指定難病の選定状況~指定難病と特定疾患

平成27年2月4日、第7回指定難病検討委員会が開催され、新たに41疾患が指定難病として了承されました。
さらに、2月13日には、第8回指定難病検討委員会が開催され、新たに43疾患が指定難病として了承されました。
指定難病の選定は2月中に終わる予定で、最終的には、今回了承された疾患を含めて、新たに200疾患が指定難病として選定される予定です。
順当にいけば、今年の7月より、その200疾患が難病医療費助成制度の対象となります。
すでに、110疾患が公費の対象となっており、合計約300疾患が予定されています。

難病医療費助成制度に関しては過去の記事を参照してください。

指定難病とは?

指定難病として選定されるためには要件が決められています。

難病の要件

  • 発病の機構が明らかでない
  • 治療方法が確立していない
  • 希少な疾病
  • 長期の療養を必要とするもの

指定難病の要件

  • 患者数が本邦において一定の人数(人口の0.1%未満→12.7万人)に達しないこと
  • 客観的な診断基準(又はそれに準ずるもの)が確立していること

 

今回指定難病として了承された疾患

2月に行われた2回の検討員会で、200疾患のうち84疾患が了承されたことになります。

第7回指定難病検討委員会で了承された疾患

了承されたのは、神経疾患22疾患と難治性てんかん19疾患です。

  1. 先天性ミオパチー
  2. マリネスコ・シェーグレン症候群
  3. 筋ジストロフィー
  4. 非ジストロフィー性ミオトニー症候群
  5. 周期性四肢麻痺
  6. アトピー性脊髄炎
  7. 脊髄空洞症
  8. 顕在性二分脊椎
  9. アイザックス症候群
  10. 遺伝性ジストニア
  11. 神経フェリチン症
  12. 脳表ヘモシデリン沈着症
  13. 禿頭と変形性脊椎症を伴う劣性遺伝性白質脳症
  14. 皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体性優性脳動脈症
  15. 神経軸索スフェロイド形成を伴う遺伝性びまん性白質脳症
  16. 前頭側頭葉変性症
  17. ビッカースタッフ型脳幹脳炎
  18. けいれん重積型(二相性)急性脳症
  19. 先天性無痛症
  20. アレキサンダー病
  21. 先天性核上性球麻痺
  22. メビウス症候群
  23. 中隔視神経形成異常症
  24. アイカルディ症候群
  25. 片側巨脳症
  26. 限局性皮質異形成
  27. 神経細胞移動異常症
  28. 先天性大脳白質形成不全症
  29. ドラベ症候群
  30. 海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかん
  31. ミオクロニー欠神てんかん
  32. ミオクロニー脱力発作を伴うてんかん
  33. レノックス・ガストー症候群および関連脳症
  34. 片側けいれん片麻痺てんかん症候群
  35. 環状20番染色体症候群
  36. ラスムッセン症候群
  37. PCDH19関連症候群
  38. 難治頻回部分発作重積型急性脳炎
  39. 徐波睡眠期持続性棘徐波を示すてんかん性脳症および関連症候群
  40. レット症候群
  41. スタージー・ウェーバー症候群

第8回指定難病検討委員会で了承された疾患

了承されたのは、皮膚疾患9疾患と遺伝子・染色体異常疾患34疾患です。

  1. 結節性硬化症
  2. 色素性乾皮症
  3. 先天性魚鱗症
  4. 家族性良性慢性天疱瘡
  5. 類天疱瘡(後天性表皮水泡症を含む)
  6. 特発性後天性全身無汗症
  7. 眼皮膚白皮症
  8. 肥厚性皮膚骨膜症
  9. 弾性線維性仮性黄色腫
  10. マルファン症候群
  11. エーラス・ダンロス症候群
  12. メンケス病
  13. オクシピタル・ホーン症候群
  14. 低ホスファターゼ症
  15. VATER症候群
  16. 那須ハコラ病
  17. ウィーバー症候群
  18. コフィン・ローリー症候群
  19. 有馬症候群
  20. モワット・ウイルソン症候群
  21. ウイリアムズ症候群
  22. ATR-X症候群
  23. 症候群性頭蓋縫合早期癒合症
  24. コフィン・シリス症候群
  25. ロスムンド・トムソン症候群
  26. 歌舞伎症候群
  27. 内臓錯位症候群
  28. 鰓弓耳腎症候群
  29. ウェルナー症候群
  30. コケイン症候群
  31. プラダー・ウィリ症候群
  32. ソトス症候群
  33. ヌーナン症候群
  34. ヤング・シンプソン症候群
  35. 1p36欠失症候群
  36. 4p-症候群
  37. 5p-症候群
  38. 第14番染色体父親性ダイソミー症候群
  39. アンジェルマン症候群
  40. スミス・マギニス症呼応軍
  41. 22q11.2欠失症候群
  42. エマヌエル症候群
  43. 脆弱X症候群関連疾患/脆弱X症候群

 

