を算定している薬局のみ

とけっこう制限がかかっている加算です。
低血糖リスクが高い薬剤ということで選ばれたのだと思います。
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2019.12.18中医協の資料)

GLP-1受容体作動薬はやっぱり対象外みたいだね。

算定できるのが地域支援体制加算を算定している薬局のみってのもよくわからないよね。

新規指導加算・支援料に医師の了解は必要なのか?

twitter上で話題になっていた、「吸入薬指導加算」「経管投薬支援料」、「調剤後薬剤管理指導加算」から医師の了解が削除されているという話。
個別改定項目の算定要件では「患者若しくはその家族等から求めがあった場合であって、処方医に了解を得たとき又は保険医療機関の求めがあった場合に、患者の同意を得た上で、」となっていますが、
調剤報酬点数表では「????患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じて、患者の同意を得た上で、」と記載されています。
そのため「医師の了解」は不要になったのではないかという話になっているようなのですが・・・。
いや、不要にはならないでしょう。
個人的には「実施上の留意事項」に記載される内容なんじゃないかなあと思っているのですがどうでしょう?
「医師の了解」をなしに算定できる=「いい結果!」ではないと思うのですよ。
たしかに業務上の手順は減るので算定しやすくなりますし、薬剤師の活躍できる場は増えるとは思うのですが・・・。
もし仮に算定要件から「医師の了解」がなくなったとしても、中医協の議論では「医師の了解」は必要だと医師会側から言われていたわけで、医師会から薬剤師に対する評価が変わったという話は聞いていません。
それなら意味はないんじゃないかな?
中医協の場で医師会側からも「薬剤師の判断で問題ない」と言われる状態じゃないとダメだと思うんですよね。
政治的な話うんぬんというなら「「薬剤師の判断で問題ない」と言わせるように持っていかないとダメですよね。

結局「医師の了解」は必要でしたね。

再:薬剤服用歴管理指導料の変更(変更点のまとめ)

f:id:pkoudai:20200202193913p:plain:w500

薬歴に関しては「II-1-④ かかりつけ薬剤師指導料等の評価」、「II-1-⑤ 同一薬局の利用推進」で記載されていた内容のまとめになります。

薬歴の点数自体の見直しもあるようですね。

薬剤服用歴管理指導料

  1. 原則63月以内に再度処方箋を持参した患者に対して行った場合 43点
  2. 1の患者以外の患者に対して行った場合 57点
  3. 特別養護老人ホームに入所している患者に訪問して行った場合 43点

注1 1及び2については、患者に対して、次に掲げる指導等の全てを行った場合に、処方箋受付1回につき所定点数を算定する。ただし、手帳を持参していない患者又は区分番号00の1に掲げる調剤基本料1以外の調剤基本料を算定する保険薬局に処方箋を持参した患者に対して、次に掲げる指導等の全てを行った場合は、本文の規定にかかわらず、処方箋受付1回につき、57点を算定する。
[施設基準] (1)エ 残薬の状況については、患者ごとに作成した薬剤服用歴の記録に基づき、患者又はその家族等から確認し、残薬が確認された場合はその理由も把握すること。患者に残薬が一定程度認められると判断される場合には、患者の意向を確認した上で、患者の残薬の状況及びその理由を患者の手帳に簡潔に記載し、処方医に対して情報提供するよう努めること。また、残薬が相当程度認められると判断される場合には、処方医に対して連絡、投与日数等の確認を行うよう努めること。
(13)保険薬局や保険医療機関等の間で円滑に連携が行えるよう、患者が日常的に利用する薬局があれば、その名称を手帳に記載するよう患者に促すこと。
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

以上をまとめます。

薬剤服用歴管理指導料に関する改定

  • 点数はアップ!
  • 再来局で安くなる規定
    • 再来局期間の短縮:6ヶ月→3ヶ月
    • 対象薬局の範囲拡大:調剤基本料1→全て
  • お薬手帳への記載
    • 残薬状況と理由の記載して主治医に情報提供(努力義務)
    • かかりつけ薬局名の記載を促す

調剤料の変更

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8.対物業務から対人業務への構造的な転換を進めるため、内服薬の調剤料について評価を見直す。
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

