令和元年度 診療報酬改定についてのまとめ(消費税増税に伴う調剤報酬改定と薬価改定)

2019年8月19日付の官報で2019年10月1日に実施される診療報酬改定と薬価改定の内容が告示されました。
今回の改定は消費税増税に伴うものです。
復習を兼ねてこの診療(調剤)報酬改定の内容についてまとめてたいと思います。
10月の改定に向けて準備を本格化していきたいですね。

2019年度診療報酬改定

厚生労働省のホームページのリンクです。
令和元年度診療報酬改定について
令和元年10月1日に実施される消費税の増税(8%→10%)に伴う

2019年10月診療報酬改定の改定率

2019年10月診療報酬改定は消費税8→10%に伴う措置です。
その改定率は以下の通りです。
診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬改定について

改定率

  1. 診療報酬改定:+0.41%(2019年10月実施)
    • 医科:+0.48%
    • 歯科:+0.57%
    • 調剤:+0.12%
  2. 薬価等(2019年10月実施)
    1. 薬価:▲0.51%(※うち、消費税対応+0.42%、実勢価改定等▲0.93%)
    2. 材料価格:+0.03%(※うち、消費税対応+0.06実勢価改定等▲0.02%)

後に詳しく書きますが。増税に伴う改定とか言いながら、薬価を思いっきり下げにくるあたり・・・。
ひどい。
参考までに前回増税の際の改定率は以下の通りです。
この時は通常の診療報酬改定と同時のタイミングでしたね。

改定率 平成26年4月(消費税5%→8%)

  1. 診療報酬本体:+0.63%(2014年4月実施)
    • 医科:+0.71%
    • 歯科:+0.87%
    • 調剤:+0.18%
  2. 薬価等:+0.73%(2014年4月実施)
    1. 薬価:+0.64%
    2. 材料価格:+0.09%

調剤報酬点数に関する改定

まずは、調剤報酬の部分から。
2019年消費税増税対応の診療報酬改定後の点数表について調剤報酬の部分についてまとめます。

調剤基本料

まずは調剤基本料の改定です。

調剤基本料(処方箋の受付1回につき)

  1. 調剤基本料1:41点→42点
  2. 調剤基本料2:25→26点
  3. 調剤基本料3:
    • イ 同一グループの保険薬局による処方箋受付回数4万回を超え40万回以下:20点→21点
    • ロ 同一グループの保険薬局による処方箋受付回数40万回以上:15点→16点
  4. 特別調剤基本料:10点→11点

全て1点アップ。
前回増税時の改定でも1点ずつのアップでしたね。

調剤基本料 平成26年4月改定(消費税増税:5%→8%)

  • 調剤基本料:40点→41点
  • 調剤基本料(特例):24点→25点
  • 調剤基本料(妥結率が低い場合):新設 31点
  • 調剤基本料(特例・妥結率が低い場合):新設 19点

一包化加算

一包化加算

  • 42日分以下の場合(7日分につき):32点→34点
  • 43日以上の場合:220点→240点

前回増税時の改定では、

一包化加算 平成26年4月改定(消費税増税:5%→8%)

  • 56日分以下の場合(7日分につき):30点→32点
  • 57日分以上の場合:270点→290点

だったのでほぼ同じような上がり方ですよね。

無菌製剤処理加算

無菌製剤処理加算(1日につき)

  • 中心静脈栄養法用輸液:67点→69点
  • 中心静脈栄養法用輸液(6歳未満):135点→137点
  • 抗悪性腫瘍剤:77点→79点
  • 抗悪性腫瘍剤(6歳未満):145点→147点
  • 麻薬:67点→69点
  • 麻薬(6歳未満):135点→137点

ちなみに、前回増税時の改定では、

無菌製剤処理加算 平成26年4月改定(消費税増税:5%→8%)

