後発医薬品調剤体制加算と後発医薬品に係る減算(2020年4月〜2022年3月)

後発医薬品調剤体制加算と後発医薬品に係る減算(令和2年4月〜令和4年3月)についてまとめます。
2020年度の改定内容はもとより、それぞれの算定要件や施設基準、その根拠となる通知を整理しています。

2021年10月から「後発医薬品の出荷停止等を踏まえた診療報酬上の臨時的な取扱い」が実施されています。
後発医薬品の供給不足による診療報酬上の影響を回避するため、特定の品目を除外して数量シェアを算出できるようになっています。
詳しくは↓の記事をご覧ください。

後発医薬品の出荷停止等を踏まえた診療報酬上の臨時的な取扱いについて

後発医薬品調剤体制加算、後発医薬品に係る減算は調剤基本料に関する加算・減算です。
調剤基本料についてまとめた記事は↓です。

調剤基本料(2020年4月〜2022年3月)

2020年度の調剤報酬改定全体についてまとめている記事はこちら↓です。

令和2年(2020年)調剤報酬改定のまとめとわかりやすい解説

後発医薬品に関する加算・減算

調剤基本料には後発医薬品に関するものとして後発医薬品調剤体制加算加算・後発医薬品に係る減算(調剤基本料の注7)が存在しています。

後発医薬品調剤体制加算(調剤基本料の注6) 2020年度改定

  • 後発医薬品調剤体制加算(調剤基本料の注)(注5→注6
    • イ 後発医医薬品調剤体制加算1:15点18点→15点↓
    • ロ 後発医医薬品調剤体制加算2:22点
    • ハ 後発医医薬品調剤体制加算3:28点26点→28点↑
  • 施設基準(変更なし
    カットオフ値※1が50%以上
    後発医薬品の調剤を積極的に行っている旨を薬局の内外に掲示
    後発医薬品調剤体制加算を算定している旨を薬局の内側に掲示
  • 後発医医薬品調剤体制加算1:後発医薬品の数量シェア※2が75%以上
  • 後発医医薬品調剤体制加算2:後発医薬品の数量シェア※2が80%以上
  • 後発医医薬品調剤体制加算3:後発医薬品の数量シェア※2が85%以上

※1カットオフ値:調剤した薬剤のうち後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品の調剤合計の割合(規格単位数量)
※2後発医薬品の数量シェア:後発医薬品のある先発医薬品と後発医薬品の調剤合計に占める後発医薬品の調剤割合(規格単位数量)
H30年度とR2年度改定の違い:()内に青字で記載

令和2年度改定では算定要件は変更ありませんが、配点が見直され、メリハリがつけられました。
後発医薬品の使用を促進すべく、使用割合が高い方(後発医医薬品調剤体制加算3)はプラス改定、低い方(後発医医薬品調剤体制加算1)はマイナス改定となりました。
後発医薬品の使用割合は、2019年7月時点で78.4%、入院に関しては80%を達成しています。
様々な形で後発医薬品が推進されてきましたが、ここまで来ると医療費削減は頭打ち、劇的な効果は期待しにくくなってきています。
次回改定では90%以上が作られるかもしれませんが、点数はマイナスに向かうんじゃないでしょうか。

補足:一般名処方加算 2020年度改定

診療報酬(医科)における一般名処方加算(処方箋料の加算)です。

  • 一般名処方加算1:7点6点→7点↑
  • 一般名処方加算2:5点4点→5点↑

※交付した処方せんに1品目でも一般名処方が含まれている場合には一般名処方加算2、後発医薬品が存在する全ての医薬品が一般名処方されている場合には一般名処方加算1を算定

調剤基本料の注7(後発医薬品に係る減算) 2020年度改定

調剤基本料の注7:-2点(受付回数が月に600回以下の保険薬局を除く)(注6→注7
次のいずれかに該当

  1. 後発医薬品の規格単位数量の割合が4割以下(2割→4割に拡大
  2. 1について地方厚生局長等に報告していない

上でも少し書きましたが、後発医薬品の使用率はかなり進んでおり、後発医薬品の推進による大きな医療費削減効果は期待できなくなりつつあります。
後発医薬品は使用していて当たり前、つまり、使用していないと減算されるということですね。

後発医薬品調剤体制加算に関する告示と通知

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後発医薬品調剤体制加算(R2年度改定)は調剤基本料の加算です。
以下の通り3段階の点数が設定されています。

  • 後発医薬品調剤体制加算1:15点
  • 後発医薬品調剤体制加算2:22点
  • 後発医薬品調剤体制加算3:28点

第1節 調剤技術料
区分00 調剤基本料(処方箋の受付1回につき)

  • 注6 保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和32年厚生省令第16号)第7条の2に規定する後発医薬品(以下「後発医薬品」という。)の調剤に関して別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において調剤した場合には、当該基準に係る区分に従い、次に掲げる点数を所定点数に加算する。
    • イ 後発医薬品調剤体制加算1 15点
    • ロ 後発医薬品調剤体制加算2 22点
    • ハ 後発医薬品調剤体制加算3 28点

【省令、告示】 (2) 1 診療報酬の算定方法の一部を改正する件(告示)(令和2年 厚生労働省告示第57号)別表第3(調剤点数表)P1〜2

H30年度改定と比較して変更となった部分を赤字にしています。

後発医薬品調剤体制加算の施設基準

後発医薬品調剤体制加算の算定に必要な施設基準はそれぞれ以下の通りです。

  • それぞれに必要な後発医薬品の規格単位数量割合(直近3ヶ月
    • 後発医薬品調剤体制加算1:75%以上
    • 後発医薬品調剤体制加算2:80%以上
    • 後発医薬品調剤体制加算3:85%以上
  • 共通の施設基準
    • カットオフ値50%以上
    • 後発医薬品の調剤を積極的に行っている旨を薬局の内外に掲示
    • 後発医薬品調剤体制加算を算定している旨を薬局の内側に掲示

根拠となる通知は以下の通りです。
(関連する部分には同じ色のマーカーで印をつけ、H30年度改定と比較して変更となった部分を赤字にしています。)

第十五 調剤
五 後発医薬品調剤体制加算の施設基準

  • (1)通則
    当該保険薬局において調剤した薬剤の規格単位数量に占める後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量の割合が五割以上であること。
  • (2)後発医薬品調剤体制加算1の施設基準
    当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合七割五分以上であること。
  • (3)後発医薬品調剤体制加算2の施設基準
    当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合八割以上であること。
  • (4)後発医薬品調剤体制加算3の施設基準
    当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合八割五分以上であること。

【省令、告示】 (4) 1 特掲診療料の施設基準等の一部を改正する件(告示)(令和2年厚生労働省告示第59号)P131〜132

第93 後発医薬品調剤体制加算
1 後発医薬品調剤体制加算1に関する施設基準

  • (1) 当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合75%以上であること。
  • (2) 当該保険薬局において調剤した薬剤(4に掲げる医薬品を除く。)の規格単位数量に占める後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量の割合が50%以上であること。
  • (3) 後発医薬品の調剤を積極的に行っている旨を当該保険薬局の内側及び外側の見えやすい場所に掲示するとともに、後発医薬品調剤体制加算を算定している旨を当該保険薬局の内側の見やすい場所に掲示していること。

