A:賦形剤を加えるなどの調剤上の工夫を行った上での調剤を行なった場合、自家製剤加算を算定可能です。
2023年11月8日に公開された疑義解釈資料の送付について(その60)で、タミフルドライシロップ3%(オセルタミビルDS3%)が入手困難である場合にタミフルカプセル75(オセルタミビルカプセル75mg)を脱カプセルし、賦形剤を加える等の調剤上での工夫を行なった上での調剤を行なった場合、自家製剤加算が算定できることが示されました。
タミフルDSが入手困難な場合にやむを得ずカプセルを脱カプセルして調剤した場合
- 自家製剤加算を算定可能
- 薬剤料は実際に投薬したカプセルに相当する分を算定
- レセプトの摘要欄に「オセルタミビルリン酸塩ドライシロップ製剤の不足のため」と記載する
(別添2)調剤報酬点数表関係
【自家製剤加算】
問1 インフルエンザが流行している状況下で、オセルタミビルリン酸塩のドライシロップ製剤の供給が限定されているため、保険薬局において同製剤が不足し、処方への対応が困難な際に、薬剤師が、処方医と相談の上、カプセル剤を脱カプセルし、賦形剤を加えるなどして調剤した場合、自家製剤加算を算定できるのか。(答)「オセルタミビルリン酸塩ドライシロップの在庫逼迫に伴う協力依頼」(令和5年11月8日付け厚生労働省医政局医薬産業振興・医療情報企画課事務連絡)の記の3において、「医療機関及び薬局におかれては、オセルタミビルリン酸塩ドライシロップが不足している状況にあっても、当該品目を処方又は調剤する必要がある場合には、オセルタミビルリン酸塩カプセルを脱カプセルし、賦形剤を加えるなどの調剤上の工夫を行った上での調剤を検討いただきたいこと。」とされているなか、やむをえず当該対応を実施した場合には、自家製剤加算を算定して差し支えない。なお、このような場合には、レセプトの摘要欄に「オセルタミビルリン酸塩ドライシロップ製剤の不足のため」等のやむを得ない事情を記載すること。 また、この場合の薬剤料については、オセルタミビルリン酸塩カプセルの実際の投与量に相当する分(例えば、5日間でオセルタミビルとして合計262.5mg投与する場合は、オセルタミビルリン酸塩カプセル75mgの3.5カプセル分)を請求するものとする。
疑義解釈資料の送付について(その60)事務連絡 令和5年11月8日
先発品のタミフルドライシロップ、後発品のオセルタミビルDS「サワイ」の両方が限定出荷を開始してしまったため、急遽今回の通知がだされた形です。
実は平成21年にも同様の対応が取られたことがあります。
当時は新型インフルエンザの大流行でタミフルドライシロップが枯渇してしまいました。
あの時は多くの薬局で脱capを行うことになりましたが、今回はどの程度の影響が出るのでしょうか・・・。
Q:タミフルカプセルを脱カプセルするときの計算方法を教えてください。 | 薬剤師の覚え書 (yakuzaishi.love)(脱カプセルする際の計算方法について)
参考資料
疑義解釈資料の送付について(その60)(事務連絡 令和5年11月8日)
オセルタミビルリン酸塩ドライシロップの在庫逼迫に伴う協力依頼(事務連絡 令和5年11月8日)
中外製薬株式会社 限定出荷に関するご案内 抗インフルエンザウイルス剤 「タミフルⓇドライシロップ3%」(2023年11月)
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