  • 中心静脈栄養法用輸液:40点→65点
  • 中心静脈栄養法用輸液(乳幼児):新設 130点
  • 抗悪性腫瘍剤:50点→75点
  • 抗悪性腫瘍剤(乳幼児):新設 140点
  • 麻薬:新設 65点
  • 麻薬(乳幼児):新設 130点

と大幅アップでした。
でも、まあ、これは増税対応だけってわけでもなかったと思うんだけど。

かかりつけ薬剤師包括管理料

かかりつけ薬剤師包括管理料

  • かかりつけ薬剤師包括管理料:280点→281点

最後に。
1点だけですか・・・。
これで増税対応と言われてもなあ・・・。

薬価改定

上でも少し書きましたが、消費税増税に伴う改定というから、増税対応、つまりは若干のプラスだけかと思いきや。
通常の薬価改定と同じく実勢価改定が行われています。
今回の薬価改定の内容は以下の通り、要は通常通りの薬価改定(要は薬価の引き下げ)に消費税増税対応の若干のプラスが加えられている状態です。

令和元年10月の薬価改定

今回行われる薬価改定の内容は以下の通りです。

2019年10月薬価改定

  • 実勢価格改定(市場実勢価格を踏まえた調整)+消費税率引き上げ分を上乗せ(108分の110を乗じる)
  • 基礎的医薬品の対象品目の見直し
  • 最低薬価の引き上げ(増税対応)
  • 新薬創出・適応外薬解消等促進加算の見直し(前回改定以降に対象から外れたものは加算が外れる)※加算の累積控除は2020年度改定で実施
  • 後発品等の価格帯集約の適用
  • 今回の改定は改定回数にはカウントしない

具体的な薬価に関しては以下のリンクの情報を参考にしてくだい。

薬価が上がるもの下がるもの

今回の薬価改定は全体で-0.51%の改定となっています。
消費税対応で+0.42%の改定となっていますが、実勢価改定等で-0.93%となっているためです。
そのため、告示されたおよそ16,500品目のうち、改定後に薬価が上がるのは約6,100品目のみです。
つまり、6割以上の薬価が下がるということです。

今回の改定で薬価が上がるもののほとんどは後発医薬品や基礎的医薬品です。

  • 基礎的医薬品の対象品目の見直し
  • 最低薬価の引き上げ(増税対応)
  • 後発品等の価格帯集約の適用

このあたりが影響しているのだと思います。

逆に下がるものですが、

  • 後発品等の価格帯集約の適用
  • 新薬創出・適応外薬解消等促進加算の見直しの対象となったもの

が多いと思います。

在庫の対応はどうするべきか?

薬価が大きく下がるものは「改定前に高く買って、改定後に安く売る」のを避けるために在庫を絞る必要があります。
逆に薬価が上がるものは「改定前に安く買って、改定後に高く売る」ために在庫を抱えたいところです・
その判断はどうすればいいのか?という回答が以下のブログにまとめられているので参考にしてください。

結論:2019年9月末の薬価引下げが1.82%以上の薬品は、9月に在庫を絞るべき(逆に1.82%未満または薬価引上げの場合は9月に買い溜めすべき)引用元:2019年10月の消費増税と薬価改定で9月の在庫は絞るべきか?-調剤薬局業務をExcelで快適に PharmaDataLabo

改定前後の薬価については厚生労働省のホームページにExcelファイルが掲載されているので、vlookup関数などを使えばすぐに比較できます。
以下にファイルへのリンクをまとめておきます。

 

まとめ・雑感

増税対応といっても技術料の増加はちょびっとで薬価はほとんど下がるんじゃないか!
ってのが率直な感想ですね。
さらに対応のために業務が増え、改定前の大量購入などで医薬品の流通に影響する可能性も・・・。
なんて考えると頭が痛いです。

レジの対応も!

そもそもOTCや生活用品の販売でも、消費税増税の対応しないといけませんよね。
皆さんはレジの設定とか準備してますか?
食品(ジュースやOS-1)は8%だけど、医薬部外品(リポビタンDなど)は10%。
レジの打ち分け、慣れるまでミスが増えそうだなぁ。

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