2 後発医薬品調剤体制加算2に関する施設基準

  • (1) 当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合80%以上であること。
  • (2) 1の(2)及び(3)の基準を満たすこと。

3 後発医薬品調剤体制加算3に関する施設基準

  • (1) 当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合85%以上であること。
  • (2) 1の(2)及び(3)の基準を満たすこと。

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日保医発0305第3号)P259

第93 後発医薬品調剤体制加算
4 後発医薬品調剤体制加算の施設基準に関する留意点

  • (2) 当該加算への該当性については、直近3月間の当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合をもって翌月に判断し、同月内に必要な届け出を行った上で、翌々月から当該加算の区分に基づく所定点数を算定する。

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日保医発0305第3号)P260

数量シェア(置換え率)

後発医薬品調剤体制加算の施設基準のうち、最も重要となるのが「調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合」、いわゆる、後発医薬品の数量シェア(後発品置換え率)です。
計算式にすると以下のようになります。

後発医薬品の数量シェア(置換え率)=〔後発医薬品の数量〕/(〔後発医薬品のある先発医薬品の数量〕+〔後発医薬品の数量〕)

数量シェアの計算を行う際に含まれない医薬品がある(後に詳しくまとめます)のでそれらは除外して考えます。
その情報については厚生労働省が薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について(令和2年4月1日適用)の「5.その他(各先発医薬品の後発医薬品の有無に関する情報)」に掲載しています。
この表の中で医薬品はそれぞれ以下のいずれかに分類されています。

  • 1:後発医薬品がない先発医薬品
  • 2:後発医薬品がある先発医薬品
    • ☆:そのうち後発医薬品と同額又は薬価が低いもの
  • 3:後発医薬品
    • ★:そのうち先発医薬品と同額又は薬価が高いもの
  • 空欄:昭和42年以前に承認・薬価収載された医薬品、基礎的医薬品(令和2年度薬価基準)

この分類を利用すると数量シェアの計算式は以下のようになります。

後発医薬品の数量シェア(置換え率)=〔3(★を除く)〕/(〔2(☆を除く)〕+〔3(★を除く)〕)

ちなみに、平成26年度改定(2014年度改定)から現在の計算方法に変更されたため、それ以前のものと比較する形で「新指標の数量シェア」と呼ばれることがあります。
平成26年度改定より前のものは旧指標と呼ばれおり、下記の式で計算されていました。

後発医薬品の数量シェア(旧指標)=〔後発医薬品の数量〕/〔全医薬品の数量
※「経腸成分栄養剤」、「特殊ミルク製剤」、「生薬」、及び「漢方」を除く

規格単位数量

後発医薬品調剤体制加算に係る後発医薬品の数量シェアの計算には規格単位数量が使用されます。
規格単位数量とは薬剤ごとに薬価基準で定められている規格単位ごとに数えた数量のことを言います。
って言っても全然わからないですよね(笑)

厚生労働省の薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について(令和2年4月1日適用)に薬価基準収載品目リストが掲載されています。(1内用薬、2注射薬、3外用薬、4歯科用薬剤)
規格単位は薬価基準収載品目リストの規格(□で囲った部分です)として掲載されています。
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実際のリストを見てもらえばわかりますが、ほとんどが1錠、1gなどになっているのですが、一部10g、10mLなどになっているものがあります。
例えば、セネガシロップの規格は「10mL」になっています。
これを例に考えてみると、セネガシロップを合計100mL調剤した場合は規格単位数量で10mLということになります。
(セネガシロップは先発でも後発でもない医薬品に該当するため、後発医薬品の数量シェアの計算には使用しません。念のため。)
後発医薬品の数量シェアの計算はレセコンが行なってくれるので自分で計算することはまずないと思いますが、規格単位数量がどういうものかは知っておきたいですね。

数量シェアの計算から除外されるもの

「数量シェア(置換え率)」の説明で少しだけ触れた、数量シェアの計算を行う際に除外されるものについてまとめます。
下記のものは数量シェアの計算から除外されます。

  • 後発医薬品のうち薬価が先発医薬品と同じ・高いもの
  • 昭和42年10月1日以前に承認された医薬品(先発医薬品・後発医薬品の区別がない)
  • 準先発医薬品
    (昭和42年10月1日以前に承認された医薬品のうち価格差のある後発医薬品が存在するもの)
    ※一般名処方加算の対象にはなる
  • 基礎的医薬品(先発医薬品でも後発医薬品でもない)
  • 他のメーカーのものが基礎的医薬品に指定されている後発医薬品
補足:数量シェアの計算に用いる処方箋

数量シェアの計算からは公費単独の処方箋は除外されます。

Q:調剤基本料および後発医薬品調剤体制加算の適用区分の計算にあたっては、健康保険法、国民健康保険法および後期高齢者医療制度に係る処方箋のみ(これらとの公費併用を含む)が対象であると理解してよいか。たとえば、公費単独扱いである生活保護に係る処方箋については、除外して計算するものと理解してよいか。

A:その通り

Q&A(H22年度診療報酬改定)

平成22年度改定の事務連絡 (2) 1 疑義解釈資料の送付について(その1)(平成24年3月30日)に掲載されていた内容なんだけど、何故か調剤部分が削除されているんだよね・・・。

補足:新たな後発医薬品が発売された場合の計算方法

これまで先発医薬品しか存在しなかった医薬品に、後発医薬品が発売された場合、どのタイミングで数量シェアの計算に変更が加わるかについてまとめておきます。
これについては、薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について(令和2年4月1日適用)の「5.その他(各先発医薬品の後発医薬品の有無に関する情報)」の備考欄に記載される情報が更新されるのを見るのが確実ですが、原則として下記のルールに従っていると思われます。

後発品が薬価収載された場合の計算ルール

それぞれ下記のタイミングで数量シェアの計算式に含まれる

  • 後発医薬品(3に該当する):発売日
  • 先発医薬品(2に該当する)
    1. 後発医薬品が薬価収載と同時に発売された場合:薬価収載の翌月
    2. 後発医薬品が薬価収載と同時に発売されなかった場合:薬価収載の3ヶ月後の翌月

※3ヶ月後:医薬品は薬価収載から3ヶ月以内に発売するルールがあるためと思われる(医療用医薬品の薬価基準収載等に係る取扱いについて(医政発0207第7号/保発0207第2号/平成30年2月7日)

(6) 薬価基準収載品目の供給について
① 新薬収載希望者は、その製造販売する医療用医薬品が薬価基準に収載された場合は、特にやむを得ない正当な理由がある場合を除き、その収載された日から3ヶ月以内に製造販売して、当該医薬品の医療機関等への供給を開始するとともに、継続して供給するものとする。