はっきりとは書いていませんが、要は点数を下げるということでしょうね。
注目したいのは、14日以下の部分です。
これまでは、1日分ごとに点数が異なりました。

  • 14日分以下の場合
    • 7日目以下の部分(1日分につき):5点
    • 8日目以上の部分(1日分につき):4点

ですが、改定後は、以下の通り、1〜7日目、8〜14日目とそれぞれ包括された点数に変更になります。

  • 7日目以下の場合:28点
  • 8日目以上14日以下の場合:55点
  • 15日分以上21日分以下の場合:64点
  • 22日分以上30日分以下の場合:77点
  • 31日分以上の場合:86点

また、15日分以上21日分以下、22日分以上30日分以下、31日分以上の点数も見直しになるようです。

結果的にですが、1〜5日分、8〜11日分についてはプラス改定ってことになります。

日数1234567891011121314
H30改定510152025303539434751555963
R2改定2828282828282855555555555555
点数差+23+18+13+8+3-2-7+16+12+8+4±0-4-8

やっぱり0402通知(調剤業務のあり方について)の影響で全体の点数はさげられたね。

改定後に「7日分の処方が減って5日分以下の処方が増える」とか「14日分の処方が減って15日分になる」とか悲しい現実は見たくないね・・・。

II-10-③ 調剤基本料の見直し

II 患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現
II-10 薬局の地域におけるかかりつけ機能に応じた評価、薬局の対物業務から対人業務への構造的な転換を推進するための所要の評価の重点化と適正化、院内薬剤師業務の評価 P269
II-10-③ 調剤基本料の見直し P277

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調剤基本料についてはかなり厳し目な改定になりそうな雰囲気ですね。
一つずつ見ていきましょう。
f:id:pkoudai:20200202193556p:plain:w500
とりあえず、各調剤基本料の点数は見直し、特別調剤基本料は引き下げとなります。

  • 調剤基本料1:42点(42点/21点)
  • 調剤基本料2:26点(26点/13点)
  • 調剤基本料3 イ:21点(21点/11点)
  • 調剤基本料3 ロ:16点(16点/11点)
  • 特別調剤基本料(注2):9点↓(11点)

※()内はR1改定/R1改定減算時

特別調剤基本料は引き下げ。他の点数については変更なしでした。

【調剤基本料】
[算定要件] 注3 2以上の保険医療機関から交付された処方箋を同時に受け付けた場合、当該処方箋のうち、受付が2回目以降の調剤基本料は、注1及び注2の規定にかかわらず、処方箋受付1回につき、所定点数の100分の80に相当する点数を算定する。
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

II-1-⑤ 同一薬局の利用推進で触れた内容ですね。複数の医療機関を同時に受け付けた場合に2枚目以降の調剤基本料を引き下げ。地味に痛いな、この改定は・・・。

【調剤基本料】
[算定要件] 注4 かかりつけ薬局の基本的な機能に係る業務を1年実施していない保険薬局は所定点数の100分の50に相当する点数により算定する。ただし、処方箋の受付回数が1月に600回以下の保険薬局を除く。
[施設基準] (調剤基本料の注4に規定する保険薬局)
6 薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的な業務を実施していない薬局に該当した保険薬局は、5で定める当年4月1日から翌年3月末日までの期間中であっても、4に掲げる業務を合計10回(特別調剤基本料を算定する薬局においては合計100回)算定した場合には、算定回数を満たした翌月より薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的な業務を実施していない保険薬局とはみなさない。
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

まずは復習です。

薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的な業務

  • 時間外等加算
  • 夜間・休日等加算
  • 麻薬管理指導加算
  • 重複投薬・相互作用等防止加算
  • かかりつけ薬剤師指導料
  • かかりつけ薬剤師包括管理料
  • 外来服薬支援料
  • 服用薬剤調整支援料
  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料
  • 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料
  • 在宅患者緊急時等共同指導料
  • 退院時共同指導料
  • 服薬情報等提供料
  • 在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料
  • 居宅療養管理指導費
  • 介護予防居宅療養管理指導費

通常これらの点数に係る業務の実施が10回未満の場合に調剤基本料が1/2に減算されるのですが、特別調剤基本料を算定している場合について実施回数が見直されます。
おそらくより厳しく、実施回数のノルマが増えるのだと思いますが、敷地内薬局を作るような薬局であれば少々のノルマは軽く超えてきそうですよね。
少なくとも100回とかそういう数字になるんじゃないでしょうか?

