Q:イグザレルト錠2.5mgは下肢血行再建術施行後の末梢動脈疾患患者における血栓・塞栓形成の抑制以外に使用できますか?

薬の疑問

A:イグザレルト錠2.5mgの適応は「下肢血行再建術施行後の末梢動脈疾患患者における血栓・塞栓形成の抑制」のみです。

イグザレルト錠2.5mgは2022年6月20日に承認、8月18日に薬価収載されました。
適応は「下肢血行再建術施行後の末梢動脈疾患患者における血栓・塞栓形成の抑制」で、この適応はイグザレルトとしてのみでなく、DOAC(Direct Oral AntiCoagulant:直接作用型経口抗凝固薬)としても初の適応となります。

イグザレルトとして3番目(小児VTEも入れると4番目)の適応

「下肢血行再建術施行後の末梢動脈疾患患者における血栓・塞栓形成の抑制」(以下、「PAD適応」とします)は、経口選択的直接作用型第Xa因子(FXa)阻害薬であるイグザレルト(有効成分:リバーロキサバン)にとって3つ目(小児適応を別とすると4つ目)の適応となります。

  • 非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制:NVAF(Non-Valvular Atrial Fibrillation:非弁膜症性心房細動)
  • 静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制:VTE(Venous ThromboEmbolism:静脈血栓塞栓症)
  • (小児)静脈血栓塞栓症の治療及び再発抑制:小児VTE
  • 下肢血行再建術施行後の末梢動脈疾患患者における血栓・塞栓形成の抑制:PAD(Peripheral Arterial Disease:末梢動脈疾患)

イグザレルトは剤形によって適応が異なる

イグザレルトは3つの適応(VTEについては小児適応も)を有していますが、剤形・規格ごとに適応が異なります。表にまとめてみます。

イグザレルトの適応(製品別比較)

DOACで見ると4番目(小児VTEを別にすると5番目)の適応

上と同じように、DOAC各薬剤の適応を表にまとめてみます。

DOACの適応比較(イグザレルト基準)

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