医療用医薬品の薬価基準収載等に係る取扱いについて

これについては正式な通知等があるわけではないので、確実なのは厚生労働省の「各先発医薬品の後発医薬品の有無に関する情報」の更新を待つことですね。

カットオフ値について

カットオフ値について詳しく説明します。
カットオフ値とは「調剤した薬剤の規格単位数量に占める後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量の割合」です。
計算式にすると以下のようになります。

後発医薬品のカットオフ値=(〔後発医薬品のある先発医薬品の数量〕+〔後発医薬品の数量〕)/〔全医薬品の数量〕

この値が50%以上であることが後発医薬品調剤体制加算の施設基準になっています。

第93 後発医薬品調剤体制加算
1 後発医薬品調剤体制加算1に関する施設基準

  • (2) 当該保険薬局において調剤した薬剤(4に掲げる医薬品を除く。)の規格単位数量に占める後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量の割合が50%以上であること。

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日保医発0305第3号)P259

カットオフ値が施設基準に含まれる理由として、平成26年度診療報酬改定の短冊に以下のように記載されています。

新指標を用いた場合、調剤割合に極端な偏りがある保険薬局においては、後発医薬品の調剤数量が少ないにもかかわらず、数量シェアが高くなる可能性があることから、後発医薬品調剤体制加算の対象外とするよう適正化を図る。

第2改定の概要 1.個別改定項目について(平成26年度診療報酬改定について)

使用薬剤に極端な偏りがある薬局を除外するということですが、具体的にいうと、新薬ばかり使用する医療機関に隣接している薬局が例に挙げられると思います。
使用する薬剤の大半が新医薬品(カットオフ値が50%未満)だと、使用する薬剤全体の半分以下のさらに75%を後発医薬品に置き換えればいいということになってしまい、公平性に問題があるという考えです。

このカットオフ値の計算から除外されるものが定められていますが、要は後発医薬品が存在せず、使用される規格単位数量が多いものです。

  • 経腸成分栄養剤
  • 特殊ミルク製剤
  • 生薬
  • 漢方 など

これは旧指標の数量シェアの計算で除外されていたものと同じです。
(H30年度改定と比較して変更となった部分を赤字にしています。)

第93 後発医薬品調剤体制加算
4 後発医薬品調剤体制加算の施設基準に関する留意点

  • (1) 後発医薬品の規格単位数量の割合を算出する際に除外する医薬品
    • ア 経腸成分栄養剤 エレンタール配合内用剤、エレンタールP乳幼児用配合内用剤、エンシュア・リキッド、エンシュア・H、ツインラインNF配合経腸用液、ラコールNF配合経腸用液、エネーボ配合経腸用液、ラコールNF配合経腸用半固形剤及びイノラス配合経腸用液
    • イ 特殊ミルク製剤フェニルアラニン除去ミルク配合散「雪印」及びロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合散「雪印」
    • ウ 生薬(薬効分類番号510)
    • エ 漢方製剤(薬効分類番号520)
    • オ その他の生薬及び漢方処方に基づく医薬品(薬効分類番号590)

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日保医発0305第3号)P259〜260

※「エ 漢方製剤(薬効分類番号520)」「オ その他の生薬及び漢方処方に基づく医薬品(薬効分類番号590)」の部分は勝手に修正しています。(原文はどちらも「エ」)

調剤基本料の注7に関する告示と通知

調剤基本料の注7は後発医薬品調剤体制加算とは逆に位置付けられるものです。
後発医薬品の使用割合が低い薬局に対して行われる調剤基本料の減算です。

  • 調剤基本料の注7:-2点

第1節 調剤技術料
区分00 調剤基本料(処方箋の受付1回につき)

  • 注7 後発医薬品の調剤に関して別に厚生労働大臣が定める保険薬局において調剤した場合には、所定点数から2点を減算する。ただし、処方箋の受付回数が1月に600回以下の保険薬局を除く

【省令、告示】 (2) 1 診療報酬の算定方法の一部を改正する件(告示)(令和2年 厚生労働省告示第57号)別表第3(調剤点数表)P1〜2

調剤基本料の注7の施設基準

調剤基本料の注7の対象となる施設基準は以下の通りです。

  • 後発医薬品の数量シェアが40%以下直近3ヶ月
    • 受付回数が月600回以下は除外
    • 直近1月間で変更不可の記載がある処方箋の受付回数が50%以上の場合は除外
  • 毎年7月の後発医薬品の数量シェアを報告していない

平成30年度改定では後発医薬品の数量シェア20%以下が対象でしたがR2年度改定では数量シェア40%以下が対象となっています。
ただし、この改定には経過措置が設けられており、令和2年9月30日までは平成30年度改定の施設基準である20%以下のみが対象となります。
(関連する部分には同じ色のマーカーで印をつけ、H30年度改定と比較して変更となった部分を赤字にしています。)

第十五 調剤
五の二 調剤基本料の注7に規定する厚生労働大臣が定める保険薬局
次のいずれかに該当する保険薬局であること。

  • (1)当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合四割以下であること。ただし、当該保薬局における処方箋受付状況を踏まえ、やむを得ないものは除く
  • (2)(1)に係る報告を地方厚生局長等に報告していない保険薬局であること。

【省令、告示】 (4) 1 特掲診療料の施設基準等の一部を改正する件(告示)(令和2年厚生労働省告示第59号)P132

第94 調剤基本料の注7に規定する厚生労働大臣が定める保険薬局

  • 1 以下のいずれかに該当する保険薬局は調剤基本料を2点減算する。ただし、処方箋受付回数が1月に600回以下の保険薬局は除くものとする。
    • (1) 当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合が40%以下であること。ただし、当該保険薬局における処方箋受付状況を踏まえ、やむを得ないものは除く。
    • (2) 当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合について、毎年7月1日現在で届出書の記載事項について行う報告等を通じ、直近1年間に地方厚生(支)局長への報告していないこと。
  • 2 「当該保険薬局における処方箋受付状況を踏まえ、やむを得ないもの」とは、直近1月間の当該保険薬局における処方箋受付回数のうち、先発医薬品の変更不可の記載がある処方箋の受付回数が50%以上の場合のことをいう。この場合の処方箋受付回数は、調剤基本料の施設基準に定める処方箋受付回数に準じて取り扱う。
  • 3 1の(1)の後発医薬品の後発医薬品の調剤数量割合に基づく当該減算への該当性については、直近3月間の当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合をもって翌月に判断し、該当する場合は、翌々月から調剤基本料を減算する。
  • 4 1の(2)の直近1年間に地方厚生(支)局長に報告を行っていない保険薬局に該当した場合は、当該報告を行った場合には、報告を行った月の翌月より、当該保険薬局に該当しないものとして取り扱う。
  • 5 調剤基本料の注7に係る規定は、令和2年9月30日までの間に限り、なお従前の例による。

