Q:一般流通開始後もラゲブリオの調剤時にチェックリストを確認する必要がありますか?

Uncategorized

A:チェックリストの確認は必須ではなくなりました。2023年4月24日からは同意書の取得も不要となっています。

ラゲブリオカプセル200mgは2021年12月24日に特例承認されて以降、国が購入し、厚生労働省が保有するものを配分する形での流通が行われていましたが、2022年8月18日付で薬価収載が行われ、9月16日から一般流通が開始されました。

一般流通の開始に合わせて事務連絡が発出されています。

投与前のチェックリスト確認について

「適格性情報や同意書取得等についてのチェックリスト」は、国購入品の使用実績登録を行う際に必要だったため処方箋と合わせて提出されていましたが、一般流通に伴い使用実績登録は不要となったことにあわせて必須ではなくなりました。

1 9月16日以降の院内又は薬局内在庫として保有する国購入品の取り扱いについて
(3)チェックリストの取扱(旧事務連絡別紙1の6【2】関係)
・医療機関が院外処方を行う際、国購入品を薬局内在庫として保有する薬局が、当該国購入品を投与する場合は、処方した医療機関に対して、旧事務連絡に基づく「適格性情報や同意書取得等についてのチェックリスト」の提出を求める必要はないこと。

2 一般流通品の取扱について
・薬局から投与する場合であっても、処方した医療機関に対して、旧事務連絡に基づく「適格性情報や同意書取得等についてのチェックリスト」の提出を求める必要はないこと。

厚生労働省 – 事務連絡 令和4年9月15日 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(ラゲブリオ®カプセル)の薬価収載に伴う医療機関及び薬局への配分等について(その3)(周知)

ですが、妊娠の可能性のある女性に対しての注意喚起は引き続き必要です。
必要に応じてチェックリストを活用していくことが望ましいと思います。

同意書の取得について

2023年4月24日以降は処方前の同意書の取得も不要となっています。

 今般、モルヌピラビル(販売名:ラゲブリオカプセル200mg)について、提出された資料を評価した結果、下記の承認条件を満たすものと判断したことから、当該条件に係る記載を添付文書から削除して差し支えないことを承認取得者に事務連絡しましたので、御了知いただくとともに、管内医療機関及び薬局に対して周知願います。
 当該条件の取扱いにより、同意書の取得は不要となりましたが、妊娠の可能性のある女性に対しては引き続き、製造販売業者が周知している資材「「妊娠している女性、妊娠している可能性のある女性、又は妊娠する可能性のある女性」に関するお願い」の別紙(別添1)及び「ラゲブリオカプセル200mgを処方された妊娠する可能性のある女性とご家族のみなさまへ」(別添2)を活用いただくよう、管内医療機関及び薬局への周知方お願いいたします。

1 承認条件の取扱いの内容
次に掲げる承認条件に係る記載を添付文書から削除して差し支えないとしたこと。
・本剤の投与が適切と判断される症例のみを対象に、あらかじめ患者又は代諾者に有効性及び安全性に関する情報が文書をもって説明され、文書による同意を得てから初めて投与されるよう、医師に対して要請すること。
・医薬品医療機器等法施行規則第41条に基づく資料の提出の猶予期間は、承認取得から起算して6ヶ月とする。また、提出された資料等により、承認事項を変更する必要が認められた場合には、医薬品医療機器等法第74条の2第3項に基づき承認事項の変更を命ずることがあること。

厚生労働省 – 事務連絡 令和5年4月24日 ラゲブリオカプセルの承認条件の取扱いについて

一般流通開始後から2023年4月23日までの同意書に関する対応

ラゲブリオカプセルは薬価収載されましたが、特定承認されている医薬品で通常の承認はまだ受けていませんでした。そのため、使用に際しての同意書の取得が必要でした。

3 国購入品・一般流通品共通の同意書の取扱について
 国購入品・一般流通品のいずれについても、添付文書に「本剤の使用に当たっては、あらかじめ患者又は代諾者に、その旨並びに有効性及び安全性に関する情報を十分に説明し、文書による同意を得てから投与すること。」とありますので、引き続き、同意書の取得を行ってください
 SARS-CoV-2 検査が陽性であったが、結果説明及び治療方針説明をオンライン・電話診療等で実施している等、同意書の取得が困難な場合には、病状説明を実施した医師が患者から口頭にて同意を取得した上で、その日付とともに診療録に明記してください。
 その場合、同意書の原本(患者が署名したもの。電子署名も含む。 )は後日、必ず患者から医療機関に郵送、FAX、もしくは電子媒体等で送付させるようにしてください。また、送付された同意書は処方した医療機関において保管してください。
 また、医療逼迫状況下で医療機関がひとりでも多くの患者を診療するため同意文書取得が困難であると判断する場合は、口頭にて同意を受けることにより、文書による同意取得は省略しても差し支えありません。この場合も、口頭で同意を得た日付を診療録に明記することが必要であり、郵送等により事後的に文書による同意を得ることに努めるようお願いします。
 なお、文書又は口頭のいずれの方法で同意を得る場合でも、同意取得に当たっては、 製造販売業者が準備する同意説明文書に沿って説明してください。

厚生労働省 – 事務連絡 令和4年9月15日 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(ラゲブリオ®カプセル)の薬価収載に伴う医療機関及び薬局への配分等について(その3)(周知)

チェックリストと同意書が必要な根拠

それぞれが必要とされる根拠を整理しておきます。

  • 適格性情報や同意書取得等についてのチェックリスト:国購入品の使用についてラゲブリオ登録センターへの使用実績登録を行うため(一般流通品の流通開始に伴い廃止)
  • 同意書:特例承認された医薬品を使用するため

参考資料

厚生労働省 – 事務連絡 令和4年9月15日 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(ラゲブリオ®カプセル)の薬価収載に伴う医療機関及び薬局への配分等について(その3)(周知)

厚生労働省 – 事務連絡 令和4年9月8日 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(ラゲブリオ®カプセル)の薬価収載に伴う医療機関及び薬局への配分等について(その2)(周知)

厚生労働省 – 事務連絡 令和4年8月10日 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(ラゲブリオ®カプセル)の薬価収載に伴う医療機関及び薬局への配分等について(その1)(周知)

厚生労働省 – 新医薬品一覧表(令和4年8月18日収載予定)

厚生労働省 – 事務連絡 令和3年12月24日(令和4年8月15日最終改正) 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(ラゲブリオ®カプセル)の医療機関及び薬局への配分について(別紙及び質疑応答集の修正)

MSD – ラゲブリオ®登録センター

厚生労働省 – 新型コロナウイルス治療薬の特例承認について 令和3年12月24日(金)

コメント

タイトルとURLをコピーしました