特例除外にはかかりつけ薬剤師の指導を月100回?~2016年調剤報酬改定について厚生労働省が資料を公開

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平成28年3月4日、厚生労働省は、2016年度診療報酬・調剤報酬改定についての資料や通知等を公開しました。
これにより、平成28年4月に実施される調剤報酬改定について、さらに詳細な内容が明らかになりました。
それに合わせて、過去記事にも修正を加えましたので、該当部分についてまとめます。

厚生労働省が公開している資料へのリンクを貼っておきます。

調剤基本料についての改定の詳細

まずは、調剤基本料についての改定に関してです。

調剤基本料の届出について

調剤基本料を算定するためには、地方厚生(支)局へ施設基準の届出が必要となります。
2016年度は4月14日(木)までとなっており、届出を行わない場合、無条件で特別調剤基本料(15点)を算定することになります。
当日消印有効ではなく、必着なので早めに、ミスがないように行わないといけませんね。

特例除外のための施設基準

今回の改定で特例除外の施設基準から24時間開局が削除されました。
新しく施設基準となったのが、

  • 当該保険薬局に勤務している薬剤師の5割がかかりつけ薬剤師
  • かかりつけ薬剤師指導料又はかかりつけ薬剤師包括管理料にかかる業務について相当な実績を有していること

とされていました。
今回明らかになった、「相当な実績」ですが、
「薬剤師1人当たり、かかりつけ薬剤師指導料またはかかりつけ薬剤師包括管理料を月100件以上(直近3カ月の算定件数の平均)算定すること。ただし、自己負担のない患者を除く」
というものです。

一人あたり100件!
しかも、常勤換算した薬剤師一人に対してなので、仮に常勤換算で薬剤師が3人在籍している場合は、かかりつけ薬剤師の施設基準を満たす薬剤師が2人在籍し、さらにその2人で自己負担のある患者を対象に、月平均300件以上かかりつけ薬剤師指導料かかかりつけ薬剤師包括管理指導料の算定を行わないといけないということです。
これは仮に自己負担がかからないとしてもまず無理な数字だと思いますが、しっかりと「自己負担のない患者を除く」という但し書きがつけられています・・・。
ちょっとお手上げ・・・に見えますが、大手を含むチェーン薬局では達成に向けてすでに動いているようですね。
大手チェーン薬局等が調剤基本料の特例に該当しても、実績で求めるものが難しければ、組織的にかかりつけ薬剤師に関する点数を算定することはできないだろうというものなんだとは思いますが・・・。
結局、そうなってしまいそうです。

純粋に「お金を払ってでも指名したい!」と多くの患者さんから思われているかかりつけ薬剤師が過半数を占めている薬局が特例除外の対象となるべきとは思いますが、必ずしもそうとは限らないようですね。
でも、純粋に達成できる薬局なら良い意味でどの薬剤師でもいいっていう状態で、逆に指命しないような…。
純粋に達成できる薬局には、是非、見学に行きたいです。

かかりつけ機能に係る業務

処方箋受付回数が月600回以下の薬局以外の薬局、つまりは受付回数600回を超える薬局で、かかりつけ薬局の基本的な機能を行っていない薬局は調剤基本料が1/2に減算されます。
かかりつけ薬局の基本的な機能に定義されるものの詳細が明らかにされています。

  • 調剤料の時間外加算
  • 調剤料の休日加算
  • 調剤料の深夜加算
  • 調剤料の夜間・休日等加算
  • かかりつけ薬剤師指導料
  • かかりつけ薬剤師包括管理料
  • 外来服薬支援料
  • 服薬情報等提供料
  • 薬剤服用歴管理指導料の麻薬管理指導加算
  • 薬剤服用歴管理指導料の重複投薬相互作用等防止加算
  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料
  • 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料
  • 在宅患者緊急時等共同指導料
  • 退院時共同指導料
  • 在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料
  • 介護予防居宅療養管理指導費
  • 居宅療養管理指導費

これらの報酬の算定回数の合計が1年間(前年3月~当年2月末までの期間)で10回以下の薬局が減算の対象となります。
これについては、2017年4月1日から適用されます。

調剤基本料に関する記事の修正

過去記事についても以上の部分について修正を加えています。
画像も少し修正しました。
調剤基本料のフローチャートが厚生労働省の資料と似ていたので、やっぱりあの分け方になるよなあと納得してしまいました。