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日保医発0305第3号)P260

※「5 調剤基本料の注7に係る規定は、」の部分は勝手に修正しています。(原文は「3 調剤基本料の注7に係る規定は、」)

第3 届出受理後の措置等

  • 4 届出を行った保険医療機関又は保険薬局は、毎年7月1日現在で届出の基準の適合性を確認し、その結果について報告を行うものであること。

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日 保医発0305第3号) P27

数量シェアの計算は上にまとめた後発医薬品調剤体制加算の内容と同じです。

後発医薬品に関する届出

第93 後発医薬品調剤体制加算
5 届出に関する事項
後発医薬品調剤体制加算の施設基準に係る届出は、別添2の様式87を用いること。

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日保医発0305第3号)P260

別添2の様式87は【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日 保医発0305第3号)の629〜630ページに掲載されている以下の書類です。
f:id:pkoudai:20200322224019p:plain:w300f:id:pkoudai:20200322224033p:plain:w300
なお、この書類は調剤基本料の注7の届出にも使用します。

令和2年度改定後も引き続き後発医薬品調剤体制加算を算定する場合

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12 令和2年度診療報酬改定の概要(調剤)の44ページより)
後発医薬品調剤体制加算を継続する場合は特に記載がないので届出の必要はありませんね。
令和2年度診療報酬改定説明(YouTube)のQ&Aにはもう少し詳しい情報があります。

  • Q 後発医医薬品調剤体制加算について、1〜3の後発医薬品の割合に変更がないので、要件を満たしていれば、改めての届出は必要か。
  • A 改めての届出は不要。

16 令和2年度診療報酬改定の概要(Q&A・調剤)

後発医薬品調剤体制加算を継続する場合に区分の変更がなければ届出は不要です。
区分が変更する場合には届出が必要ですが、それは改定のタイミングは関係なく常に必要なものですね。

後発医薬品調剤体制加算と調剤基本料の注7の見直し

届出が受理されればその翌月から後発医薬品調剤体制加算を算定できますが、3ヶ月間の数量シェアについては常にチェックを行い、区分に変更があればその時点で届出を提出する必要があります。
これについては調剤基本料の注7も同様です。

第93 後発医薬品調剤体制加算
4 後発医薬品調剤体制加算の施設基準に関する留意点

  • 3 1の(1)の後発医薬品の後発医薬品の調剤数量割合に基づく当該減算への該当性については、直近3月間の当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合をもって翌月に判断し、該当する場合は、翌々月から調剤基本料を減算する。

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日保医発0305第3号)P260

そのほか届出に関する基本的な情報

まずは届出の基本的な扱いについて。

第2 届出に関する手続き

  • 1 特掲診療料の施設基準等に係る届出に際しては、特に規定のある場合を除き、当該保険医療機関単位又は当該保険薬局単位で行うものであること。
  • 2 「特掲診療料の施設基準等」の各号に掲げる施設基準に係る届出を行おうとする保険医療機関又は保険薬局の開設者は、当該保険医療機関又は保険薬局の所在地の地方厚生(支)局長に対して、別添2の当該施設基準に係る届出書(届出書添付書類を含む。以下同じ。)を1通提出するものであること。なお、国立高度専門医療研究センター等で内部で権限の委任が行われているときは、病院の管理者が届出書を提出しても差し支えない。また、当該保険医療機関は、提出した届出書の写しを適切に保管するものであること。
  • 3 届出書の提出があった場合は、届出書を基に、「特掲診療料の施設基準等」及び本通知に規定する基準に適合するか否かについて要件の審査を行い、記載事項等を確認した上で受理又は不受理を決定するものであること。また、補正が必要な場合は適宜補正を求めるものとする。なお、この要件審査に要する期間は原則として2週間以内を標準とし、遅くとも概ね1か月以内(提出者の補正に要する期間は除く。)とするものであること。

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日 保医発0305第3号) P2

届出の受理が行われないケース

下記の場合は届出が受理されません。

第2 届出に関する手続き

  • 5 特掲診療料の施設基準等に係る届出を行う保険医療機関又は保険薬局が、次のいずれかに該当する場合にあっては当該届出の受理は行わないものであること。
    • (1) 当該届出を行う前6か月間において当該届出に係る事項に関し、不正又は不当な届出(法令の規定に基づくものに限る。)を行ったことがある保険医療機関又は保険薬局である場合。
    • (2) 当該届出を行う前6か月間において療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等(平成 18 年厚生労働省告示第 107 号)に違反したことがある保険医療機関又は保険薬局である場合。
    • (3) 地方厚生(支)局長に対して当該届出を行う時点において、厚生労働大臣の定める入院患者数の基準及び医師等の員数の基準並びに入院基本料の算定方法(平成 18 年厚生労働省告示第 104 号)に規定する基準のいずれかに該当している保険医療機関である場合。
    • (4) 当該届出を行う前6か月間において、健康保険法(大正11年法律第70号)第78条第1 項(同項を準用する場合を含む。)及び高齢者の医療の確保に関する法律(昭和 57 年法律第80号)(以下「高齢者医療確保法」という。)第72条第1項の規定に基づく検査等の結果、診療内容若しくは調剤内容又は診療報酬若しくは調剤報酬の請求に関し、不正又は不当な行為が認められた保険医療機関又は保険薬局である場合。なお、「診療内容又は診療報酬の請求に関し、不正又は不当な行為が認められた場合」とは、「保険医療機関及び保険医等の指導及び監査について」(平成12年5月31日保発第 105 号厚生省保険局長通知)に規定する監査要綱に基づき、戒告若しくは注意又はその他の処分を受けた場合をいうものとする。

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日 保医発0305第3号) P14

届出の受理について

受理された後の通知について。

第2 届出に関する手続き

  • 6 届出の要件を満たしている場合は届出を受理し、次の受理番号を決定し、提出者に対して受理番号を付して通知するとともに、審査支払機関に対して受理番号を付して通知するものであること。
    • 調剤基本料1:(調基1)第 号
    • 調剤基本料2:(調基2)第 号
    • 調剤基本料3イ:(調基3イ)第 号
    • 調剤基本料3ロ:(調基3ロ)第 号
    • 調剤基本料1(注1のただし書に該当する場合):(調基特1)第 号
    • 地域支援体制加算:(地支体)第 号
    • 後発医薬品調剤体制加算1:(後発調1)第 号
    • 後発医薬品調剤体制加算2:(後発調2)第 号
    • 後発医薬品調剤体制加算3:(後発調3)第 号
    • 無菌製剤処理加算:(薬菌)第 号
    • 在宅患者調剤加算:(在調)第 号
    • 薬剤服用歴管理指導料の4に掲げる情報通信機器を用いた服薬指導:(オン外薬)第 号
    • 薬剤服用歴管理指導料の注7に掲げる特定薬剤管理指導加算2:(特薬管2)第 号
    • かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料:(か薬)第 号

