いよいよ来週から改定!という週末になって疑義解釈その1が公開されましたね・・・。
疑義解釈資料の送付について(その1)/事務連絡 平成30年3月30日
棚卸準備で疲れた体に鞭打ちながら読んでみました。
今回、一番のサプライズとも言えるのは服薬情報等提供料で、ケアマネへの報告で算定できるようです。
調剤該当部分は91〜95ページです。
疑義解釈資料の送付について(その1):別添4 調剤診療報酬点数表関係(事務連絡 平成30年3月30日)
【調剤基本料】
集中率の計算から除外すべき薬局勤務者
問1 特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合を算出する際に除くこととしている、同一グループの保険薬局の勤務者には、保険薬局に勤務する役員も含まれるか。また、例えば本社の間接部門の勤務者等についても、含まれるか。
(答)同一グループの保険薬局の勤務者には役員を含める。また、間接部門の勤務者等でも、保険薬局業務に関与する部門の勤務者であれば含める。
同一保険医療機関の歯科と歯科以外の処方箋を受け付けた場合の集中率の計算
問2 特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合(処方箋集中率)について、「特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数(同一保険医療機関から、歯科と歯科以外の処方箋を受け付けた場合は、それらを合計した回数とする。)を、当該期間に受け付けた全ての処方箋の受付回数で除して得た値」とされたが、以下の場合の当該保険薬局の処方箋受付回数と集中率はどのように算出することになるか。
保険薬局の1年間の処方箋受付回数
- A医療機関(歯科以外):2,000回
- A医療機関(歯科):100回
- A医療機関以外:20,000回
※A医療機関が最も処方箋受付回数が多い
(答)
処方箋受付回数について
- 2,000+100+20,000=22,100回となる。
処方箋集中率について
- (2,000+100)/22,100)×100=9.5%となる。
分割調剤で時間外加算の有無が異なる場合
問3 調剤基本料の「注9」の医師の指示に伴う分割調剤について、例えば、分割指示が3回で、1回目は時間外加算の対象、2回目は時間外加算の対象外、3回目は時間外加算の対象の場合、どのように算定することになるか。
(答)それぞれの分割調剤を実施する日に、当該処方箋について分割調剤を実施しない場合に算定する点数(調剤基本料及びその加算、調剤料及びその加算並びに薬学管理料)を合算した点数の3分の1に相当する点数を算定する。したがって、調剤時に時間外加算の要件を満たす場合には、当該加算も合算した点数に基づき算定することになる。
【具体例】(90日分処方→30日×3回の分割指示、調剤時には一包化を行う)
※薬剤料は調剤した分を算定
〈1回目〉
- 調剤基本料:41点
- 地域支援体制加算:35点
- 調剤料(2剤の場合):172点(90日分)
- 一包化加算:220点(90日分)
- 時間外加算:248点
- 薬剤服用歴管理指導料:41点
計:757点×1/3=252.333≒252点+薬剤料(30日分)
〈2回目〉
- 調剤基本料:41点
- 地域支援体制加算:35点
- 調剤料(2剤の場合):172点(90日分)
- 一包化加算:220点(90日分)
- 薬剤服用歴管理指導料:41点
- 服薬情報等提供料1:30点
計:539点×1/3=179.666≒180点+薬剤料(30日分)
〈3回目〉※時間外加算を含めて合算する。
- 調剤基本料:41点
- 地域支援体制加算:35点
- 調剤料(2剤の場合):172点(90日分)
- 一包化加算:220点(90日分)
- 時間外加算:248点
- 薬剤服用歴管理指導料:41点
- 服薬情報等提供料1:30点
計:787点×1/3=262.333≒262点+薬剤料(30日分)
【服薬情報等提供料】
ケアマネに対する情報提供による算定
問4 かかりつけ薬剤師指導料や在宅患者訪問薬剤管理指導料等を算定していない患者について、当該患者の介護にかかわっている介護支援専門員等からの求めに応じ、服薬状況の確認及び必要な指導の内容について提供した場合に、 服薬情報等提供料2を算定して差し支えないか。
(答)患者の同意を得るなどの要件を満たせば、算定して差し支えない。
思わず二度見、いや三度見しました。
医師ではなく、介護支援専門員(ケアマネージャー)に対する情報提供であっても服薬情報等提供料が算定可能ということです。
これはかなりありがたい解釈だなと思います。
ケアマネとの連携を高めていくチャンスですよね!