↑当たりましたね♪

調剤基本料2の見直し

f:id:pkoudai:20200202193606p:plain:w500

さあ、調剤基本料2の見直しです。

【調剤基本料】
[施設基準] ハ 処方箋の受付回数が1月に1,800回を超えること。(イ又はロに該当する場合を除き、特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が9割5分を超える場合に限る。)
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

現在、調剤基本料1を算定している薬局はこの改定が一番怖いところです・・・。
短冊では施設基準のイ、ロが抜けているのでそれも加えてまとめてみますね。

調剤基本料2の施設基準(R2年度改定)

  • イ 処方箋の受付回数が一月に4,000回を超えること。(特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が7割を超える場合に限る。)
  • ロ 処方箋の受付回数が一月に2,000回を超えること。(イに該当する場合を除き、特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が8割5分を超える場合に限る。)
  • ハ 処方箋の受付回数が1月に1,800回を超えること。(イ又はロに該当する場合を除き、特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が9割5分を超える場合に限る。)
  • ニ 特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数(当該保険薬局の所在する建物内に複数の保険医療機関が所在している場合にあっては、当該複数の保険医療機関に係る処方箋の受付回数を全て合算した回数とする。)が1月に4千回を超えること。(イ、ロ又はハに該当する場合を除く。)
  • ホ 特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数(同一グループに属する他の保険薬局において、保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が最も高い保険医療機関が同一の場合は、当該他の保険薬局の処方箋の受付回数を含む。)が月4,000回を超えること

もう少しわかりやすくします。

  • 調剤基本料2(R2年度改定):26点(R1年度改定:26点/13点)
    • イ 受付回数4,000回超かつ集中率70%超
    • ロ 受付回数2,000回超かつ集中率85%超
    • ハ 受付回数1,800回超かつ集中率95%
    • ニ 特定の医療機関(同一建物合計)の処方箋受付が4,000回超
    • ホ 特定の医療機関(同一グループ合計)の処方箋受付が4,000回超

こうして並べるとわかりやすいですね。
ハは「受付回数1,500回超かつ集中率90%超」くらい、いや、「受付回数1,800回超かつ集中率90%超」くらいかなあ・・・?

調剤基本料1は地域支援体制加算と絡んでくるのでこれが算定できるかどうかは薬局の死活問題に関わってきます。(ガクブル)

調剤基本料3と特別調剤基本料の見直し

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チェーン薬局に対する調剤基本料3と敷地内薬局に対する特別調剤基本料。
この2つを算定する薬局がますます増える厳しい改定になりそうです。

調剤基本料3 イの見直し

まずは調剤基本料3のイの見直しです。
(調剤基本料3のロについては変更なしのようです)
範囲を拡大してきたので新旧を比較してみましょう。

【調剤基本料】(H30)
[施設基準] (3) 調剤基本料3のイの施設基準
同一グループの保険薬局における処方箋受付回数の合計が1月に4万回を超え、40万回以下のグループに属する保険薬局(2の2の(1)に該当するものを除く。)のうち、以下のいずれかに該当する保険薬局であること。
イ 特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が8割5分を超えること。
ロ 特定の保険医療機関との間で不動産の賃貸借取引があること。
引用元:平成30年度診療報酬改定 個別改定項目

【調剤基本料】(R2)
[施設基準] (3) 調剤基本料3のイの施設基準
次のいずれかに該当する保険薬局であること。
同一グループの保険薬局における処方箋の受付回数の合計が1月に3万5千回を超え、4万回以下のグループに属する保険薬局(2の2の(1)に該当するものを除く。)のうち、特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が9割5分を超えること
ロ 同一グループの保険薬局における処方箋の受付回数の合計が1月に4万回を超え、40万回以下のグループに属する保険薬局(2の2の(1)に該当するものを除く。)のうち、特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が8割5分を超えること。
同一グループの保険薬局における処方箋の受付回数の合計が1月に3万5千回を超え、40万回以下のグループに属する保険薬局(2の2の(1)に該当するものを除く。)のうち、特定の保険医療機関との間で不動産の賃貸借取引があること。
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

わかりやすくまとめてみます。

  • 調剤基本料3 イ(R2年度改定):21点(R1年度改定:21点/11点)
    • イ グループ受付回数3万5千回超4万回以下かつ集中率95%超
    • ロ グループ受付回数4万回超40万回以下かつ集中率85%超
    • ハ グループ受付回数3万5千万回超40万回以下かつ医療機関との不動産賃貸借取引

グループでの受付回数が4万回よりも低い、つまりもう少し規模の小さいチェーン薬局も対象になりそうです。
イ・ハのどちらも「1万回超」、イの集中率は90%と行ったところでしょうか?