すでに指定難病として助成が開始されている110疾患

平成27年1月より公費の助成対象となっている指定難病(法別番号:52)をまとめておきます。
★印は特定疾患(法別番号:51)として認められていたものです。

  1. 球脊髄性筋萎縮症 ★
  2. 筋萎縮性側索硬化症 ★
  3. 脊髄性筋萎縮症 ★
  4. 原発性側索硬化症
  5. 進行性核上性麻痺 ★
  6. パーキンソン病 ★
  7. 大脳皮質基底核変性症 ★
  8. ハンチントン病 ★
  9. 神経有棘赤血球症(有棘赤血球を伴う舞踏病)
  10. シャルコー・マリー・トゥース病
  11. 重症筋無力症 ★
  12. 先天性筋無力症候群(先天性筋無緊張症)
  13. 多発性硬化症/視神経脊髄炎 ★
  14. 慢性炎症性脱髄性多発神経炎/多巣性運動ニューロパチー ★
  15. 封入体筋炎
  16. クロウ・深瀬症候群
  17. 多系統萎縮症 ★
  18. 脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く) ★
  19. ライソゾーム病 ★
  20. 副腎白質ジストロフィー ★
  21. ミトコンドリア病 ★
  22. もやもや病 ★
  23. プリオン病 ★
  24. 亜急性硬化性全脳炎 ★
  25. 進行性多巣性白質脳症
  26. HTLV-1関連脊髄症
  27. 特発性基底核石灰化症(ファール病) ★
  28. 全身性アミロイドーシス ★
  29. ウルリッヒ病
  30. 遠位型ミオパチー
  31. ベスレムミオパチー
  32. 自己貪食空胞性ミオパチー
  33. シュワルツ・ヤンペル症候群
  34. 神経線維腫症 ★
  35. 天疱瘡 ★
  36. 表皮水疱症 ★
  37. 膿胞性乾癬(汎発性) ★
  38. スティーヴンス・ジョンソン症候群
  39. 中毒性表皮壊死症 ★
  40. 高安動脈炎(大動脈炎症候群) ★
  41. 巨細胞性動脈炎
  42. 結節性多発動脈炎 ★
  43. 顕微鏡的多発血管炎 ★
  44. 多発血管炎性肉芽腫症(ウェゲナー肉芽腫症) ★
  45. 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
  46. 悪性関節リウマチ(リウマトイド血管炎) ★
  47. バージャー病(ビュルガー病) ★
  48. 原発性抗リン脂質抗体症候群
  49. 全身性エリテマトーデス ★
  50. 皮膚筋炎/多発性筋炎
  51. 全身性強皮症 ★
  52. 混合性結合組織病 ★
  53. シェーグレン症候群
  54. 成人スチル病
  55. 再発性多発軟骨炎
  56. ベーチェット病 ★
  57. 特発性拡張型心筋症 ★
  58. 肥大型心筋症 ★
  59. 拘束型心筋症 ★
  60. 再生不良性貧血 ★
  61. 自己免疫性溶血性貧血
  62. 発作性夜間ヘモグロビン尿症
  63. 特発性血小板減少性紫斑病 ★
  64. 血栓性血小板減少性紫斑病
  65. 原発性免疫不全症候群 ★
  66. IgA腎症
  67. 多発性嚢胞腎
  68. 黄色靱帯骨化症 ★
  69. 後縦靱帯骨化症 ★
  70. 広範脊柱管狭窄症 ★
  71. 特発性大腿骨頭壊死症 ★
  72. 下垂体性ADH分泌異常症 ★
  73. 下垂体性TSH分泌亢進症 ★
  74. 下垂体性PRL分泌亢進症 ★
  75. クッシング病(下垂体性ACTH分泌亢進症) ★
  76. 下垂体性ゴナドトロピン分泌亢進症 ★
  77. 下垂体性成長ホルモン分泌亢進症 ★
  78. 下垂体前葉機能低下症 ★
  79. 家族性高コレステロール血症(ホモ接合体) ★
  80. 甲状腺ホルモン不応症
  81. 先天性副腎皮質酵素欠損症
  82. 先天性副腎低形成症
  83. アジソン病
  84. サルコイドーシス ★
  85. 特発性間質性肺炎
  86. 肺動脈性肺高血圧症 ★
  87. 肺静脈閉塞症/肺毛細血管腫症
  88. 慢性血栓塞栓性肺高血圧症 ★
  89. リンパ管筋腫症 ★
  90. 網膜色素変性症 ★
  91. バッド・キアリ症候群 ★
  92. 特発性門脈圧亢進症
  93. 原発性胆汁性肝硬変 ★
  94. 原発性硬化性胆管炎
  95. 自己免疫性肝炎
  96. クローン病 ★
  97. 潰瘍性大腸炎 ★
  98. 好酸球性消化管疾患
  99. 慢性特発性偽性腸閉塞症
  100. 巨大膀胱短小結腸腸管蠕動不全症
  101. 腸管神経節細胞僅少症
  102. ルビンシュタイン・テイビ症候群
  103. CFC症候群
  104. コステロ症候群
  105. チャージ症候群
  106. クリオピリン関連周期熱症候群
  107. 全身型若年性特発性関節炎
  108. TNF受容体関連周期性症候群
  109. 非典型溶血性尿毒症症候群
  110. ブラウ症候群

※スモン、難治性肝炎のうち劇症肝炎、重症急性膵炎については51として継続

 

医療用医薬品情報提供データベースDrugShotage.jp

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