【かかりつけ薬剤師指導料】
検査結果を参考とした薬学的管理指導
問5 かかりつけ薬剤師指導料において、「必要に応じ、患者が入手している調剤及び服薬指導に必要な血液・生化学検査結果の提示について、患者の同意が得られた場合は当該情報を参考として、薬学的管理及び指導を行う。」とされているが、具体的にどのような業務を想定しているのか。
(答)例えば、腎機能低下により投与量の調節が必要な薬剤が処方されている 患者に対して、腎機能検査結果(血清クレアチニン(Cr)、推定糸球体濾過量(eGFR)を参照するなどにより、用法・用量の適切性や有害事象の発現の有無を確認することが想定される。
【分割処方】
別紙がない場合
問6 分割指示に係る処方箋について、何回目の分割調剤であるかにかかわらず、別紙を含む全ての処方箋が提出されない場合は、処方箋を受け付けられないという理解でよいか。
(答)貴見のとおり。
【服用薬剤調整支援料】
浸煎薬及び湯薬の扱い
問7 服用薬剤調整支援料に規定する内服薬に、浸煎薬及び湯薬は含まれないと理解してよいか。
(答)貴見のとおり。
減薬のタイミングと期間の考え方
問8 服用薬剤調整支援料について、内服薬の種類数は2種類以上同時に減少する必要があるか。同時でなくてもよい場合、内服薬の種類数の減少はいつを起点とすればよいか。
(答)同時でなくてよい。保険薬剤師が減薬の提案を行った日以降に、内服薬の種類数が2種類以上減少し、その状態が4週間以上継続した場合に算定する。
この同時でなくてもいいってのはありがたいけど、なかなか曲者で、管理をややこしくする気がします。
保険医療機関から提供される調整結果に係る情報
問9 服用薬剤調整支援料について、「保険医療機関から提供された処方内容の調整結果に係る情報は、薬剤服用歴の記録に添付する等の方法により記録・保持する。」となっているが、医療機関から情報が得られるのか。
(答)保険薬局において服用薬剤調整支援料を算定する場合、基本的に保険医療機関は薬剤総合評価調整管理料の算定要件を満たすことになり、保険医療機関から情報提供がなされることが想定される。(参考:薬剤総合評価調整管理料の算定要件(抜粋))
保険薬局からの提案を踏まえて、処方内容の評価を行い、処方内容を調整 した場合には、その結果について当該保険薬局に情報提供を行う。
逆にいえば、保険医療機関に薬剤総合評価調整管理料を算定してもらわないといけないってことですね・・・。
【地域支援体制加算】
基準調剤加算と同一の内容に関する届出
問10 地域支援体制加算が新設され、基準調剤加算が廃止されたが、両加算で共通する施設基準については、その取り扱いに変更はないと解してよいか。
また、平成 30 年3月 31 日において現に基準調剤加算を算定している保険薬局が、4月以降に地域支援体制加算を算定するため4月16 日までに施設基準の届出を行う場合、基準調剤加算の施設基準と同一の要件であっても改めて関係書類を添付する必要があるか。(答)変更ないものとして取り扱ってよい。また、改定前の基準調剤加算届出時の添付書類と内容に変更を生じていないものについては、改めて同じ書類を添付しなくても差し支えない。
よかった。
省略できるところは省略したいですよね♪
在宅患者訪問薬剤管理指導料等の単一建物診療患者が1人の場合の実績
問11 地域支援体制加算の地域医療に貢献する体制を有することを示す相当の実績のうち、(ト)の在宅患者訪問薬剤管理指導料等の単一建物診療患者が1人の場合の算定回数について、改定前の在宅患者訪問薬剤管理指導料等の同一建 物居住者以外の場合の算定回数を含めてよいか。
(答)届出前の直近1年間に実施したものは含めて差し支えない。
【薬剤服用歴管理指導料】
適切な手帳の活用実績の計算単位
問12 薬剤服用歴管理指導料の特例について、「適切な手帳の活用実績が相当程度あると認められない保険薬局」に該当した場合であっても、直近3月間における割合が50%を上回った場合には、その時点で「適切な手帳の活用実績が相当程度あると認められない保険薬局」に該当しないとされているが、日単位ではなく月単位で判断することでよいか。
(答)貴見のとおり。3月で算出した割合が50%を上回った翌月から、通常の薬剤服用歴管理指導料を算定すること。
明細書への手帳持参有無の記載
問13 調剤報酬明細書において、薬剤服用歴管理指導料について手帳の持参の有無等により分けて記載することとなったが、患者に交付する明細書についても同様に分けて記載すべきか。
(答)貴見のとおり。6月以内に再度処方箋を持参した患者か否か、6月以内に再度処方箋を持参した患者に対しては、手帳持参の有無が患者に分かるように記載すること。例えば、6月以内に再度処方箋を持参した患者の場合は薬剤服用歴管理指導料の記載に加えて「手帳あり」又は「手帳なし」を、6月以内に再度処方箋を持参した患者以外の患者の場合は同指導料の記載に加えて「6月外」を追記することなどが考えられる。
当然といえば当然か・・・。
レセプト上の薬歴の区分が明細書にも記載されるわけですね。
【在宅患者緊急時等共同指導料、退院時共同指導料】
ビデオ通話可能な状況と携帯電話によるテレビ電話の可否
問14 区分番号「15の3」在宅患者緊急時等共同指導料及び区分番号「15の4」退院時共同指導料における、カンファレンスや共同指導について、やむを得ない事情により対面が難しい場合、「リアルタイムでの画像を介したコミュニケ ーション(ビデオ通話)が可能な機器を用いた場合」、とあるが、①やむを得ない事情とはどのような場合か。②携帯電話による画像通信でもよいか。
(答)①天候不良により会場への手段がない場合や、急患の対応により間に合わなかった場合をいう。②リアルタイムで画像を含めたやり取りが可能であれば機器の種類は問わないが、個人情報を画面上で取り扱う場合は、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に準拠した機器を用いること。
まず、該当する可能性がないので、なかなか頭に入ってきませんが・・・。
医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第5版
読んでおこうかな。
【その他】
新規開局薬局の調剤基本料注3・薬剤服用歴管理指導料の特例の適用期間
問15 年度内に新規に開設した保険薬局に対する調剤基本料注3(50/100減算)及び薬剤服用歴管理指導料の特例の適用期間はどのように考えたらよいか。
(答)開設日の属する月の翌月1日から1年間の実績により判断し、それ以降は前年3月から当年2月末までの実績により当年4月からの適用について判断すること。最初の判定までの間はこれらの減算又は特例は適用しないこと。