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m3.com会員登録平成27年2月26日、厚労省の薬食審医薬品第二部会が開催されました。
3製品の承認が了承されたのですが、一番目を引いたのは、報告品目の中。
インターフェロンフリーの抗HCV治療薬であるダクルインザ錠(一般名:ダクラタスビル/DCV)とスンベプラカプセル(一般名:アスナプレビル/ASV)の適応からIFN治療不適格・不耐用の条件が削除されました。
ダクルインザとスンベプラに関しては過去にまとめています。
医療費助成が可能になったときの記事がこちら。
現在のIFNフリー治療の位置づけ
現在のところ、ダクルインザ錠ならびにスンベプラカプセルの効能・効果は、
セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変における次のいずれかのウイルス血症の改善
- インターフェロンを含む治療法に不適格の未治療あるいは不耐容の患者
- インターフェロンを含む治療法で無効となった患者
となっており、第一選択としては使用できなくなっています。
日本肝臓学会のC型肝炎治療ガイドライン上でも、難治性の「ゲノタイプ1b型・高ウイルス量」治療の第一選択は「シメプレビル(SMV/製品名:ソブリアード)+ペグインターフェロン(PEG-IFN)+リバビリン(RVB)」の3剤併用療法とされています。
国内外でのIFNフリー治療の評価
ですが、DAAsによるIFNフリーの治療は副作用の少なさ、治療効果を含めて高く評価されており、条件なしで使用できるよう求められていました。
今回、ブリストルマイヤーズは、IFN治療に適格の未治療患者とIFN治療後に再燃した患者に対する国内治験を実施し、有効性と安全性を確認した上で追加申請を行っていました。
実際、アメリカのガイドラインでは、「シメプレビル(SMV)+ソフォスブビル(SOF/日本承認申請中)」の第2世代NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤+NS5Bポリメラーゼ阻害薬の2剤併用療法が第一選択となっています。(この併用療法は日本国内では承認の予定なし)
IFNフリー治療がC型肝炎治療の第一選択に?
今回の了承により、ダクルインザ錠ならびにスンベプラカプセルの効能・効果は、
セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
となります。
これにより、初めてC型肝炎治療を受ける患者さんでも、DCV/ASV 2剤併用療法による治療が可能となりました。
3月中にも変更承認される予定です。
現在はガイドラインの改訂が予定されていませんが、近い将来、DAAsによるIFNフリーの治療が第一選択となるのではないでしょうか?
今後登場予定のIFNフリー治療薬
今年は複数のIFNフリー治療薬の承認が予想されています。
日本に初進出のギリアド・サイエンシズがすでに申請を行っており、近々承認される予定です。
ソホスブビル(米国製品名:ソバルディ)
NS5Bポリメラーゼ選択的阻害薬です。
リバビリンとの併用療法で、ゲノタイプ2型のC型肝炎に対して初のIFNフリー治療の効能・効果を取得予定です。
上に挙げているようにアメリカではすでに第一選択として使用されている薬剤でもあります。
レジパスビル+ソホスブビル配合剤
NS5A阻害薬のレジパスビル(LDV)90mgと核酸型アナログ・ポリメラーゼ阻害薬のソホスブビル(SOF)400mgの配合剤です。
1日1回1錠の服用という簡便さも特徴ですが、12週間経口投与した結果、未治療群と既治療群のいずれも、治療終了後12週時の持続的ウイルス学的著効(SVR12)率が100%という驚異的なデータが話題になっています。
飛躍的に進化していくHCV治療
ここ数年でC型肝炎治療は飛躍的に進歩しています。
海外ではすでに、短期間・低コストの治療を目指す研究も盛んになっています。
数年前まで治療することがほとんどできなかった疾患であることを考えると本当にすごいですね。
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