武田テバ製薬は2017年3月末を持ってピナトスカプセル(成分名:イブジラスト)を販売中止することを発表しました。
これにより、イブジタスト製剤は先発医薬品のケタスカプセルのみになります。
ピナトスカプセルの販売中止
武田テバ薬品、テバ製薬から販売中止の案内が出されています。
販売中止の理由
製造の難易度が高いこと、生産が需要の増加に追いつかないということが理由に挙げられています。
欠品や製造休止を繰り返す状況になりかねないということで製造中止とするようですね。
利益が期待できないということもあるかもしれませんが。
販売中止と同時に経過措置終了
来年の3月で販売中止と同時に経過措置も終了のようです。
これでケタスカプセルの後発品は存在しなくなります。
後発医薬品調剤体制加算の分母からも外れる・・・ということでしょうか?
ピナトス販売中止の経緯
以前は、大正薬品工業が製造販売元で、日本化薬、テバの3社での取り扱いだったと思います。
日本化薬はすでに製造中止となっていましたが、テバのみで製造販売を続けていたのですね。
ケタスカプセルについて
ケミカルメディエーター遊離抑制による「気管支喘息」に対する効能とホスホジエステラーゼ(PDE)阻害による「脳梗塞後遺症に伴う慢性脳循環障害によるめまいの改善」という特徴的な適応を合わせ持つ薬剤なので今後もニーズはあると思うのですが、後発医薬品が存在しなくなるので、継続するのであれば先発医薬品のケタスカプセルに切り替えるしかないですね。
テバの方も代替品としてケタスカプセルをあげています。
ちなみに、ケタスカプセルは、後発医薬品への置き換え率が進んでいないという事で、2014年と2016年の薬価改定で、2回連続Z2(長期収載品の特例的な引き下げ)の対象となっていました。
今回のように後発医薬品がなくなってしまうと、ケタスとしては薬価の下げられ損のように思えてしまいます。
最後に。
最近はケタス自体あまり見かけなくなりましたが、徐放性の顆粒だったんですね。
すっかり忘れていました。