Xのポストをご覧になった方もいらっしゃると思いますが、ぺんぎん薬剤師は2026年4月7日から、「薬進キャリアサポート」という薬剤師向けの転職支援サービスの運営に関わっています。
実は、これまで薬剤師としてさまざまな情報発信をしていく中で、転職サービスについて、積極的に紹介したり、関与することは避けていました。
転職サービスそのものを否定しているわけではなかったのですが、自分自身が転職サービスを利用した経験や、チェーン薬局で人事を担当していた頃の経験から、紹介会社やエージェントに対して、単純に紹介するには難しいところがありました。
では、なぜ薬進キャリアサポートの運営に関わることにしたのか。
今回は、薬剤師の転職について、ぺんぎん薬剤師なりに考えていることも含めて、少しお話ししたいと思います。
転職する側と採用する側、両方を経験して
ぺんぎん薬剤師は、チェーン薬局の人事として紹介会社の方々と関わったことがあります。
また、自分自身が転職する際に紹介会社を利用したこともあります。
つまり、転職する側と採用する側、両方の立場から紹介会社に関わった経験を持っています。
その経験の中で、紹介会社や担当するエージェントによって、求職者への理解の深さに大きな違いがあるということを実感しました。
例えば、薬剤師を紹介してもらう際には、希望年収や勤務地、勤務時間、休日などの情報が伝えられます。
こうした条件は、パソコン上のアンケートやメールのやり取りでも確認できます。
もちろん、それらは希望する転職先(職場)を探すうえで大切な情報です。
ただ、その情報を聞いただけで、その人が本当に希望していること(転職に期待していること)まで理解できるのでしょうか。
実際に紹介会社を利用してみると、アンケートなどで聞き取った条件を伝えてくる担当者もいれば、求職者と直接面談し、何度もやり取りを重ねながら、その人の性格や考え方、何を大切にしているのかまで理解しようとしている担当者もいました。
採用する側としても、その違いを感じる場面が少なくありませんでした。
例えば、同じ「年収を上げたい」という希望でも、その背景は人によって違います。
今の給与が仕事量に見合っていないと感じているのかもしれませんし、家族との生活を考えて収入を増やしたいのかもしれません。
あるいは、年収を上げたいと言いながらも、本当は仕事の負担を減らすことを優先したい人もいるかもしれません。
希望条件だけを見ていては、こうした違いはわかりません。
「希望条件」と「転職で叶えたいこと」は必ずしも同じではありません。
転職を支援する上で大切なのは後者です。
転職サービスに対して感じていた疑問
その情報、本当に存在するの?
以前、インターネットで求人情報を見ていたときのことです。
「年収800万円以上」「休日も充実」といった、かなり魅力的な条件の求人が掲載されていました。
正直なところ、そんなに都合のいい求人が本当にあるのだろうか、という疑問はありました。
当時、転職活動に向けて動き始めていたため、それでも、もし本当にあるのであれば話を聞いてみたいと思い、紹介会社に登録して問い合わせてみました。
その結果、返ってきた答えは「実際にはない情報です。過去には似たような条件がありましたが、今はないですね。」というものでした。
詳しく話を聞くと、まず求人情報に興味を持って登録してもらい、その後で実際に紹介できる求人を探していくという説明でした。
もちろん、求人情報は日々変化します。
掲載時点では募集していた求人が、問い合わせたときには終了していることもあるでしょう。
ただ、その時の話は、そうした単純なものではありませんでした。
大手の紹介会社だったこともあり、こうした説明を当たり前のように受けたことには驚きました。
魅力的な求人情報を見て登録したのに、実際にはその求人は存在しない。
これでは、紹介会社に対する信頼を持つことは難しいと感じました。
担当してくれるのはどんな人?