ちなみに調剤基本料3 ロ(グループ受付回数40万回超が対象)の施設基準については変更なしです。

  • 調剤基本料3 ロ(R2年度改定):16点(R1年度改定:16点/11点)
    • イ 特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が8割5分を超えること。
    • ロ 特定の保険医療機関との間で不動産の賃貸借取引があること。

前回改定に続いてチェーン薬局に対する締め付けが厳しくなっていきますね・・・。

特別調剤基本料の見直し

特別調剤基本料についてはその対象となる範囲が拡大されています。
新旧を比較してみましょう。

調剤基本料の注2(特別調剤基本料)(H30)
[施設基準] 2の2 調剤基本料の注2に規定する厚生労働大臣が定める保険薬局
次のいずれかに該当する保険薬局であること。
(1) 病院である保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有している保険薬局であって、当該保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が9割5分を超えること。
引用元:平成30年度診療報酬改定 個別改定項目

調剤基本料の注2(特別調剤基本料)(R2)
[施設基準] 2の2 調剤基本料の注2に規定する厚生労働大臣が定める保険薬局
次のいずれかに該当する保険薬局であること。
(1) 保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有している保険薬局(当該保険薬局の所在する建物内に保険医療機関(診療所に限る。)が所在している場合を除く。)であって、当該保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が7割を超えること。
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

「病院である保険医療機関」が「保険医療機関」に変更になりました。
これにより病院だけでなく、診療所も「不動産取引等その他の特別な関係(敷地内薬局)」の対象となりました。
また、集中率の範囲も「9割5分」から一気に拡大され7割になります。
そして点数については「11点」から「9点」に引き下げられます。

敷地内薬局に対して、厳しすぎ!!!

II-11-⑤ 情報通信機器を用いた服薬指導の評価(オンライン服薬指導)

II 患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現
II-11 医療におけるICTの利活用 P284
II-11-⑤ 地域医療に貢献する薬局の評価 P298

2019年11月27日の参院本会議で改正医薬品医療機器法(薬機法)が可決され、その中でオンラインでの指導が認められています。

(新) 薬剤服用歴管理指導料4 オンライン服薬指導を行った場合 43点(月1回まで)
引用元:個別改定項目について 総ー1

 

2 住み慣れた地域で患者が安心して医薬品を使うことができるようにするための薬剤師・薬局の在り方の見直しに関する事項
(二) 薬局の薬剤師が薬剤を販売又は授与する際に行う必要な情報の提供又は薬学的知見に基づく指導について、映像及び音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることが可能な方法等により薬剤の適正な使用を確保することが可能であると認められる方法によることを可能とすることとした。(第九条の四第一項関係)
引用元:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律(令和元年法律第63号)

改正薬機法は2019年12月4日に公布され、そこから1年以内に施行されます。
そうなれば、条件付きではありますがオンライン服薬指導が正式に解禁されることになります。
(すでに国家戦略特区内で実証が行われています)
それに伴い、オンライン服薬指導に伴う指導料が新設されます。

オンライン指導に関しては正確な情報がまだまだ少ないので後で別記事を作成すると思います。
ここでは簡単に要点をまとめておきたいと思います。

薬剤服用歴管理指導料4の新設

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オンライン服薬指導を行う対象となる患者には以下の条件が定められています。

  • 対象患者
    • オンライン診療を受けた上で処方箋が交付された患者
    • 原則として3ヶ月以内に薬剤服用歴管理指導料1or2を算定した患者
  • 月に一回のみ算定可能
  • 対面指導とオンライン指導を組み合わせた服薬指導計画を作成
  • 基本的に一人の保険薬剤師が指導を行うが止むを得ない場合はその限りではない
  • オンライン指導を行うことができるのは対面指導を行ったことのある薬剤師のみ
  • オンライン指導で薬剤服用歴管理指導料の算定要件を満たす必要がある
  • 麻薬管理指導加算、重複投薬・相互作用等防止加算、特定薬剤管理指導加算、乳幼児服薬指導加算、在宅患者訪問薬剤管理指導料は算定できない