基準調剤加算についての改定の詳細

次に、基準調剤加算についての改定に関してです。

在宅に関する施設基準

これまでの基準調剤加算2では、「在宅患者に対する薬学的管理及び指導について、相当の実績を有していること。」として、「在宅患者に対する薬学的管理及び指導の実績としては、当該加算の施設基準に係る届出時の直近1年間の在宅患者訪問薬剤管理指導、居宅療養管理指導及び介護予防居宅療養管理指導の実施回数(在宅患者訪問薬剤管理指導料、居宅療養管理指導費及び介護予防居宅療養管理指導費を算定したもの並びに各算定要件を満たしているが、算定はしていない場合を含む。)が、合算して計10回以上であること。」とされていました。

ですが、今回の基準調剤加算では、「在宅患者に対する薬学的管理及び指導について、実績を有していること。」となり、「相当の」が削除された形になっています。
この「在宅の実績」については、年1回以上の実施でよいとのことです。
これまでのように、「算定要件を満たしているが算定はしていないもの」が認められるかどうかは不明ですが、在宅に関するハードルは下がったことになりますね。

土曜日または日曜日の一定時間の開局について

土曜日・日曜日の開局については、「特に時間の指定はなく地域の実情に合わせて判断」で問題ないようです。

調剤基本料の減算を受けている場合は算定不可

調剤基本料1を算定していないと、基準調剤加算の算定は不可となっていましたが、上にもあげた、「かかりつけ機能に係る業務を行っていない薬局」として減算を受けている場合も、基準調剤加算は算定できないようです。
つまり、調剤基本料1を算定している薬局のうち、かかりつけ機能に関する減算を受けていないということが、基準調剤加算の最低条件となりますね。

調剤基本料に関する記事の修正

過去記事についても以上の部分について修正を加えています。
画像も少し修正しました。

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この記事を書いた人

薬剤師として薬局で働きながらメディカルライターとしてブログやTwitter、Facebook、Instagram等のSNSで薬や業界の情報を発信しています。
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コメント

コメント一覧 (3件)

  • ぺんぎん様
    こんにちは。いつも楽しく拝見させていただいており、とても参考にさせていただいております。
    細かいところですが、一点ご存知でしたらご教授願いたいのですが、
    今回の改定で調剤料の算定の仕方に以下の文言が一部追記されました。
    (ホ) 同一有効成分であって同一剤形の薬剤が複数ある場合は、その数にかかわらず1剤として算定する。
    これは
    ノルバスク(5) 1T 朝食後 14日分
    ノルバスク(2.5) 1T 夕食後 14日分
    この場合は1剤ですよ。ということを明確にしたことでしょうか???(今までは都道府県でバラツキがあったような・・・・。)
    同じように外用も
    モーラステープ20 14枚 肩 1枚貼付
    モーラステープ40 14枚 腰 1枚貼付
    これでも1調剤とするってことですかね。
    もし、ロキソニンテープ(100)を変形性膝関節症に常用している患者さんに手の腱鞘炎のために追加でロキソニンテープ(50)が臨時処方されても1調剤として算定と解釈になるということでしょうか。
    お忙しいところ恐縮ですみません。

  • 新米管理薬剤師さま
    コメントありがとうございます。
    前者については、私も同じ考えで、同一成分別規格の薬剤が異なる用法で処方された場合の調剤料の考えを明確にしたのだと思います。
    後者の外用についてですが、これも同様に、「エ 同一有効成分で同一剤形の外用薬が複数ある場合には、その数にかかわらず、1調剤として取り扱う。」と記載が加わっています。
    これまでは、県別の解釈かもしれませんが、湿布等で大きさが異なるものが同時に処方されていても、部位が異なれば別剤とするという解釈がありました。
    県別の調剤報酬改定説明会で明らかになるかもしれませんが、この加わった文を見るとおっしゃる通り2調剤とするのは難しく、1調剤となりそうですね。

  • 早速ありがとうございます。
    純粋に読み解くと、適応疾患が異なると考えられる処方でも、あくまでも薬サイド(同一有効成分で同一剤形)で捉え、2調剤とするのは難しそうですね。
    あと、薬歴算定に関しても微妙に文言が加わってたりもしましたね。
    改定点が多くて今回の説明会は長くなりそうですね。
    ご多忙の中、誠にありがとうございました。

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