原則禁忌から禁忌に移行される項目について〜2019年11月12日 ウロキナーゼの添付文書改訂指示

令和元年11月12日、厚生労働省医薬・生活衛生局は、現在の添付文書において「原則禁忌」とされている事項のうち、「禁忌」に移行することが適当と判断されたものについて、該当する医薬品の添付文書を改訂するように通知しました。
これは平成31年4月1日から施行された「医療用医薬品の添付文書等の記載要領について」(平成29年6月8日付け薬生発0608 第1号厚生労働省医薬・生活衛生局長通知)を踏まえた措置です。

添付文書の記載用量の変更

今回の添付文書改訂についての通知です。
「使用上の注意」の改訂について(薬生安発1112第1号 令和元年11月12日)
今回の通知は2019年10月29日に行われた「令和元年度第9回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会」の中で検討された「添付文書記載要領の改正に伴う原則禁忌の取扱いについて」に基づくものです。

今回の原則禁忌廃止は平成31年4月1日から施行された医療用医薬品の添付文書等の記載要領について(薬生発0608第1号 平成29年6月8日)を反映させたことによります。

1 本記載要領の要点
(1)旧局長通知に含まれる「原則禁忌」及び「慎重投与」の廃止、並びに「特定の背景を有する患者に関する注意」の新設等、添付文書等の項目・構造を見直したこと。
引用元:医療用医薬品の添付文書等の記載要領について(薬生発0608第1号 平成29年6月8日)

2019年10月29日の資料の中では以下のように記載されています。

現在の添付文書中に記載されている「原則禁忌」に記載されている事項は、基本的には「特定の背景を有する患者に関する注意」の項目に移行する予定であるが、中には「禁忌」に移行することが適切と考えられる記載も存在する。
この度、現在の添付文書において「原則禁忌」とされている事項のうち、「禁忌」に移行することが適当と考えられる記載について、国内外の関連するガイドライン、類薬の添付文書における「禁忌」の記載等を考慮しつつ検討を行い、製造販売業者にも意見を聞いて対象を選定し、改訂案を作成し、安全対策調査会において議論を行った。

現在の添付文書中に記載されている「原則禁忌」の項目に記載されている事項は、基本的には「特定の背景を有する患者に関する注意」の項目に移行する予定であるが、中には「禁忌」の項目に移行することが適切と考えられる記載も存在する。
そのため、現在の添付文書において「原則禁忌」とされている事項について、海外添付文書において当該項目が「禁忌」に設定されているか、類薬の添付文書において当該項目が「禁忌」に設定されているか、国内外の関連するガイドラインの記載にて「禁忌」に相当する記載となっているか等の基準に基づき検討を行い、製造販売業者にも意見を聞いて対象を選定し、順次、改訂案を作成した。今般、「ウロキナーゼ」について、当該医薬品を主に使用する診療科に関連する学会から、医療現場における使用状況を踏まえた意見を聴取し、改訂案を作成したので、審議をお願いするものである。
引用元:添付文書記載要領の改正に伴う原則禁忌の取扱いについて(令和元年10月29日 令和元年度第9回安全対策調査会 資料2-1)

参考資料

今回の記事で参考とした資料です。
令和元年度第9回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会 資料

 

使用上の注意の改訂指示(令和元年11月12日)

PMDAへのリンクを貼っておきます。
安全対策に関する通知等(医薬品) | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

ちなみに、今年度からpmdaが発出する改定案の一部は旧記載要領と新記載要領の両方が掲載されるようになっています。

現時点で各医薬品が採用している記載方式に従ってまとめます。

ウロキナーゼ:瞬時完成型の神経症状を呈する患者

添付文書改訂の対象となる医薬品は以下のとおりです。

  • ウロナーゼ静注用6万単位
  • ウロナーゼ冠動注用12万単位
  • ウロナーゼ静注用24万単位

添付文書の具体的な改訂内容

添付文書の「禁忌」の項に以下通りで変更ありません。

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

  1. 止血処置が困難な患者:頭蓋内出血、喀血、後腹膜出血等[出血が助長されることがある。]
  2. 頭蓋内あるいは脊髄の手術又は損傷を受けた患者(2ヵ月以内)[出血を惹起し、止血が困難になるおそれがある。]
  3. 動脈瘤のある患者[出血を惹起し、止血が困難になるおそれがある。]
  4. 重篤な意識障害を伴う患者[脳内出血を発症している可能性が高い。]
  5. 脳塞栓又はその疑いのある患者[出血性脳梗塞を起こすことがある。]
  6. デフィブロチドナトリウムを投与中の患者

引用元:ウロナーゼ静注用6万単位 添付文書

ただし、2つあった原則禁忌のうち、「瞬時完成型の神経症状を呈する患者」が削除となりました。

【原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とする が、特に必要とする場合には慎重に投与すること)】

  1. 心房細動のある患者(うち特に僧帽弁狭窄症患者)、感染性心内膜炎の患者、陳旧性心筋梗塞の患者、人工弁使用患者 [これらの患者では、脳塞栓である可能性が高い。また、脳塞栓を惹起するおそれがある。]
  2. 瞬時完成型の神経症状を呈する患者[脳塞栓である可能性が高い。]

引用元:ウロナーゼ静注用6万単位 添付文書

削除ではなく禁忌への移行

添付文書上では原則禁忌から「瞬時完成型の神経症状を呈する患者」が削除となった形ですが、正確には「瞬時完成型の神経症状を呈する患者」は禁忌に移行となりました。
その理由は資料2-3 ウロキナーゼについての中で以下のように記載されています。

5. 「禁忌」とする理由
現行、設定されている「禁忌」と同義であると考えられるため、現行の「禁忌」により注意喚起されていると判断した。
引用元:資料2-3 ウロキナーゼについて(令和元年度第9回安全対策調査会 資料)

確かにその通り。
原則禁忌から禁忌への移行・・・と言うよりも、禁忌と原則禁忌を統合・整理したって形ですね。

一般社団法人日本循環器学会、一般社団法人日本脳神経外科学会、一般社団法人日本脳卒中学会の賛同を得ての改訂となります。

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