2015年8月17日、新規後発医薬品の製造承認取得が発表されました。
今年はプラビックス(クロピドグレル)、メトグルコ(メトホルミンMT)、フリバス(ナフトピジル)などの後発品が発売されましたが、後半に登場予定の品目もなかなかのラインナップのようです。
今回、初めてジェネリックが発売となる品目(剤型)をまとめます。
アムバロ配合錠
エックスフォージ配合錠(バルサルタン80mg/アムロジピンペシル酸塩5mg)のジェネリックです。
テバ製薬、共和薬品工業(アメル)、沢井製薬(サワイ)、ダイト(科研)、日本ケミファ(ケミファ)、ファイザー、大原薬品工業、第一三共エスファ(DSEP)、サンド、日本ジェネリック(JG)、日新製薬、日本薬品工業(NPI)、東和薬品(トーワ)、富士フィルムファーマ(FFP)、エルメッドエーザイ(EE)、日医工、ニプロ、キョーリンリメディオ(杏林)、日東メディック(ニットー)、陽進堂(YD)、イセイ、シオノケミカル(SN)、辰巳化学(TCK)、小林化工(KN)、田辺三菱製薬(タナベ)の合計25社が承認を取得しています。
アマルエット配合錠
アマルエット配合錠はカデュエット配合錠のジェネリックになります。
- アマルエット配合錠1番(アトルバスタチンカルシウム水和物5mg/アムロジピンベシル酸塩2.5mg)
- アマルエット配合錠2番(アトルバスタチンカルシウム水和物10mg/アムロジピンベシル酸塩2.5mg)
- アマルエット配合錠3番(アトルバスタチンカルシウム水和物5mg/アムロジピンベシル酸塩5mg)
- アマルエット配合錠4番(アトルバスタチンカルシウム水和物10mg/アムロジピンベシル酸塩5mg)
ニプロ、サンド、第一三共エスファ(DSEP)、日本ケミファ(ケミファ)、エルメッドエーザイ(EE)、沢井製薬(サワイ)、日医工、東和薬品(トーワ)、小林化工(KN)、辰巳化学(TCK)の10社が承認を取得しました。
セルトラリン錠
ジェイゾロフト(一般名:セルトラリン)のジェネリックです。
セルトラリン錠は各社、承認を取得した規格や剤型が異なります。
- セルトラリン錠25mg
- セルトラリン錠50mg
沢井製薬(サワイ)、日本ジェネリック(JG)、高田製薬(タカタ)、サンド、ダイト(科研)、Meiji Seikaファルマ(明治)、日医工、田辺三菱(タナベ)、三和化学研究所(三和)、第一三共エスファ(DSEP)、共和薬品工業(アメル)、ニプロ、鶴原製薬(ツルハラ)、キョーリンリメディオ(杏林)、陽進堂(YD)、辰巳化学(TCK)の16社が承認を取得。
- セルトラリン錠100mg
高田製薬(タカタ)、Meiji Seikaファルマ(明治)、三和化学研究所(三和)、鶴原製薬(ツルハラ)の4社が25mg錠・50mg錠に加えて100mg錠の承認を取得しています。
- セルトラリンOD錠25mg
- セルトラリンOD錠50mg
共和薬品工業(アメル)の1社のみが普通錠25mg・50mgに加えて承認を取得しています。
タゾピペ配合静注用
ゾシン静注用(一般名:タゾバクタムナトリウム/ピペラシリンナトリウム)のジェネリックです。
- タゾピペ配合静注用2.25
- タゾピペ配合静注用4.5
マイラン製薬(ファイザー)、日医工、サンド、第一三共エスファ(DSEP)、Meiji Seikaファルマ(明治)、ケミックス(CHM)、ニプロ、シオノケミカル(SN)、テバ製薬(テバ)、大興製薬(DK)、富士製薬工業(F)の11社が承認を取得しています。
- タゾピペ配合点滴静注用バッグ2.25
- タゾピペ配合点滴静注用バッグ4.5