3ヶ月のサイクルで対面指導とオンライン指導を計画に基づいて行っていく流れになっています。

在宅患者オンライン服薬指導料の新設

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(新) 在宅患者訪問薬剤管理指導料 在宅患者オンライン服薬指導料 57点(月1回まで)
引用元:個別改定項目について 総ー1

在宅患者オンライン服薬指導料の条件についても簡単にまとめます。

  • 対象患者
    • 在宅時医学総合管理料を算定された上で処方箋が交付された患者
    • 在宅患者訪問薬剤管理指導料を月1回のみ算定している患者
  • 月に一回のみ算定可能
  • 対面指導とオンライン指導を組み合わせた服薬指導計画を作成
  • 基本的に一人の保険薬剤師が指導を行うが止むを得ない場合はその限りではない
  • オンライン指導を行うことができるのは対面指導を行ったことのある薬剤師のみ
  • オンライン指導で薬剤服用歴管理指導料の算定要件を満たす必要がある
  • 一人の保険薬剤師が算定できるのは週10回
  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料と在宅患者オンライン服薬指導料を合わせて一人の保険薬剤師が週40回

在宅患者に対して実施するオンライン服薬指導と考えてばいいですね。

III-3-⑯ 患者の状態に応じた在宅薬学管理業務の評価(在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の見直し)

III 医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進
III-3 質の高い在宅医療・訪問看護の確保 P387
III-3-⑯ 患者の状態に応じた在宅薬学管理業務の評価 P414

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これまで計画的な訪問薬剤管理指導に係る疾患以外については緊急時に配達・指導を行っても薬剤服用歴管理指導料しか算定できませんでした。
今回の改定でこの部分に見直しが行われ、訪問薬剤管理指導に係る疾患以外についての点数が新設されます!

【在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料】(H30)
在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料 500点
引用元:平成30年度診療報酬改定 個別改定項目

【在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料】(R2)
1 計画的な訪問薬剤管理指導に係る疾患の急変に伴うものの場合 500点
2 1以外の場合 200点
注1 1及び2については、訪問薬剤管理指導を実施している保険薬局の保険薬剤師が、在宅での療養を行っている患者であって通院が困難なものの状態の急変等に伴い、当該患者の在宅療養を担う保険医療機関の保険医の求めにより、当該患者に係る計画的な訪問薬剤管理指導とは別に、緊急に患家を訪問して必要な薬学的管理及び指導を行った場合に、1と2を合わせて月4回に限り算定する。
引用元:個別改定項目(その1)について 総ー1

従来の在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料1(計画的な訪問薬剤管理指導に係る疾患の急変)の点数は見直しなしで、2(1以外)の200点が新設されたのはかなり嬉しいです。

在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料2が150点くらいあればいいなあ(ワクワク)と思っていたら200点もあった!(ドキドキ・・・)

IV-1-① 薬局における後発医薬品の使用促進(後発医薬品調剤体加算の見直し)

IV 効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上
IV-1 後発医薬品やバイオ後続品の使用促進 P439
IV-1-① 薬局における後発医薬品の使用促進 P439
IV-6-③ 調剤料等の見直し P450

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後発医薬品調剤体制加算の調剤数量割合は引き上げられるかと思いきや変更なしでした。
ただし、点数の見直しが行われ、調剤数量割合の高い加算に重点が置かれるようです。

【後発医薬品調剤体制加算】

  • イ 後発医薬品調剤体制加算1(75%以上):18点→15点
  • ロ 後発医薬品調剤体制加算2(80%以上):22点→変更なし
  • ハ 後発医薬品調剤体制加算3(85%以上):26点→28点

3を算定している薬局にとってはプラス改定ですね!