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日 保医発0305第3号) P14,P26

受理されない場合の通知

不受理の場合。

第2 届出に関する手続き

  • 9 届出の不受理の決定を行った場合は、速やかにその旨を提出者に対して通知するものであること。

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日 保医発0305第3号) P27

届出後の算定開始について

届出後の算定開始のタイミングについて。
改定直後(令和2年4月)については20日までの猶予あり。

第2 届出に関する手続き

  • 8 4に定めるもののほか、各月の末日までに要件審査を終え、届出を受理した場合は、翌月の1日から当該届出に係る診療報酬を算定する。また、月の最初の開庁日に要件審査を終え、届出を受理した場合には当該月の1日から算定する。なお、令和2年4月20日までに届出書の提出があり、同月末日までに要件審査を終え届出の受理が行われたものについては、同月1日に遡って算定することができるものとする。

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日 保医発0305第3号) P26〜27

受理後の見直し等について

毎年7月1日現在の時点で届出の見直しが行われます。

第3 届出受理後の措置等

  • 1 届出を受理した後において、届出の内容と異なった事情が生じ、当該施設基準を満たさなくなった場合又は当該施設基準の届出区分が変更となった場合には、保険医療機関又は保険薬局の開設者は届出の内容と異なった事情が生じた日の属する月の翌月に変更の届出を行うものであること。ただし、神経学的検査、精密触覚機能検査、画像診断管理加算1、2及び3、歯科画像診断管理加算1及び2、麻酔管理料(I)、歯科麻酔管理料、歯科矯正診断料並びに顎口腔機能診断料について届け出ている医師に変更があった場合にはその都度届出を行い、届出にあたり使用する機器を届け出ている施設基準については、当該機器に変更があった場合には、 その都度届出を行うこと。また、CT撮影及びMRI撮影について届け出ている撮影に使用する機器に変更があった場合にはその都度届出を行うこと。その場合においては、変更の届出を行った日の属する月の翌月(変更の届出について、月の最初の開庁日に要件審査を終え、届出を受理された場合には当該月の1日)から変更後の特掲診療料を算定すること。ただし、面積要件や常勤職員の配置要件のみの変更の場合など月単位で算出する数値を用いた要件を含まない施設基準の場合には、当該施設基準を満たさなくなった日の属する月に速やかに変更の届出を行い、当該変更の届出を行った日の属する月の翌月から変更後の特掲診療料を算定すること。
  • 2 届出を受理した保険医療機関又は保険薬局については、適時調査を行い(原則として年1回、受理後6か月以内を目途)、届出の内容と異なる事情等がある場合には、届出の受理の変更を行うなど運用の適正を期するものであること。
  • 3 特掲診療料の施設基準等に適合しないことが判明した場合は、所要の指導の上、変更の届出を行わせるものであること。その上で、なお改善がみられない場合は、当該届出は無効となるものであるが、その際には当該保険医療機関又は当該保険薬局の開設者に弁明を行う機会を与えるものとすること。
  • 4 届出を行った保険医療機関又は保険薬局は、毎年7月1日現在で届出の基準の適合性を確認し、その結果について報告を行うものであること。
  • 5 地方厚生(支)局においては、届出を受理した後、当該届出事項に関する情報を都道府県に提供し、相互に協力するよう努めるものとすること。
  • 6 届出事項については、被保険者等の便宜に供するため、地方厚生(支)局において閲覧(ホー ムページへの掲載等を含む。)に供するとともに、当該届出事項を適宜とりまとめて、保険者等に提供するよう努めるものとする。また、保険医療機関及び保険薬局においても、保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和32年厚生省令第15号)、高齢者の医療の確保に関する法律の規定による療養の給付等の取扱い及び担当に関する基準(昭和58年厚生省告示第14号)及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和32年厚生省令第16号)の規定に基づき、院内の見やすい場所に届出内容の掲示を行うよう指導をするものであること。

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日 保医発0305第3号) P27

令和2年度改定にあたって継続の場合でも届出が必要になるもの(参考)

第4 経過措置等
第2及び第3の規定にかかわらず、令和2年3月31日現在において特掲診療料の届出が受理されている保険医療機関及び保険薬局については、次の取扱いとする。
令和2年3月31日において現に表1及び表2に掲げる特掲診療料以外の特掲診療料を算定している保険医療機関又は保険薬局であって、引き続き当該特掲診療料を算定する場合には、新たな届出を要しないが、令和2年4月以降の実績をもって、該当する特掲診療料の施設基準等の内容と異なる事情等が生じた場合は、変更の届出を行うこと。
表1 新たに施設基準が創設されたことにより、令和2年4月以降において当該点数を算定するに当たり届出の必要なもの
(一部略)

  • 薬剤服用歴管理指導料の4に掲げる情報通信機器を用いた服薬指導
  • 薬剤服用歴管理指導料の注7に掲げる特定薬剤管理指導加算2

表2 施設基準の改正により、令和2年3月31日において現に当該点数を算定していた保険医療機関及び保険薬局であっても、令和2年4月以降において当該点数を算定するに当たり届出の必要なもの
(一部略)

  • 調剤基本料の注5に掲げる地域支援体制加算(調剤基本料1を算定している保険薬局で、令和3年4月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

表3 施設基準等の名称が変更されたが、令和2年3月31日において現に当該点数を算定していた保険医療機関であれば新たに届出が必要でないもの
(略)

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日 保医発0305第3号) P28〜30

参考資料

今回の記事の参考資料についてまとめます。

関連資料へのリンク

令和2年度診療報酬改定について

通知等の全文

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第1節 調剤技術料
区分00 調剤基本料(処方箋の受付1回につき)