もう一つ気になっていたことがあります。
それは、紹介会社の評判が良くても、実際に自分を担当するエージェントが誰なのかわからないということです。
紹介会社の代表者が立派な理念を掲げていても、実際に相談に乗る担当者(エージェント)が、その理念に沿った対応をしてくれるとは限りません。
紹介会社の規模が大きければ、それだけ多くのエージェントが在籍しています。
当然、経験や考え方、対応の仕方にも違いがあるでしょう。
転職支援において最も重要なのは、会社の名前や規模だけではなく、実際に相談に乗ってくれる人です。
なので、どんなエージェントが自分を担当してくれるかは非常に重要です(もちろん個人の相性もあるので、一概にどういう人がいいとは言えませんが)。
今はオンラインでの面談が一般化したので、顔を合わせてお話しやすくなったと思いますが、紹介会社によっては、どんな人が担当してくれているのか、最後までわからないこともあります。
求職者のメリットと紹介会社のメリット
紹介会社の多くは、求職者が転職することで紹介先の企業から報酬を受け取る仕組みになっています。
これはビジネスとして当然の仕組みですし、それ自体が悪いことだとは思いません。
ただ、紹介会社にとって転職が成立することは収益につながる一方で、求職者にとって転職することが必ずしも最善の選択とは限りません。
ここには、どうしても利害が一致しない可能性があります。
自分が転職サービスを紹介することに慎重になっていた一番大きな理由がこの部分です。
転職することで問題が解決するとは限らない
そもそも、転職とは何のためにするのでしょうか。
- 給与を上げたい。
- 休みを増やしたい。
- 人間関係を改善したい。
- もっとやりがいのある仕事がしたい。
理由は人それぞれだと思います。
ただ、転職を考える人の中には、今の職場で働き続けることがつらくなり、追い詰められてから転職活動を始める人もいます。
その場合、一刻も早く今の環境から抜け出したいという気持ちが強くなってしまいます。
そうすると、転職活動に時間をかけたくない。
できるだけ早く、今よりも条件の良い職場に移りたい。
そんな気持ちに追われるように転職活動を進めてしまいます。
その気持ちはよくわかります。
でも、そうした状況だからこそ、気をつけてほしいことがあります。
今の職場から離れることが目的になってしまうと、転職ありきの考え方になってしまいます。
次の職場で求めることを明確にしているつもりでも、そこで働く自分を十分にイメージできずに決めてしまう可能性があるということです。
例えば、今の職場が忙しすぎるから、残業の少ない薬局に転職したいと考えていたとします。
もちろん、それは大切な希望です。
でも、残業が少なければ、本当に満足できるのでしょうか。
仕事の内容や人間関係、職場の考え方が合わなければ、別の悩みが生まれるかもしれません。
今の職場では当たり前のことが、転職先では当たり前ではないことも珍しくありません。
また、今の職場の問題が、働き方や役割を見直すことで解決できる可能性もあります。
もちろん、心身の健康に影響が出ているような状況では、早く職場を離れることが必要な場合もあります。
無理に今の職場で頑張り続けるべきだと言いたいわけではありません。
大切なのは、転職するかどうかを決める前に、自分自身が何を求めているのかを整理することです。
- 自分はどんな薬剤師になりたいのか。
- どんな働き方をしたいのか。
- 何を大切にして、何なら妥協できるのか。
そうしたことを考える機会は、普段の仕事の中ではなかなかありません。
転職を考えることは、自分の薬剤師人生を見つめ直す貴重な機会です。
その結果、転職することを選んでもいいですし、今の職場でもう少し頑張ってみようと思うのであれば、それも一つの答えです。
大切なのは、自分自身が納得して選択できることです。
信頼できるエージェントとの出会い
そんな考えを持っていた私ですが、あるとき、現在の薬進キャリアサポートに関わる方々と知り合う機会がありました。
薬進キャリアサポートでは、私が知っている2人のエージェントが転職支援を担当しています。
そのうち、1人は実際にお会いし、個人的にやり取りしたことがありますし、今ではもう1人の方も含めて運営メンバーとして情報交換を行っています。
これまで紹介会社に対して感じていた不安の一つが、実際に誰が担当するのかわからないことでした。
仮に自分が薦めたいと思う紹介会社があっても、実際にどんな人が担当するかわからなければ、自信を持って勧めることはできません。
もちろん、ただ知り合いだからという理由だけで、紹介しようと思ったわけではありません。
一番のポイントは、実際にお話する中で、エージェントとしての考え方に共感できたことが大きかったです。