一般名処方加算の見直し

ちなみに、医科の一般名処方加算1・2についても見直しが行われるようです。
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【一般名処方加算】

  • 一般名処方加算1:6点→7点
  • 一般名処方加算2:4点→5点

これについては点数が上がるのかどうか?
こちらもチェックしておきたいですね。

それぞれ1点ずつのプラス改定です。
処方箋内に含まれる後発医薬品の存在する医薬品が一つでも一般名で記載されていれば5点、全て一般名なら7点か・・・。すごいな。
正直、「一般名処方加算1」はほとんどの医療機関が取りたいんじゃないかなあ。

調剤基本料の注7(後発医薬品減算)の見直し

そして、後発医薬品に関する改定として、調剤基本料の注7(後発医薬品の調剤数量割合が著しく低い場合の減算:-2点)についてその範囲を広げるようです。
現在が20%以下なので30%以下くらいまで引き上げられるのかもしれませんね。。。
なんと40%まで拡大されました・・・。
これは厳しい・・・。
ちなみに、これについては経過措置が令和2年9月30日まで(それまでは改定前の2割で対応)あり、令和2年10月1日から適用されるので、可能であればその期間になんとかしたいところだと思います。

調剤料等の見直し

これについては「II-10-② 薬局における対人業務の評価の充実」ですでにまとめているので省略です。

まとめと独り言

お疲れ様でした!

個別改定項目その1」の薬局に関連する部分を全て読み解いてみたのですがいかがでしょうか?
初めて短冊に目を通したって方にとって、少しでも勉強になったと思ってもらえたら幸いです。
そういう人がいたら是非、コメントください。

いろいろ勝手に解釈して話を進めましたが、現段階(2020.2.7 答申)ではまだまだ不明なことが多いです。
過去の改定でも予想と違う方向に話が進んだこともありますし、詳しい内容が明らかになるまでまだまだわからないことだらけです。
正式に診療報酬改定(調剤報酬改定)が公開されても疑義解釈が出てこないと決まらないことも多いです。
が、毎年この時期に短冊だけでも読んでいれば、医療において国が求めている方向性を感じることができます。
まずはそれを体感してもらうことで、次の改定までに目にする耳にする様々な情報が、今までよりも充実した情報になっていけばいいなと思います。
この記事は正式な改定が公開されるまで、情報に合わせて少しずつ更新していきますので、またチェックしてみてくださいね。

個人的に注目したい項目

さてさて、ここまで読んでくれた方に宿題です。
調剤報酬改定に関する内容について注目するのは保険薬剤師であれば意味当然だと思います。
もう少し突っ込めば、病院も含めた薬剤師に関する改定全般に注目したいですよね。
さらに言うと、時々的に注目される改定(妊婦加算、労働環境、AMRなど)に注目したいですね。
もっと言うと、普段関わっている患者さんや医療機関に関連する改定内容は知っておくべきです。
病院や診療所で患者さんに対する医療や対応がどのように変化するのか、他の医療従事者さん達の考え方がどのように変化するのか、それを知ることで自分たちの仕事をより良いものに変化させることができるのではないでしょうか?

ということで、ぺんぎん薬剤師的に注目したい項目を抜粋します。
(オレンジはこの記事で解説した調剤関連部分です)

ぺんぎん薬剤師が注目する改定項目

I 医療従事者の負担軽減、医師等の働き方改革の推進

  • I-2 医師等の長時間労働などの厳しい勤務環境を改善する取組の評価 P16
    • ③ 病棟薬剤業務実施加算の評価の見直し P24
    • ④ 薬剤師の常勤配置に関する要件の緩和 P26
    • ⑪ 医療機関における業務の効率化・合理化 P37

II 患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現

  • II-1 かかりつけ機能の評価 P56
    • ① 地域包括診療加算の見直し P56
    • ② 小児かかりつけ診療料の見直し P58
    • ③ 外来患者への重複投薬解消に対する取組の評価 P60
    • ④ かかりつけ薬剤師指導料等の評価 P61
    • ⑤ 同一薬局の利用推進 P63
  • II-7-1 緩和ケアを含む質の高いがん医療の評価 P114
    • ④ 質の高い外来がん化学療法の評価 P122
    • ⑥ がん患者に対する薬局での薬学的管理等の評価 P126
  • II-7-5 小児医療、周産期医療、救急医療の充実 P185
    • ① 小児かかりつけ診療料の見直し P185
    • ④ 小児抗菌薬適正使用支援加算の見直し P190
    • ⑧ 妊婦加算の扱い P195
  • II-7-6 感染症対策、薬剤耐性対策の推進 P204
    • ① 抗菌薬適正使用支援加算の見直し P204
    • ② 小児抗菌薬適正使用支援加算の見直し P206
  • II-10 薬局の地域におけるかかりつけ機能に応じた評価、薬局の対物業務から対人業務への構造的な転換を推進するための所要の評価の重点化と適正化、院内薬剤師業務の評価 P269
    • ① 地域医療に貢献する薬局の評価 P269
    • ② 薬局における対人業務の評価の充実 P272
    • ③ 調剤基本料の見直し P277
    • ④ 病棟薬剤師業務実施加算の評価の見直し P281
    • ⑤ 薬剤師の常勤配置に関する要件の緩和 P282
    • ⑥ 入院時のポリファーマシー解消の推進 P283
  • II-11 医療におけるICTの利活用 P284
    • ① 情報通信機器を用いた診療に係る要件の見直し P284
    • ② 情報通信機器を用いた診療のより柔軟な活用 P290
    • ③ かかりつけ医と連携した遠隔医療の評価 P295
    • ④ 情報通信機器を用いた遠隔モニタリングの評価 P296
    • ⑤ 情報通信機器を用いた服薬指導の評価 P298
    • ⑥ 情報通信機器を用いたカンファレンス等の推進 P302
    • ⑧ ニコチン依存症管理料の見直し P304

