リフキシマ(リファキシミン)〜肝性脳症治療に用いるリファマイシン系抗菌薬

平成28年8月5日、厚生労働省の薬食審・医薬品第二部会が行われました。
今回は、審議が行われた品目の中からリフキシマについてまとめます。
リフキシマは前回の第二部会で継続審議とされていた肝性脳症治療薬ですね。
なお、平成28年9月28日に正式に製造販売が承認されました。
(当初、デザレックスと合わせた記事としていましたが薬価収載に伴い記事を分けました。)

平成28年8月4日薬食審・医薬品第一部会での審議品目

今回審議され、承認が了承されたのは以下の通りです。

何回かに分けてまとめていきたいと思います。

リフキシマが二度目の審議で承認了承

  • 成分名:リファキシミン
  • 製品名:リフキシマ錠200mg
  • 申請者:あすか製薬
  • 効能・効果:肝性脳症に伴う高アンモニア血症の改善
  • 用法・用量:「通常,成人にはリファキシミンとして1回400mgを1日3回食後に経口投与する。」

 

一度は継続審議とされたリフキシマ

前回、平成28年5月30日の薬食審第二部会では継続審議とされてしまいました。
pharmacist.hatenablog.com

ちなみに、海外では「キシファクサン」という名称で、下痢治療薬として販売されているようです。
また、便秘を伴わない過敏性腸症候群患者(Irritable Bowel Syndrome:IBS)に対する効果も研究されているようです。
N Engl J Med 2011; 364:22-32

リファキシミンはリファマイシン系抗菌薬

リファキシミンはリファマイシン系抗菌薬に分類されます。
リファマシン系抗菌薬には抗結核薬として使用されているリファンピシンがあります。
そのため、リファキシミンを使用することで、リファンピシンに耐性を持つ結核菌を生み出してしまうのではないかというリスクが問題となり、継続審議とされていました。
この問題については、リファンピシンとの交差耐性は認められるとされつつも、

  • リファキシミンが非吸収性の薬剤であること(難吸収性リファマイシン系抗菌薬)
  • 他菌種からの耐性の伝搬も考えにくいこと

を理由に、腸内に結核菌を保有していない限り、耐性結核菌が生まれるリスクは低いとされたようです。
ただし、「重要な基本的注意」の項に、「結核を併発している患者に対し同剤以外の治療法を選択すること」が明記されるようです。

薬物相互作用には注意が必要?

リフキシマはチトクロームP450 3A4(CYP3A4)により代謝されます。
また、CYP3A4の誘導作用を持っています。
さらに、

  • P-糖タンパク(P-gp)
  • 有機アニオン輸送ポリペプチド1A2(OATP1A2)
  • OATP1B1
  • OATP1B3

の基質であり、これらに対する阻害作用も有しています。

そのため、CYP3A4や各種トランスポーターに影響を及ぼす薬剤との併用には注意が必要となります。
添付文書には、併用注意にシクロスポリンとエチニルエストラジオールが挙げられているだけです。
リファキシミンは吸収はほとんどされませんが、小腸粘膜のCYP3A4、P-gp、OATPには影響があるはずなので、7他にも様々な薬剤の併用に注意が必要になるかと思います。

気になるのは薬価

リフキシマは平成28年11月18日に薬価収載され、201.90円となりました。
リフキシマは1日6錠の服用となるので、1日薬価は1,211円!
結構高いですね・・・。
ちなみに、保険適応外ですが、従来使用されていたカナマイシンの方がかなり安価になります。
カナマイシンカプセル250mg「明治」(39.30円)を使用した場合(2〜4g/日)の1日薬価は314円〜629円です。
この値段の差はちょっと大きいですね。

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