新薬4製剤が承認されました。
レルベアエリプタ
レルベア100エリプタ14吸入用・30吸入用、レルベア200エリプタ14吸入用・30吸入用(ビランテロールトリフェニル酢酸塩・フルチカゾンフランカルボン酸エステル/グラクソ・スミスクライン)
効能・効果は、「気管支喘息(吸入ステロイド剤および長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)」
昨年9月に気管支喘息とCOPDで申請していたんですが、COPDについては申請データでは評価が不十分として取り下げられています。(海外では承認済み)
長時間作動型吸入β2刺激薬(LABA)と吸入ステロイド薬(ICS)の配合剤です。
アドエア(サルメテロール/フルチカゾン)・シムビコート(ホルモテロール/ブデソニド)・フルティフォーム(フルチカゾン/ホルモテロール)に続いて4剤目になりますね。
LABAであるビランテロールトリフェニル酢酸塩が新有効成分に該当しますが、ICSであるフルチカゾンのエステルもフルタイド・アドエア(フルチカゾンプロピオン酸エステル)とは異なります。
用法は1日1回吸入!
フルチカゾンのエステルの違いが投与間隔を長くしているのでしょうか?
エリプタ吸入用という剤形も気になるところです。
アドエアを持っているGSKがわざわざ販売する理由があるのでしょうね。
ウルティブロ
ウルティブロ吸入用カプセル(インダカテロールマレイン酸塩・グリコピロニウム臭化物/ノバルティスファーマ)
効能・効果は、「慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解(長時間作用性吸入抗コリン剤および長時間作用性吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)」
世界初承認です。(欧州では承認審査中)
ついに登場する初のLABA/LAMA配合剤!
長時間作用性β2刺激剤(LABA) のインダカテロールマレイン酸塩(製品名:オンブレス)と長時間作用性吸入抗コリン剤(LAMA)のグリコピロニウム臭化物(製品名:シーブリ)の配合剤です。
用法は「1日1回吸入」です。
国内の創薬ベンチャー そーせいグループ(株)の開発です。
COPDにおけるブロックバスターとなれるか?
レザフィリン
注射用レザフィリン100mg(タラポルフィンナトリウム/Meiji Seikaファルマ)
効能・効果に「原発性悪性脳腫瘍(腫瘍摘出手術を施行する場合に限る)」が追加です。
今までは「早期肺がん」のみの適応でした。
腫瘍組織への集積性がある光感受性物質で、患者に投与した後に組織へレーザー光を照射することで光感受性物質に光化学反応を引き起こし、細胞を変性・壊死させることができます。
ただし、治療に用いるレーザー機器は新規承認として審査中です。
原発性悪性脳腫瘍では、静脈内注射後22〜26時間後にレーザー光を病巣部位に照射するようにされています。
カドサイラ
カドサイラ点滴静注用100mg・160mg(トラスツズマブ エムタンシン遺伝子組換え/中外製薬)
効能・効果は、「HER2陽性の手術不能または再発乳がん」。
カドセイラ 承認 – 薬剤師の脳みそ
【報告品目】
ゲンタシン注の高用量追加
ゲンタシン注10・40・60(ゲンダマイシン硫酸塩/MSD)
高用量投与が可能になりました。
新しい用法・用量は、成人には「1日3mg(力価)/kgを3回に分割して筋肉内注射または点滴静注する。増量する場合は、1日5mg(力価)/kgを限度とし、3〜4回に分割して投与する。」
小児には「1回2.0〜2.5mg(力価)/kgを1日2〜3回筋肉内注射または点滴静注する。」
フィガロミンPの適応追加
フィブロガミンP静注用(乾燥人血液凝固第XIII因子/CSLベーリング)
効能・効果に「後天性血液凝固第XIII因子欠乏による出血傾向」が追加。
厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で開発の必要性が指摘され、同省からの開発要請を受け公知申請していたもので特例ですでに保険適用されています。
これまでは「先天性」にのみ適応があったのが適応拡大されました。