特に印象に残っているのが、必ずしも転職を勧めるわけではないという考え方でした。
まずは現在の職場環境や、本人が何を求めているのかをしっかりと聞く。
そのうえで、希望を実現できる職場があるのかを考える。
もし希望に合う職場が見つからなければ、無理に転職を勧めるのではなく、今は動かない方がよいかもしれないという判断も含めて相談に乗る。
そうした考え方を聞いて、私自身が転職支援に求めていたものに近いと感じました。
さらに、ちょっとした偶然もありました。
実は、私のよく知っている後輩も、以前このエージェントの転職支援を受けていたんです。
世間は狭いものですね。
親しい後輩なので、実際にどうだったか感想を聞き、自分の抱いた印象は間違っていなかったと確信することができました。
運営に関わることを決めた理由
自分は自分が関わる全ての人に幸せになって欲しいと思っている・・・なんていうと大袈裟ですが、できるだけ多くの人に、薬局って楽しい!と思って欲しいと考えています。
もちろん、仕事である以上嫌なこともいっぱいあるとは思いますが、しなくても済む辛い思いはせずに、薬局の仕事に前向きになって欲しい。
そのお手伝いやきっかけのひとつになればと思って情報発信を続けています。
薬剤師として働いていると、職場の人間関係や業務の負担、給与、将来のキャリアなど、さまざまな悩みがあると思います。
自分のやりたいことがあるのに、今の職場では実現できない。
一生懸命働いているのに、なかなか報われない。
そんな状況に悩んでいる薬剤師が、少しでも減ってほしいと思っています。
ただ、そのための答えが、必ずしも転職だとは思っていません。
今の職場に問題があるのかもしれませんし、自分自身の考え方や希望を整理することで、別の選択肢が見えてくることもあります。
場合によっては自分自身の考え方や行動を見直すことで、状況が改善できることもあるかもしれません。
もし、本当に自分に合った職場が別にあるのであれば、そこを探すお手伝いができればいい。
そうした自分自身を見つめ直すことも含めて転職支援なのではないかと考えています。
転職は人生の中でも大きな決断の一つです。
だからこそ、皆さんを誰にでも任せられるわけではありません。
自分が紹介したサービスを利用したことで、つらい思いをする人が出てしまうことは避けたいです。
これまで紹介会社に対して慎重だったのも、そうした思いがあったからです。
でも、薬進キャリアサポートのエージェントと話をする中で、この人たちになら相談先として紹介できると思うようになりました。
もちろん、個人の相性はあるので、誰でもいい結論を出せる!と保証できるものではありません。
ですが、その人自身に適したペースで、いっしょに転職やキャリアについて考えてくれるはずです。
それが、私が薬進キャリアサポートの運営に関わることにした、一番の理由です。
転職を考えている薬剤師の皆さんへ
今の職場に不満がある方。
転職しようかどうか迷っている方。
これからの薬剤師人生について、少し考えてみたいと思っている方。
まずは、自分が何を大切にしたいのかを考えてみてほしいと思います。
年収や休日、勤務地などの条件はもちろん大切です。
でも、それだけでなく、自分がどんな仕事をしたいのか、どんな環境なら納得して働けるのかということにも目を向けてみてください。
一人で考えていても、なかなか答えが出ないこともあると思います。
そんなときには、誰かに話を聞いてもらうことで、自分の考えが整理できるかもしれません。
その相談先の一つとして、薬進キャリアサポートを紹介します。
もちろん、最終的にどうするかを決めるのは、皆さん自身です。
転職するという選択も、今の職場に残るという選択も、どちらも尊重されるべきものだと思います。
その選択に納得できることが、何よりも大切なのではないでしょうか。
薬進キャリアサポートに相談してみてください
転職するかどうか、まだ決めていなくても構いません。
今の職場で働き続けるべきか、ほかにどんな選択肢があるのか、自分が本当に求めている働き方は何なのか。
そうしたことを一緒に考える機会として、転職支援サービスを利用するのも一つの方法だと思います。
薬進キャリアサポートでは、転職を決めることだけを目的とせず、皆さんの希望や状況を踏まえて、一緒に考えていくことを大切にしています。
今がその時ではなくても、今後必要になった時に、あの時相談したエージェントに連絡してみようと思う。
そんな心強い相談相手を作ってもらえれば嬉しいです。
興味を持っていただけた方は、以下のページをご覧ください。
皆さんが、自分自身の希望や考え方を大切にしながら、納得できる薬剤師人生を歩んでいけることを願っています。




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