Q:モイゼルト軟膏の処方日数制限はいつ解除されますか?

処方日数制限

A:2023年6月1日に解除されており、新医薬品の処方日数制限の対象外です。

25. 保険給付上の注意
本剤は新医薬品であるため、平成18年3月6日付 厚生労働省告示第107号に基づき、2023年5月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされています。

モイゼルト軟膏0.3%/モイゼルト軟膏1% 添付文書

6. 用法及び用量
通常、成人には1%製剤を1日2回、適量を患部に塗布する。
通常、小児には0.3%製剤を1日2回、適量を患部に塗布する。症状に応じて、1%製剤を1日2回、適量を患部に塗布することができる。

モイゼルト軟膏0.3%/モイゼルト軟膏1% 添付文書
処方日数制限の対象となる新医薬品や解除日の一覧、処方日数制限が免除される場合のルールについてまとめています。

1回使用量の目安

モイゼルト軟膏の1回の使用量を求める際の目安について考えてみます。
まず、添付文書には面積0.1㎡あたりの塗布量は1gを目安とするよう記載されています。

7. 用法及び用量に関連する注意
7.1
塗布量は、皮疹の面積0.1㎡あたり1gを目安とすること。

モイゼルト軟膏0.3%/モイゼルト軟膏1% 添付文書

ですが、0.1㎡って言われてもわかりにくいですよね・・・。

FTUを用いた塗布量の目安

もう少しわかりやすい塗布量の目安として、フィンガーチップユニット(FTU:Finger Tip Unit)を用いた考え方があり、患者さん用の冊子である「モイゼルト軟膏を使用される方へ」にわかりやすく書かれています。
モイゼルト軟膏は1FTU(人差し指の先端から第一関節までチューブから絞り出した量=約2.5cm)が約0.35gで、大人の手のひら約2枚分の面積に必要な塗布量になっています。
(通常は1FTU=0.5gで大人の手のひら約2枚分の面積に必要な塗布量となるのですが、モイゼルト軟膏の場合はメーカー公式が0.35gで大人の手のひら約2枚分の面積に必要な塗布量と記載しているので問題なしとしています)

「モイゼルト軟膏を使用される方へ」(大塚製薬)より

1本(5g)がおよそ14FTUとなるので上の画像と合わせて計算すれば1回の処方量が計算できると思います。

14日分の処方制限で投与される最大量を考えてみましょう。
仮に大人が全身に使う場合で計算してみます。
上の画像を元に全身に塗布量を計算すると1回につき40.5FTU。1日81FTUです。
1FTU=0.35gで計算すると1日約28gになります。
それが14日分必要となるので、1回の処方で約400gに・・・!
流石に全身に塗布というケースはないとは思いますが、もし仮に処方されれば・・・ということです。

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