  1. 調剤基本料1 42点
  2. 調剤基本料2 26点
  3. 調剤基本料3
    • イ 同一グループの保険薬局(財務上又は営業上若しくは事業場、緊密な関係にある範囲の保険薬局をいう。以下この表において同じ。)による処方箋受付回数3万5千回を超え40万回以下の場合 21点
    • ウ 同一グループの保険薬局による処方箋受付回数40万回を超える場合 16点
  • 注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において調剤した場合には、処方箋の受付1回につき、当該基準に係る区分に従い、それぞれ所定点数を算定する。ただし、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出たものについては、本文の規定にかかわらず、調剤基本料1により算定する。
  • 2 別に厚生労働大臣が定める保険薬局においては、注1本文の規定にかかわらず、特別調剤基本料として、処方箋の受付1回につき9点を算定する。
  • 3 複数の保険医療機関から交付された処方箋を同時に受け付けた場合において、当該処方箋のうち、受付が2回目以降の調剤基本料は、処方箋の受付1回につき所定点数の100分の80に相当する点数により算定する。
  • 4 別に厚生労働大臣が定める保険薬局においては、所定点数の100分の50に相当する点数により算定する。
  • 5 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において調剤した場合には、地域支援体制加算として、所定点数に38点を加算する。
  • 6 保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和32年厚生省令第16号)第7条の2に規定する後発医薬品(以下「後発医薬品」という。)の調剤に関して別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において調剤した場合には、当該基準に係る区分に従い、次に掲げる点数を所定点数に加算する。
    • イ 後発医薬品調剤体制加算1 15点
    • ロ 後発医薬品調剤体制加算2 22点
    • ハ 後発医薬品調剤体制加算3 28点
  • 7 後発医薬品の調剤に関して別に厚生労働大臣が定める保険薬局において調剤した場合には、所定点数から2点を減算する。ただし、処方箋の受付回数が1月に600回以下の保険薬局を除く。
  • 8 長期投薬(14日分を超える投薬をいう。)に係る処方箋受付において、薬剤の保存が困難であること等の理由により分割して調剤を行った場合、当該処方箋に基づく当該保険薬局における2回目以降の調剤については、1分割調剤につき5点を算定する。なお、当該調剤においては第2節薬学管理料は算定しない。
  • 9 後発医薬品に係る処方箋受付において、当該処方箋の発行を受けた患者が初めて当該後発医薬品を服用することとなること等の理由により分割して調剤を行った場合、当該処方箋に基づく当該保険薬局における2回目の調剤に限り、5点を算定する。なお、当該調剤においては、第2節薬学管理料(区分番号10に掲げる薬剤服用歴管理指導料を除く。)は算定しない。
  • 10 医師の分割指示に係る処方箋受付(注及び注9に該当する場合を除く。)において、1回目の調剤については、当該指示に基づき分割して調剤を行った場合に、2回目以降の調剤については投薬中の患者の服薬状況等を確認し、処方箋を交付した保険医(以下この表において「処方医」という。)に対して情報提供を行った場合に算定する。この場合において、区分番号00に掲げる調剤基本料及びその加算、区分番号01に掲げる調剤料及びその加算並びに第2節に掲げる薬学管理料(区分番号15にの5に掲げる服薬情報等提供料を除く。)は、それぞれの所定点数を分割回数で除した点数を1分割調剤につき算定する。

【省令、告示】 (2) 1 診療報酬の算定方法の一部を改正する件(告示)(令和2年 厚生労働省告示第57号)別表第3(調剤点数表)P1〜2

<調剤技術料>
区分00 調剤基本料
4 調剤基本料の注7に規定する保険薬局

  • (1) 後発医薬品の調剤数量割合が4割未満の保険薬局(処方箋受付回数が1月に600回以下の場合を除く。)である場合は、調剤基本料を2点減算する。なお、詳細な施設基準については、「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)」(令和2年3月5日保医発0305第3号)を参照すること。
  • (2) 処方箋の受付回数が1月に600回以下に該当するか否かの取扱いについては、調剤基本料の施設基準に定める処方箋受付回数に準じて取り扱う。

【省令、告示】 (2) 3 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知)(令和2年3月5日保医発0305第1号) P2

第十五 調剤
五 後発医薬品調剤体制加算の施設基準

  • (1)通則
    当該保険薬局において調剤した薬剤の規格単位数量に占める後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量の割合が五割以上であること。
  • (2)後発医薬品調剤体制加算1の施設基準
    当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合が七割五分以上であること。
  • (3)後発医薬品調剤体制加算2の施設基準
    当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合が八割以上であること。
  • (4)後発医薬品調剤体制加算3の施設基準
    当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合が八割五分以上であること。

五の二 調剤基本料の注7に規定する厚生労働大臣が定める保険薬局
次のいずれかに該当する保険薬局であること。

  • (1)当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合が四割以下であること。ただし、当該保薬局における処方箋受付状況を踏まえ、やむを得ないものは除く。
  • (2)(1)に係る報告を地方厚生局長等に報告していない保険薬局であること。

【省令、告示】 (4) 1 特掲診療料の施設基準等の一部を改正する件(告示)(令和2年厚生労働省告示第59号)P131〜132

第2 届出に関する手続き

  • 1 特掲診療料の施設基準等に係る届出に際しては、特に規定のある場合を除き、当該保険医療機関単位又は当該保険薬局単位で行うものであること。
  • 2 「特掲診療料の施設基準等」の各号に掲げる施設基準に係る届出を行おうとする保険医療機関又は保険薬局の開設者は、当該保険医療機関又は保険薬局の所在地の地方厚生(支)局長に対して、別添2の当該施設基準に係る届出書(届出書添付書類を含む。以下同じ。)を1通提出するものであること。なお、国立高度専門医療研究センター等で内部で権限の委任が行われているときは、病院の管理者が届出書を提出しても差し支えない。また、当該保険医療機関は、提出した届出書の写しを適切に保管するものであること。
  • 3 届出書の提出があった場合は、届出書を基に、「特掲診療料の施設基準等」及び本通知に規定する基準に適合するか否かについて要件の審査を行い、記載事項等を確認した上で受理又は不受理を決定するものであること。また、補正が必要な場合は適宜補正を求めるものとする。なお、この要件審査に要する期間は原則として2週間以内を標準とし、遅くとも概ね1か月以内(提出者の補正に要する期間は除く。)とするものであること。
  • 4 届出に当たっては、当該届出に係る基準について、特に定めがある場合を除き、実績期間を要しない。
    (略)

    • (11) 調剤基本料の施設基準
      • ア 処方箋受付回数
        • (イ) 前年3月1日から当年2月末日までの1年間の処方箋受付回数の実績をもって施設基準の適合性を判断し、当年4月1日から翌年3月末日まで所定点数を算定する。
        • (ロ) (イ)にかかわらず、前年3月1日以降に新規に保険薬局に指定された薬局については、次のとおりとし、処方箋受付回数の実績が判断されるまでは、調剤基本料1に該当しているものとして取り扱う(ただし、保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有しているものとして別添1の第90の1(1)から(4)までに該当する場合は、特別調剤基本料とする。特別調剤基本料の施設基準に該当する場合を除き、特定の保険医療機関との間で不動産の賃貸借取引がある等の施設基準に該当する場合は調剤基本料3とする。)。
          • a 前年3月1日から前年11月30日までの間に新規に指定された保険薬局について 指定の日の属する月の翌月1日から当年2月末日までの処方箋受付回数で判定し、当年4月1日から翌年3月31日まで適用する。
          • b 前年12月1日以降に新規に保険薬局に指定された薬局について 指定の日の属する月の翌月1日から3か月間の処方箋受付回数で判定し、当該3か月の最終月の翌々月1日から翌年3月31日まで適用する。
        • (ハ) 開設者の変更(親から子へ、個人形態から法人形態へ、有限会社から株式会社へ等)又は薬局の改築等の理由により医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)(以下「医薬品医療機器等法」という。)上の薬局の開設許可を取得し直し、保険薬局の指定について薬局の当該許可の日までの遡及指定が認められる場合は、(ロ)bにかかわらず、当該遡及指定前の実績に基づいて取り扱う。
      • 新規届出の場合
        例:30年8月1日に新規指定された薬局((ロ)の場合)

