平成25年3月25日付承認医薬品です。
今回は新薬18成分を含む23品目でした。
アカンプロサート錠(商品名:レグテクト錠333mg/日本新薬)
※新有効成分含有医薬品
2010年5月に厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」から開発要請されていた薬です。
効能・効果は「アルコール依存症患者における断酒維持の補助」。
フランスでは1987年、イギリス・ドイツでは1995年、アメリカでは2004年に販売が開始されています。
日本では待望のアルコール依存症に対する新薬になります。
エタノールを慢性的に摂取している患者においてはGABAA受容体はdown regulation(ダウンレギュレーション)、NMDA受容体はup regulation(アップレギュレーション)を受けており、この状態でエタノールの摂取を止めてしまうと、結果的に抑制的刺激を受けることになってしまいます。
アカンプロサートはこのグルタミン酸作動性神経の活動を抑制することで、抑制的刺激を回避し、エタノール摂取を減らします。
類薬の抗酒薬にはジスルフィラム(商品名:ノックビン)、シアナミドがありますが、中枢神経に作用して飲酒の欲求を抑えるのは国内では初です。
要は「飲みたい!」という衝動を抑えるもので禁煙治療におけるバレクリニン(商品名:チャンピックス)に近いものがあります。
身体依存は抑えても精神依存は抑えれない?と思いますので、本人の「やめる」という強い意志が不可欠となり、カウンセリングなどと組み合わせることで効果が期待できそうですね。
肝機能障害の影響は受けにくいみたいで、アルコール依存患者では肝障害がつきものなので、これは使いやすくていいですね。