第一世代抗ヒスタミン薬ベナ錠、ベネン錠の販売中止〜パッペンKパップ60mgも販売中止に

また販売中止の記事になります。
平成28年8月末、ベナ錠が年内をもって販売中止となることが佐藤製薬から発表されました。
ベネン錠、パッペンKパップ60mgも販売中止になると合わせて発表されています。

ベナ錠など3製剤が販売中止に

ベナ錠(成分名:ジフェンヒドラミン塩酸塩)は現在の在庫がなくなり次第、販売中止になるとのことです。
販売中止時期は平成28年12月ということで、年内で終了といううことになります。
かなり急な話のような気もしますね。

近年のジフェンヒドラミンの使用状況

近年、アレルギー治療は第二世代抗ヒスタミン薬が主流となり、第一世代抗ヒスタミン薬の使用量は減少しています。
第一世代抗ヒスタミン薬と第二世代抗ヒスタミン薬を比較した際に問題となるのは、

  • 中枢神経抑制作用
  • 抗コリン作用

の2つだと思います。

第一世代抗ヒスタミン薬は効果の速効性はありますが、眠気や口渇が問題になります。
眠気については、ジフェンヒドラミンはOTCで睡眠改善薬(ドリエル®︎)として使用されているくらいですから、運転や機会作業等仕事に影響してしまう可能性が高いですし、学生等も授業や勉強に影響が出ることもあり、アレルギー症状のように一定期間、長期間の服用を続けるケースには使いにくくなります。
また、前立腺肥大症等の下部尿路閉塞症状がある場合は禁忌となるため、高齢男性には使いにくいということもあり、使用量が減少しています。

ベナ錠の使用状況

近年、ベナ錠が使用されるケースを考えてみると、一番目にする機会が多いのは癌化学療法開始前の服用です。
パクリタキセル等の抗がん剤はアレルギー症状を引き起こしやすいため、点滴前にベナ錠10mgを5錠服用することでアレルギー症状の防止や吐き気の抑制します。
他にも、クローン病や潰瘍性大腸炎等のIBD(Inflammatory Bowel Disease:炎症性腸疾患)で使用されるレミケードによるアレルギー症状の抑制に使用されるケースも見かけます。

ベナ錠の代替薬

ベナ錠と同一成分のレスタミンコーワ錠の方は販売を継続するようなので、そちらへの切り替えで問題なく対応できるところがほとんどなのではないでしょうか?
その他の第一世代抗ヒスタミン薬としてポララミン(成分名:d-クロルフェニラミンマレイン酸塩)を使用するケースもありますしね。

その他の販売中止品

ベナ錠と合わせて、

  • ベネン錠1mg(成分名:トリプロリジン塩酸塩水和物)
  • パッペンKパップ60mg(成分名:ケトプロフェン)

も販売中止になることが発表されています。

ベネン錠の販売中止

ベネン錠1mg(成分名:トリプロリジン塩酸塩水和物)はベナ錠と同じく第一世代抗ヒスタミン薬に属します。
そんなに使用量は多くないとは思いますが、授乳期等に使用されているケースがあったんじゃないでしょうか?
代替薬はベナ錠と同様になりますが、レスタミンコーワ錠(成分名:ジフェンヒドラミン塩酸塩)、ポララミン(成分名:d-クロルフェニラミンマレイン酸塩)、アレルギン(成分名:クロルフェニラミンマレイン酸塩散)の他にタベジール、テルギン(成分名:クレマスチンフマル酸塩 )等があります。

パッペンKパップ60mgの販売中止

パッペンKパップはモーラスパップのジェネリックになります。
今回中止になるパッペンKパップ60mgはモーラスパップ60mgの後発医薬品ということになりますね。
モーラスパップ60mgの後発品は多くはないですが、

  • ケトプロフェンパップ60mg「ラクール」
  • タッチロンパップ60mg

があるので、そちらに変更するか、先発医薬品のモーラスパップ60mgを使用するかになりますね。

最後に

最近、販売中止品の情報が多いですね。
今回のような代替薬が用意しやすい場合はいいですが、古い薬の中には代替が難しいものも少なくないので、今後は代替薬のない販売中止の対応も増えていきそうな気がします。
ちなみに、ベナ錠はあまり触らないので気にしてなかったんですが、ベナパスタ軟膏のベナってベナ錠のベナなんですね。

 

医療用医薬品情報提供データベースDrugShotage.jp

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