        • ①から④までは調剤基本料1に該当するものとして取り扱う(ただし、保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有しているものとして第90の1(1)から(4)までに該当する場合は、特別調剤基本料とする。特別調剤基本料の施設基準に該当する場合を除き、特定の保険医療機関との間で不動産の賃貸借取引がある等の施設基準に該当する場合は調剤基本料3とする。)。
        • ②から③までにおける実績で判断し、その翌々月(④の翌日)から⑥まで適用する。
        • 31年4月1日(⑥の翌日)から令和2年3月末日(⑦)までの調剤基本料の施設基準の適合は②から⑤までの期間における実績で判断する。
          f:id:pkoudai:20200312001428p:plain
    • (12) 調剤基本料の注1ただし書に規定する施設基準
      当年2月末日時点の状況をもって施設基準の適合性を判断し、当年4月1日から翌年3月末日まで所定点数を算定する。ただし、当年4月1日から翌年3月末日までの間に、新たに施設基準に適合した場合は、届出を行うことができ、届出のあった月の末日までに要件審査を終え、届出を受理した場合は、翌月の1日から翌年の3月末日まで所定点数を算定することができるものとする。
    • (13) 妥結率の実績
      • イ 妥結率の実績の算定期間は、報告年度の当年4月1日から9月30日までとし、翌年4月1日から翌々年3月31日まで適用する。
      • ロ イにかかわらず、妥結率の報告年度の当年4月2日以降に新規に保険薬局に指定された薬局においては、翌々年3月31日までは妥結率が5割を超えているものとみなす。
      • ハ 開設者の変更(親から子へ、個人形態から法人形態へ、有限会社から株式会社へ等)又は薬局の改築等の理由により医薬品医療機器等法上の薬局の開設許可を取得し直し、保険薬局の指定について薬局の当該許可の日までの遡及指定が認められる場合は、ロにかかわらず、当該遡及指定前の実績に基づいて取り扱う。
      • 新規届出の場合
        例:30年5月1日に新規指定された薬局の場合

        • ①から④までは妥結率が5割を超えていると見なす
        • ②から③までの妥結率の実績を令和2年4月1日(4の翌日)から5まで適用する。
          f:id:pkoudai:20200312001443p:plain
    • (14)調剤基本料の注6に規定する保険薬局
      届出前3月間の実績にて判定すること。
  • 5 特掲診療料の施設基準等に係る届出を行う保険医療機関又は保険薬局が、次のいずれかに該当する場合にあっては当該届出の受理は行わないものであること。
    • (1) 当該届出を行う前6か月間において当該届出に係る事項に関し、不正又は不当な届出(法令の規定に基づくものに限る。)を行ったことがある保険医療機関又は保険薬局である場合。
    • (2) 当該届出を行う前6か月間において療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等(平成 18 年厚生労働省告示第 107 号)に違反したことがある保険医療機関又は保険薬局である場合。
    • (3) 地方厚生(支)局長に対して当該届出を行う時点において、厚生労働大臣の定める入院患者数の基準及び医師等の員数の基準並びに入院基本料の算定方法(平成 18 年厚生労働省告示第 104 号)に規定する基準のいずれかに該当している保険医療機関である場合。
    • (4) 当該届出を行う前6か月間において、健康保険法(大正11年法律第70号)第78条第1 項(同項を準用する場合を含む。)及び高齢者の医療の確保に関する法律(昭和 57 年法律第80号)(以下「高齢者医療確保法」という。)第72条第1項の規定に基づく検査等の結果、診療内容若しくは調剤内容又は診療報酬若しくは調剤報酬の請求に関し、不正又は不当な行為が認められた保険医療機関又は保険薬局である場合。なお、「診療内容又は診療報酬の請求に関し、不正又は不当な行為が認められた場合」とは、「保険医療機関及び保険医等の指導及び監査について」(平成12年5月31日保発第 105 号厚生省保険局長通知)に規定する監査要綱に基づき、戒告若しくは注意又はその他の処分を受けた場合をいうものとする。
  • 6 届出の要件を満たしている場合は届出を受理し、次の受理番号を決定し、提出者に対して受理番号を付して通知するとともに、審査支払機関に対して受理番号を付して通知するものであること。
    • 調剤基本料1:(調基1)第 号
    • 調剤基本料2:(調基2)第 号
    • 調剤基本料3イ:(調基3イ)第 号
    • 調剤基本料3ロ:(調基3ロ)第 号
    • 調剤基本料1(注1のただし書に該当する場合):(調基特1)第 号
    • 地域支援体制加算:(地支体)第 号
    • 後発医薬品調剤体制加算1:(後発調1)第 号
    • 後発医薬品調剤体制加算2:(後発調2)第 号
    • 後発医薬品調剤体制加算3:(後発調3)第 号
    • 無菌製剤処理加算:(薬菌)第 号
    • 在宅患者調剤加算:(在調)第 号
    • 薬剤服用歴管理指導料の4に掲げる情報通信機器を用いた服薬指導:(オン外薬)第 号
    • 薬剤服用歴管理指導料の注7に掲げる特定薬剤管理指導加算2:(特薬管2)第 号
    • かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料:(か薬)第 号

(略)

  • 8 4に定めるもののほか、各月の末日までに要件審査を終え、届出を受理した場合は、翌月の1日から当該届出に係る診療報酬を算定する。また、月の最初の開庁日に要件審査を終え、届出を受理した場合には当該月の1日から算定する。なお、令和2年4月20日までに届出書の提出があり、同月末日までに要件審査を終え届出の受理が行われたものについては、同月1日に遡って算定することができるものとする。
  • 9 届出の不受理の決定を行った場合は、速やかにその旨を提出者に対して通知するものであること。