マイラン製薬(ファイザー)、サンド、第一三共エスファ(DSEP)、ニプロの4社が承認を取得しています。
カムシア配合錠
ユニシア配合錠(一般名:カンデサルタン シレキセチル/アムロジピンベシル酸塩)のジェネリックです。
- カムシア配合錠LD(カンデサルタン シレキセチル8mg/アムロジピンベシル酸塩2.5mg)
あすか製薬(あすか)、サンド、ニプロの3社が承認を取得しています。
- カムシア配合錠HD(カンデサルタン シレキセチル8mg/アムロジピンベシル酸塩5mg)
あすか製薬(あすか)、ファイザー、サンド、ニプロの4社が承認を取得しています。
ファイザーはHDのみの承認を取得したようです。
あすか製薬はおそらくAG(オーソライズドジェネリック)なのではないでしょうか?としての発売となります。
先行承認•発売のメリットは少ないと判断して、他者と同じタイミングでの承認となったようですね。
マキサカルシトール静注透析用
オキサロール注(一般名:マキサカルシトール)のジェネリックです。
- マキサカルシトール静注透析用2.5μg
- マキサカルシトール静注透析用5μg
- マキサカルシトール静注透析用10μg
マイラン製薬(ファイザー)、ナガセ医薬品(ニプロ)、テバ製薬(テバ)、日医工、沢井製薬(サワイ)の5社が承認を取得しています。
デスモプレシン点鼻スプレー
ILSがデスモプレシン・スプレー10協和500μgのジェネリックにあたるデスモプレシン点鼻スプレー0.01%「ILS」が承認されています。
オクトレオチド皮下注
サンドスタチン皮下注用(一般名:オクトレオチド)のジェネリックです。
- オクトレオチド皮下注50μgシリンジ
- オクトレオチド皮下注100μgシリンジ
バリューファーマ(VP)が承認を取得しています。
フリウェル配合錠
ルナベル配合錠LD(ノルエチステロン1mg/エチニルエストラジオール0.035mg)のジェネリックであるフリウェル配合錠LDの承認を持田製薬が取得しています。
ロサルヒド配合錠HD
プレミネント配合錠HD(ロサルタンカリウム100mg/ヒドロクロロチアジド12.5mg)のジェネリックです。
ロサルヒド配合錠LDに関しては数社からすでに発売されていますが、HDの承認は今回が初めてです。
小林化工(KN)、日本ジェネリック(JG)、興和(KOG)、三和化学研究所(三和)、エルメッドエーザイ(EE)、テバ製薬(テバ)、キョーリンリメディオ(杏林)の7社が承認を取得しています。
リネゾリド錠600mg
ザイボックス錠600mg(一般名:リネゾリド)のジェネリックです。
Meiji Seikaファルマ(明治)が承認を取得しています。
錠剤のジェネリックは初めてです。
ラロキシフェン塩酸塩錠60mg
エビスタ錠60mg(一般名:ラロキシフェン塩酸塩)のジェネリックです。
この承認を取得したのは、沢井製薬(サワイ)の1社のみです。
これは今後の動向が注目されるジェネリックとなりそうです。
というのも、物質特許の期限は切れているのですが、用途特許がまだ残っていると日本イーライリリーが主張しているからです。
すでに裁判が行われ、沢井製薬、テバ製薬、東和薬品が勝訴していたのですが、リリーはこれを不服として、この結果に対して提訴を行っています。
この裁判の結果によって、沢井製薬のジェネリックが発売中止になるかもしれませんし、他のメーカーも続々発売となるかもしれません。
もし、勝つことができれば、次の承認まで沢井製薬のみがジェネリックを発売することになるので、そのシェアはかなり大きくなることが予想されます。
裁判の結果がどうなるか、気になるところですね。