III 医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進

  • III-2 外来医療の機能分化 P375
    • ① 外来医療の機能分化の推進 P375
    • ④ がん患者に対する薬局での薬学的管理等の評価 P379
  • III-3 質の高い在宅医療・訪問看護の確保 P387
    • ① 複数の医療機関による訪問診療の明確化 P387
    • ⑤ 機能強化型訪問看護ステーションの要件見直し P393
    • ⑥ 医療機関における質の高い訪問看護の評価 P395
    • ⑦ 小児への訪問看護に係る関係機関の連携強化 P397
    • ⑧ 専門性の高い看護師による同行訪問の充実 P399
    • ⑨ 訪問看護における特定保険医療材料の見直し P401
    • ⑩ 精神障害を有する者への訪問看護の見直し P402
    • ⑪ 医療資源の少ない地域における訪問看護の充実 P404
    • ⑫ 同一建物居住者に対する複数回の訪問看護の見直し P405
    • ⑬ 同一建物居住者に対する複数名による訪問看護の見直し P407
    • ⑭ 理学療法士等による訪問看護の見直し P410
    • ⑮ 小規模多機能型居宅介護等への訪問診療の見直し P412
    • ⑯ 患者の状態に応じた在宅薬学管理業務の評価 P414
    • ⑰ 在宅患者訪問褥瘡管理指導料の見直し P415
    • ⑱ 栄養サポートチーム等連携加算の見直し P417
  • III-5 医療従事者間・医療機関間の情報共有・連携の推進 P435
    • ① 情報通信機器を用いたカンファレンス等の推進 P435
    • ② 電話等による再診時の診療情報提供の評価 P436

IV 効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上

  • IV-1 後発医薬品やバイオ後続品の使用促進 P439
    • ① 薬局における後発医薬品の使用促進 P439
    • ② 医療機関における後発医薬品の使用促進 P441
    • ③ バイオ後続品に係る情報提供の評価 P443
  • IV-2 費用対効果評価制度の活用 P444
    • ① 費用対効果評価制度の活用 P444
  • IV-3 市場実勢価格を踏まえた適正な評価等
  • IV-5 外来医療の機能分化、重症化予防の取組の推進(再掲) P446
    • ① 外来医療の機能分化、重症化予防の取組の推進 P446
  • IV-6 医師・院内薬剤師と薬局薬剤師の協働の取組による医薬品の適正 使用の推進 P447
    • ① 外来患者への重複投薬解消に対する取組の評価 P447
    • ② 入院時のポリファーマシー解消の推進 P448
    • ③ 調剤料等の見直し P450
    • ④ 薬局における後発医薬品の使用促進 P451
    • ⑤ 医療機関における後発医薬品の使用促進 P452
    • ⑥ バイオ後続品に係る情報提供の評価 P453
  • IV-7 医薬品、医療機器、検査等の適正な評価 P454
    • ⑱ 市場が拡大した場合の評価の見直し P482

目を通すだけでも違うので、時間があるときに少しずつ読んでみてください。
(可能な人はこれに限らず全部ね)

*1:中央社会保険医療協議会

*2:Protocol Based Pharmacotherapy Managem

 

医療用医薬品情報提供データベースDrugShotage.jp

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