第3 届出受理後の措置等

  • 1 届出を受理した後において、届出の内容と異なった事情が生じ、当該施設基準を満たさなくなった場合又は当該施設基準の届出区分が変更となった場合には、保険医療機関又は保険薬局の開設者は届出の内容と異なった事情が生じた日の属する月の翌月に変更の届出を行うものであること。ただし、神経学的検査、精密触覚機能検査、画像診断管理加算1、2及び3、歯科画像診断管理加算1及び2、麻酔管理料(I)、歯科麻酔管理料、歯科矯正診断料並びに顎口腔機能診断料について届け出ている医師に変更があった場合にはその都度届出を行い、届出にあたり使用する機器を届け出ている施設基準については、当該機器に変更があった場合には、 その都度届出を行うこと。また、CT撮影及びMRI撮影について届け出ている撮影に使用する機器に変更があった場合にはその都度届出を行うこと。その場合においては、変更の届出を行った日の属する月の翌月(変更の届出について、月の最初の開庁日に要件審査を終え、届出を受理された場合には当該月の1日)から変更後の特掲診療料を算定すること。ただし、面積要件や常勤職員の配置要件のみの変更の場合など月単位で算出する数値を用いた要件を含まない施設基準の場合には、当該施設基準を満たさなくなった日の属する月に速やかに変更の届出を行い、当該変更の届出を行った日の属する月の翌月から変更後の特掲診療料を算定すること。
  • 2 届出を受理した保険医療機関又は保険薬局については、適時調査を行い(原則として年1回、受理後6か月以内を目途)、届出の内容と異なる事情等がある場合には、届出の受理の変更を行うなど運用の適正を期するものであること。
  • 3 特掲診療料の施設基準等に適合しないことが判明した場合は、所要の指導の上、変更の届出を行わせるものであること。その上で、なお改善がみられない場合は、当該届出は無効となるものであるが、その際には当該保険医療機関又は当該保険薬局の開設者に弁明を行う機会を与えるものとすること。
  • 4 届出を行った保険医療機関又は保険薬局は、毎年7月1日現在で届出の基準の適合性を確認し、その結果について報告を行うものであること。
  • 5 地方厚生(支)局においては、届出を受理した後、当該届出事項に関する情報を都道府県に提供し、相互に協力するよう努めるものとすること。
  • 6 届出事項については、被保険者等の便宜に供するため、地方厚生(支)局において閲覧(ホー ムページへの掲載等を含む。)に供するとともに、当該届出事項を適宜とりまとめて、保険者等に提供するよう努めるものとする。また、保険医療機関及び保険薬局においても、保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和32年厚生省令第15号)、高齢者の医療の確保に関する法律の規定による療養の給付等の取扱い及び担当に関する基準(昭和58年厚生省告示第14号)及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和32年厚生省令第16号)の規定に基づき、院内の見やすい場所に届出内容の掲示を行うよう指導をするものであること。

第4 経過措置等
第2及び第3の規定にかかわらず、令和2年3月31日現在において特掲診療料の届出が受理されている保険医療機関及び保険薬局については、次の取扱いとする。
令和2年3月31日において現に表1及び表2に掲げる特掲診療料以外の特掲診療料を算定している保険医療機関又は保険薬局であって、引き続き当該特掲診療料を算定する場合には、新たな届出を要しないが、令和2年4月以降の実績をもって、該当する特掲診療料の施設基準等の内容と異なる事情等が生じた場合は、変更の届出を行うこと。
表1 新たに施設基準が創設されたことにより、令和2年4月以降において当該点数を算定する に当たり届出の必要なもの
(一部略)

  • 薬剤服用歴管理指導料の4に掲げる情報通信機器を用いた服薬指導
  • 薬剤服用歴管理指導料の注7に掲げる特定薬剤管理指導加算2

表2 施設基準の改正により、令和2年3月31日において現に当該点数を算定していた保険医療機関及び保険薬局であっても、令和2年4月以降において当該点数を算定するに当たり届出の必要なもの
(一部略)

  • 調剤基本料の注5に掲げる地域支援体制加算(調剤基本料1を算定している保険薬局で、令和3年4月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

表3 施設基準等の名称が変更されたが、令和2年3月31日において現に当該点数を算定していた保険医療機関であれば新たに届出が必要でないもの
(略)

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日 保医発0305第3号) P2,12〜14,26〜30

第93 後発医薬品調剤体制加算
1 後発医薬品調剤体制加算1に関する施設基準

  • (1) 当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合が75%以上であること。
  • (2) 当該保険薬局において調剤した薬剤(4に掲げる医薬品を除く。)の規格単位数量に占める後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量の割合が50%以上であること。
  • (3) 後発医薬品の調剤を積極的に行っている旨を当該保険薬局の内側及び外側の見えやすい場所に掲示するとともに、後発医薬品調剤体制加算を算定している旨を当該保険薬局の内側の見やすい場所に掲示していること。

2 後発医薬品調剤体制加算2に関する施設基準

  • (1) 当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合が80%以上であること。
  • (2) 1の(2)及び(3)の基準を満たすこと。

3 後発医薬品調剤体制加算3に関する施設基準

  • (1) 当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合が85%以上であること。
  • (2) 1の(2)及び(3)の基準を満たすこと。

4 後発医薬品調剤体制加算の施設基準に関する留意点

  • (1) 後発医薬品の規格単位数量の割合を算出する際に除外する医薬品
    • ア 経腸成分栄養剤 エレンタール配合内用剤、エレンタールP乳幼児用配合内用剤、エンシュア・リキッド、エンシュア・H、ツインラインNF配合経腸用液、ラコールNF配合経腸用液、エネーボ配合経腸用液、ラコール NF 配合経腸用半固形剤及びイノラス配合経腸用液
    • イ 特殊ミルク製剤フェニルアラニン除去ミルク配合散「雪印」及びロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合散「雪印」
    • ウ 生薬(薬効分類番号510)
    • エ 漢方製剤(薬効分類番号520)
    • オ その他の生薬及び漢方処方に基づく医薬品(薬効分類番号590)
  • (2) 当該加算への該当性については、直近3月間の当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合をもって翌月に判断し、同月内に必要な届け出を行った上で、翌々月から当該加算の区分に基づく所定点数を算定する。

5 届出に関する事項
後発医薬品調剤体制加算の施設基準に係る届出は、別添2の様式87を用いること。

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日保医発0305第3号)P259〜260

※「エ 漢方製剤(薬効分類番号520)」「オ その他の生薬及び漢方処方に基づく医薬品(薬効分類番号590)」の部分は勝手に修正しています。(原文はどちらも「エ」)

第94 調剤基本料の注7に規定する厚生労働大臣が定める保険薬局

  • 1 以下のいずれかに該当する保険薬局は調剤基本料を2点減算する。ただし、処方箋受付回数が1月に600回以下の保険薬局は除くものとする。
    • (1) 当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合が40%以下であること。ただし、当該保険薬局における処方箋受付状況を踏まえ、やむを得ないものは除く。
    • (2) 当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合について、毎年7月1日現在で届出書の記載事項について行う報告等を通じ、直近1年間に地方厚生(支)局長への報告していないこと。
  • 2 「当該保険薬局における処方箋受付状況を踏まえ、やむを得ないもの」とは、直近1月間の当該保険薬局における処方箋受付回数のうち、先発医薬品の変更不可の記載がある処方箋の受付回数が50%以上の場合のことをいう。この場合の処方箋受付回数は、調剤基本料の施設基準に定める処方箋受付回数に準じて取り扱う。
  • 3 1の(1)の後発医薬品の後発医薬品の調剤数量割合に基づく当該減算への該当性については、直近3月間の当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合をもって翌月に判断し、該当する場合は、翌々月から調剤基本料を減算する。
  • 4 1の(2)の直近1年間に地方厚生(支)局長に報告を行っていない保険薬局に該当した場合は、当該報告を行った場合には、報告を行った月の翌月より、当該保険薬局に該当しないものとして取り扱う。
  • 5 調剤基本料の注7に係る規定は、令和2年9月30日までの間に限り、なお従前の例による。

【省令、告示】 (4) 2 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)(令和2年3月5日保医発0305第3号)P260

※「5 調剤基本料の注7に係る規定は、」の部分は勝手に修正しています。(原文は「3 調剤基本料の注7に係る規定は、」)

 

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