先日、平成27年8月17日に後発医薬品の新規承認があったことをまとめました。
その承認では、後発医薬品以外にも気になる医薬品(主に新剤型)が承認されています。
同日承認されたジェネリック医薬品についてまとめた記事はこちら。
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ビオスリー配合OD錠
ビオスリー配合錠の口腔内崩壊錠が承認されています。
ビオスリー配合錠1錠がラクトミン2mg、酪酸菌10mg、糖化10mg(2錠がビオスリー配合散1gと同じ生菌数)なので、OD錠も同じ内容になると思います。
口の中で完全に溶けるというよりは、配合散を固めたようなものになるのでしょうか?
セルセプト懸濁用散31.8%
セルセプトは小児に腎移植対する効能・効果、用法・用量を取得しています。
腎移植における拒絶反応の抑制
成人:通常、ミコフェノール酸 モフェチルとして1回1,000mgを1日2回12時間毎に食後経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日3,000mgを上限とする。
小児:通常、ミコフェノール酸 モフェチルとして1回300~600mg/m2を1日2回12時間毎に食後経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日2,000mgを上限とする。
小児に対しては、既存の250mgカプセルだけでは適切な用量調節が難しかったり、小児の服用が困難な場合があるため、今回、新剤型として、懸濁用散が申請・承認されました。
オルメテックOD錠
オルメテック(一般名:オルメサルタンメドキソミル)に口腔内崩壊錠が追加されました。
ARBの口腔内崩壊錠は、ディオバンOD錠(一般名:バルサンルタン)に続いて2剤目になります。
- オルメテックOD錠10mg
- オルメテックOD錠20mg
- オルメテックOD錠40mg
ユリーフOD錠
ユリーフ(一般名:シロドシン)にも口腔内崩壊錠が登場します。
ハルナールOD錠(一般名:タムスロシン塩酸塩)、フリバスOD錠(一般名:ナフトピジル塩酸塩)が存在するので当然かもしれませんね。
疾患的に排尿回数を機にする患者さんが少なくないので少ない水、もしくは水なしで服用できる口腔内崩壊錠の選択は嬉しいです。
- ユリーフOD錠2mg
- ユリーフOD錠4mg
シングレアOD錠10mg/キプレスOD錠10mg
シングレア、キプレスの既存の剤型は、
- シングレア錠10mg/キプレス錠10mg:成人(気管支喘息、アレルギー性鼻炎)
- シングレア錠5mg/キプレス錠5mg:成人(アレルギー性鼻炎)
- シングレアチュアブル錠5mg/キプレスチュアブル錠5mg:6歳以上の小児
- シングレア細粒4%/キプレス細粒4%:1歳以上6歳未満の小児
となっています。
今回、新たにOD錠が追加となったことで、成人用の選択肢が増えることになります。
ペンタサ顆粒94%
現在、ペンタサ(一般名:メサラジン)の内服は錠剤のみであり、規格は250mgと500mg。
最大、1回2,000mgまで服用する可能性があるため、服用する錠剤数が多く(4錠)、嚥下機能が低下している場合など、服用が困難でした。
今回、顆粒はスティック包装で、
- 250mg含有
- 500mg含有
- 1,000mg含有
- 2,000mg含有
の4包装が用意されているため、1回1包装の服用ですむようになります。
日数によっては薬袋に入りきらないような量だったりするので、粉の方が患者さんの利便性の面で有利だと思います。
レベニン錠/レベニンS配合錠
レベニン散(1gあたり耐性乳酸菌18mg)、レベニンカプセル(1カプセルあたり耐性乳酸菌27.9mg)レベニンS配合散(1gあたりラクトミン(ストレプトコッカス・フェカリス菌散、ラクトバチルス・アシドフィルス菌散)2mg及びビフィズス菌(ビフィドバクテリウム・ロンガム菌散)4mg)も錠剤の新剤型が承認されています。
レベニンはカプセルが存在しましたが、レベニンSについては散剤以外の剤型は初めて承認となります。
モーラスパップXR
モーラスパップにも新剤型が追加です。
XR(eXtended Release )といえば、先日薬価収載されたランタスXRが記憶に新しいところですが、モーラスパップのXRということで、1日1回貼り換えタイプの登場です。
- モーラスパップXR60mg
- モーラスパップXR120mg
モーラスはけっこうジェネリックにシェアを奪われているのでその対策なんでしょうね。