ケイツーシロップと乳児ビタミンK欠乏性出血症

医療従事者でなくとも、1989年以降に出産をされたお母さん方は病院でお子さんにシロップを飲ませてもらった記憶があるんじゃないでしょうか?

以前は、

  • 出生後哺乳が確立した時点
  • 退院時(生後一週間)
  • 一ヶ月検診の際

この計3回投与されるのがほとんどでした。

ですが、最近は、母乳で育てられるお子さんに対しては、
生後三ヶ月くらいまで週一回の間隔でビタミンK2(メナトテレノン)2mg(ケイツーシロップとして1mL)を投与するケースが増えています。

赤ちゃんとビタミンK欠乏症

生後六ヶ月くらいまでの新生児・乳児においては、ビタミンKが不足しやすいため、新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症が起こる可能性があります。
ビタミンKの欠乏については色んな理由がありますが、

  • ビタミンKが胎盤を通過しないため、生まれつき持っている量が少ないこと
  • 母乳の含有量が少ないため母乳では摂取しにくいこと
  • 腸内細菌叢が形成されていないため体内での生産が少ないこと
  • 肝臓の機能が十分発達していないこと

などがあります。

発生割合は高くはないのですが、頭蓋内出血を引き起こし予後もあまりよくありません。
消化管出血(新生児メレナ)を引き起こす場合もあります。

ビタミンK投与による新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症の予防

これを回避するためにビタミンKの投与が行われています。
以前の方法でも、生後3回のビタミンKの投与で新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症の発生は1/10にまで抑えることができていました。

ですが、完全母乳の場合、生後一ヶ月以降もビタミンKの不足が起こることがあるとわかってきました。
そこで、海外に習ってガイドラインが修正され、生後三ヶ月までは週一回の投与を継続していくことがあります。
(赤ちゃんのビタミンKの状態にもよりますし、医師の判断によります)

ケイツーシロップの分包品

ガイドラインが決まった当初、ケイツーシロップはバラ包装しかなく、家庭での保管の問題がありましたが、その後1mLの分包品に切り替わり、家庭での保管も容易となりました。
ガイドライン自体は2010年に作成されていましたが、ケイツーシロップの切り替えが2011年だったため、その少し前に生まれた上の子がいる場合、お母さん方が、「毎週飲ませるの?」とか「自分で飲ませるんでしたっけ?」と驚くことがあります。
安心して飲んでもらえるよう説明できないといけませんね。

ちなみに、ケイツーシロップを白湯で10倍に薄めて飲むように指導する場合がありますが、これは新生児や発育が不十分なケースに行われることが多いです。
ケイツーシロップは高浸透圧なので壊死性腸炎を引き起こすのを防ぐためです。
ちなみに哺乳が確立した後において、原液で飲ませても壊死性腸炎が発生したケースはないようです。

ケイツーシロップの味ですが、薄い砂糖水のような味。
まあ、まだ味覚がない段階の子供に使う薬なので味はあまり関係ないかもしれませんが、参考までに・・・。

お母さんに伝えたい子どもの病気ホームケアガイド

お母さんに伝えたい子どもの病気ホームケアガイド

ぺんぎん薬剤師の勉強法

普段の業務で使用しない知識を身に付けるのは大変です。使わない知識を留めておくには記憶力を必要としますし、日々の勉強のモチベーションを維持するのも大変です。

そのため、生活の一部のなかに新しい知識に触れることを取り入れ、習慣化することが大切になります。濃い知識を一気に取り入れるのではなく、薄い知識を毎日継続して取り入れるのです。それを積み重ねていくことで、自然と少しずつ自分の力として身についていきます。

そのための方法の一つとしてm3.comへの登録を提案します。

m3.comでは医療に関する様々な情報が毎日更新され、メルマガでもその情報が配信されています。日々配信されるメールのタイトルを見るだけでも知識が身についていきます。
また、スマホ専用アプリもあるので仕事の合間でも勉強しやすくなっています。内容をしっかり理解するだけの時間が取れない時でも、メルマガや記事を見て、そこに出てくる単語や言葉を目にするだけでも知識の引き出しは少しずつでも確実に増えていきます。皆さん、暇つぶしにスマホでyahoo!ニュースとかスマートニュースとかを見てる時間がありますよね?同じように暇つぶしにm3.comのアプリで医療ニュースを見るようになってください。

多くのサイトに登録したり、書籍を読もうとして続かなくなるより、まずは1つを継続することから初めてみることをおすすめします。

薬剤師用の掲示板もあるので様々な薬剤師の方々に質問、相談をしたり、情報共有を行うことも可能です。さらには、eラーニングを受講(有料)して研修認定薬剤師の登録や更新に必要な単位を取得することまで可能です。毎日サイトにログインしたり動画を閲覧することでポイントをためてプレゼントをもらうこともできるので勉強にやる気を持つことができますし、確実に無理なく勉強を習慣づけるのに最適です。

登録となると不安に感じる方もいるかもしれませんが、医療関係者であれば誰しも耳にしたことがある!というくらいの有名なサイトで、薬剤師以外にも医師や看護師も多く登録しているサイトなので安心して利用できますね。すでに登録している人も多いと思いますが、登録したまま利用していない方はまずはログインしてメルマガの閲覧を習慣化すること。これを知識を身につける第一歩にしてみてください。

m3.comはよく知ってるし、もっといろんなサイトに登録したり閲覧したりしているよ!って人も多いんじゃないかと思いますが、情報が散漫にんなっていませんか?まずは一つのサイトを隅から隅まで徹底的に活用してみることが大事ですよ。

最新情報をチェックしよう!