吸湿性が強い薬剤をPTPとした場合の一包化算定について〜平成26年診療報酬改定 疑義解釈その12

2015年2月3日付で平成26年度診療報酬改定の疑義解釈その12が追加となっています。
調剤では一包化の考え方について述べられています。
吸湿性の強い薬剤のみ一包化にしなかった場合についてです。

一包化してはいけない薬

平成26年度診療報酬改定の疑義解釈資料の送付について(その12)

【一包化加算

  • (問1)処方された薬剤を一包化する際に、吸湿性が強い等の理由で直接の被包(PTPシート)から取り出すことができない薬剤をPTPシートで交付するなど一包化とは別にした場合であっても、その薬剤を除いて一包化した部分が算定要件を満たしていれば一包化加算を算定できるか。
  • (答)算定して差し支えない。この場合、一包化をしなかった薬剤及びその理由を調剤録等に記録しておくことが望ましい。

引用元:疑義解釈資料の送付について(その12)平成27年2月3日

吸湿性等により一包化を行わない薬剤が存在する場合の考え方

当たり前の話ですが、吸湿性の強い薬剤は一包化には適していません。
そのため、吸湿性の強い薬剤はPTPのままお渡しして、残りの薬剤のみを一包化で調剤することがあると思います。
その場合、実際に一包化を行った薬剤(吸湿性の高い薬剤を除いたもの)が一包化の算定要件を満たしていれば、一包化の算定が可能であることが明文化され田というわけです。
県によっては、今までも当たり前だったルールかもしれませんが、今回の疑義解釈により全国共通のルールとなったわけです。

吸湿性の高い薬剤を除外して一包化を行った旨の記録

「一包化にしなかった薬剤及びその理由を調剤録に記録することが望ましい」と記載されているので、
「(日付)吸湿性が高いため(薬品名)は一包化せずに調剤」
のような形でレセプトの摘要欄に記載するべきなのだと思います。

吸湿性が高く一包化に適していない薬剤

吸湿により影響を受ける薬剤の例をあげてみます。
添付文書の「適用上の注意」で「服用直前にPTPシートから取り出す」と記載されているものや、「取扱い上の注意」で「一包化することは避ける」と記載されているものを中心に列挙しました。
参考までに。

  • アカルディカプセル
  • アカルボース錠「YD」、『NS」、「TCK」、「BMD」
  • アサコール錠400mg
  • アスケート錠300mg
  • アスパラカリウム錠
  • アトーゼット配合錠
  • アトルバスタチン錠「サンド」
  • アフィニトール錠
  • アボルブカプセル0.5mg
  • アムロジピンOD錠「YD」
  • アレグラOD錠
  • イーフェンバッカル錠
  • インヴェガ錠
  • エルカルチン錠
  • オラセフ錠250mg
  • クラリチンレディタブ錠10mg
  • グルコバイOD錠
  • グルコバイ錠
  • サーティカン錠
  • サワシリン錠250
  • ザンタック錠
  • サンディミュンカプセル
  • ジプレキサザイディス
  • シュアポスト錠
  • スターシス錠
  • スローケー錠600mg
  • セレジストOD錠
  • セレニカR錠
  • ゾーミッグRM錠2.5mg
  • ゾフランザイディス
  • タリオンOD錠
  • ドネペジルOD錠「DSP」、「FFP」
  • トビエース錠
  • デパケン錠
  • ネオーラルカプセル
  • バファリン配合錠A330
  • バファリン配合錠A81
  • バルプロ酸ナトリウム錠「アメル」
  • バルプロ酸Na錠「TCK」
  • パンスポリンT錠
  • ピオグリタゾンOD錠「FFP」、「NPI」、「ケミファ」、「ファイザー」、「杏林」、「NS」、「DSEP」
  • ファスティック錠
  • ファモチジンOD錠「Me」、「YD」、「日新」
  • プラザキサカプセル
  • ブレディニンOD錠
  • フロモックス錠
  • ヘモクロンカプセル200mg
  • ペルサンチン-Lカプセル150mg
  • ホスレノールチュアブル錠
  • マクサルトRPD錠10mg
  • ミラペックスLA錠
  • ミルマグ錠350mg
  • メサフィリン錠
  • メトリジンD錠2mg
  • ラジレス錠150mg
  • リアルダ錠1200mg
  • ロスーゼット配合錠
  • ロラタジン錠10mg「YD」
  • ロラタジンOD錠10mg「YD」

 

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