メルカゾールとプロパジールがあすか製薬の製品に

メルカゾール(一般名:チアマゾール)にプロパジール(一般名:プロピルチオウラシル)。
特にメルカゾールは誰もが触れたことのある薬剤なのではないでしょうか?
どちらも中外製薬が販売している製品ですが、これがあすか製薬の製品に変わります。

平成27年11月からはメルカゾール、プロパジールはあすか製品に

PTPシートの色が大きく変わったり、糖衣錠で丸みをおびているため、半割が非常に難しい、また、無顆粒球症による警告など、メルカゾールは印象深い話をいくつか持っています。
なので、中外製薬の商品ってことも広く知られているんじゃないかと思いますが、平成27年10月1日から、メルカゾールとプロパジールは中外製薬の商品ではなくなります。

詳しいスケジュール

医療従事者向け|中外製薬

正確には、

  • 平成27年10月1日:製造販売承認承継、あすか製薬が製品情報の提供・収集・伝達に関する業務を開始
  • 平成27年11月6日:中外製薬からの出荷停止
  • 平成27年11月9日:あすか製薬からの出荷開始

というスケジュールになっています。

11月からはあすか製薬になると言うことは・・・、あすか製薬の商品は武田薬品を通じて卸に販売されます。
武田薬品と取引のある卸は限られているので、薬局によってはメルカゾールとプロパジールの購入先を変更しないといけませんね。

これであすか製薬は甲状腺ホルモン剤であるチラーヂンS(一般名:レボチロキシンナトリウム)と合わせて、甲状腺機能低下症と甲状腺機能亢進症、両方の製剤を有することになります。
甲状腺ホルモンはあすか製薬、となりますね。

メルカゾールとプロパジールの違い

最後に、メルカゾールとプロパジール/チウラジール(チウラジールは田辺三菱)の違いを復習しておきます。

作用機序はペルオキシダーゼの阻害

どちらも甲状腺のペルオキシダーゼを抑制することで、甲状腺ホルモンの合成を抑制する薬剤です。
抗甲状腺薬と呼ばれます。

有効性と副作用の発現頻度についてはメルカゾールが有利

一般的にメルカゾールの方が有効性が高く、副作用の頻度が低いとされています。
抗甲状腺剤の副作用としては、蕁麻疹、肝機能障害、無顆粒球症、多発性関節炎、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎症候群などが知られていますが、肝機能障害や血管炎症候群について、メルカゾールの方が発現頻度が低いことが知られています。

妊婦・授乳婦に対してはプロパジール/チウラジールが有利

副作用以外にもう一つ注意したいのが、妊婦・授乳婦に対する投与です。
甲状腺ホルモンの値が高い状態で妊娠すると早産・流産のリスクが高まります。
そのため、甲状腺機能亢進症の方が妊娠を望む場合、甲状腺ホルモンを抑えることが望ましいです。
ですが、メルカゾールについては妊娠初期、特に絶対過敏期は避けるべきとされています。
メルカゾールの添付文書には以下のように記載されています。

妊娠中の投与により、新生児に頭皮欠損症・頭蓋骨欠損症、さい帯ヘルニア、さい腸管の完全または部分的な遺残(さい腸管ろう、メッケル憩室等)、気管食道ろうを伴う食道閉鎖症、後鼻孔閉鎖症等があらわれたとの報告がある。

また、メルカゾールはヒト母乳中への移行が報告されているので、授乳中も避けることが望ましいとされています。

まとめ

第一選択はメルカゾール、それが合わない場合や、妊娠の可能性があるとき、妊娠初期や授乳中はプロパジール/チウラジールといったところですね。

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