A:オゼンピック皮下注SDが出荷停止となり、流通が改善するまでにはかなりの時間が必要となったからです。
週1回の持続性GLP-1受容体オゼンピック皮下注SD(セマグルチド(遺伝子組換え))は2022年2月に出荷調整、2022年3月から出荷停止となっています。
そこで代替品として薬価収載、発売されたのがオゼンピック皮下注2mgです。
実はすでに承認済みだったオゼンピック皮下注2mg
オゼンピック皮下注SDの出荷停止決定から短時間で薬価収載されたオゼンピック皮下注2mgですが、これだけ短時間で薬価収載できたのには理由があります。
実は、オゼンピック皮下注2mgはオゼンピック皮下注SDよりも先に製造承認を受けており、薬価収載直前となっていたんです。
オゼンピック皮下注2mgは2018年3月に承認され、同年11月に薬価収載が予定されていましたが、新薬の処方日数制限が問題になりました。
日本では薬価収載から1年を経過していない新医薬品は14日間の投与制限があり、オゼンピックの維持量を0.5mgで使用した場合、2mg製剤は4週間分に相当します。
日本で新規医薬品に該当したオゼンピックは新医薬品の処方日数制限の対象だったため、2mg製剤は販売に適していないという結論になってしまいました。
その結果生まれたのが1回使い切りのオゼンピック皮下注SD(Single Dose)で、2020年3月に製造承認を取得、同年5月に薬価収載されました。
参考資料
2021年12月17日に弊社は、提携製造会社より、FDA査察におけるGood Manufacturing Practices (GMP)上の指摘に基づき、オゼンピック®皮下注SDの製造と輸出を一時的に中止したと報告を受けました。ノボ ノルディスク社製品の品質に関連する問題はなく、すでに日本へ出荷されているオゼンピック®皮下注SDの製剤の品質に影響はございません。提携製造会社よりこのGMPに関する問題解決には時間を要すると報告を受けており、今後の再稼働時期について現時点で決定しておりません。このような状況を引き起こしたことにつきまして心より深くお詫び申し上げます。上記の理由により、誠に申し訳ございませんが、弊社から特約店様へは現在各規格とも出荷調整中であり、1.0mg製剤につきましては3月初旬以降、0.25mg/0.5mg製剤につきましては3月中旬以降に出荷停止となる見込みです。
オゼンピック®皮下注0.25mgSD、0.5mgSD、1.0mgSD 出荷調整・保留についてのご案内(第3報)
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