アピドラ注の自主回収

この記事は2016年12月に作成したものです。
その後、問題は解決しています。

平成28年11月6日、アピドラ注の自主回収が発表されました。
一部商品で類縁物質の含量が基準上限を上回りそうだったため、可能性のあるロット全てを自主回収するそうです。
類縁物質は元々製剤内で発生することがわかっているものです。
また、現時点で基準を越しているわけではなく、使用期限内に適合基準を越してしまう可能性があるための回収です。
そのため、自主回収発表後に、万が一使用してしまっても、そのことによる有害事象はないと思われます。

アピドラ注の自主回収

回収の対象となっているのは

  • アピドラ注100単位/mL
  • アピドラ注カート
  • アピドラ注ソロスター

の3製剤の特定ロットです。

自主回収の理由

今回の自主回収の原因となっている類縁物質は、アピドラ注の添加物であるトロメタモールの残留物質と、グリルジン、m‐クレゾールが反応することで発生します。
トロメタモールの購入会社の違いで、類縁物質の増加に差が出てしまい、使用期限内に基準値を超えてしまう可能性があるための自主回収です。

類縁物質増加の原因

サノフィでは元々購入していた会社に加えて、別の会社からもトロメタモールを購入して製造を行なっていたようです。
ですが、後から購入を開始した会社のトロメタモールを使用した商品で類縁物質の増加が多くなっていることが発覚したため、その会社から購入したトロメタモールを使用している全てのロットを自主回収するという判断に至ったようです。

元々、製剤内で発生することがわかっている類縁物質ですし、現時点では基準値内なので、使用してもこのことによる有害事象の発生は考えられないとのことです。

 

医療用医薬品情報提供データベースDrugShotage.jp

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